■西川和久の不定期コラム■
HoneycombことAndroid 3.0を搭載したMotorola製タブレット「XOOM Wi-Fi TBi11M」が、auから4月8日発売開始となった。当日にはゲットできなかったが、17日に無事入手した。これまでレビューなどでAndroid機を触ったことはあるものの、所有するのは初となる。1カ月程度iPadと共に使いながらのインプレッションをお届けする。
●ハードウェア編/Tegra 2搭載の10.1型タブレット
現在国内で販売されているAndroid 3.0搭載機は、NTTドコモが扱っている「Optimus Pad L-06C」(8.9型/1,280×768ドット、3G対応)と、今回ご紹介するMotorola「XOOM Wi-Fi TBi11M」の2機種(並行輸入版を除く)。後者はauの扱いで3Gモデルは無く、Wi-Fiモデルのみとなる。
主な特徴としては、10.1型/1,280×800ドット(WXGA)の液晶パネル、プロセッサに1GHzデュアルコアのNVIDIA Tegra 2搭載、そしてHoneycombのコード名を持つAndroid 3.0を採用したタブレット。去年(2010年)まで、タブレットと言えばiPadの独占状態だったが、今春になってやっと対抗馬が現れたことになる。
もちろんこれまで「GALAXY Tab」などAndroid 2.xを搭載したタブレットもそれなりの種類はあったものの、Android 2.xはスマートフォン用であり、その使い勝手は画面が大きくなったスマートフォンに似たものだった。Android 3.0は、タブレット用に作り直され、UIなどを一新している。2月に「Android 3.0 SDKでHoneycombの画面を見る」の記事を掲載し、画面キャプチャを中心にその違いに触れたが、今回その実機を触ることができるようになったわけだ。詳細はこれから解説するが、このMotorola「XOOM Wi-Fi TBi11M」は、特別なカスタマイズ無しのほぼ「素のAndroid 3.0」であり、これから出荷されるであろう、他社製品に先駆けリファレンス的な存在になりそうな1台だ。
デザインは非常にシンプル。液晶パネルのフチは黒、裏も含めライトグレーとダークグレーの2色が使い分けられている。裏にはステレオスピーカー、500万画素/720p対応のカメラ、LEDフラッシュを備え、全体的に洒落た感じでは無いものの、Motorolaっぽいカッチリした仕上げとなっている。
液晶パネルは先に書いたように10.1型のWXGA。数あるタブレットでも最大級のサイズだ。最大輝度では十分に明るいものの、IPSパネルではなく(形式は非公開)、iPadと比較して明らかに視野角もコントラストも発色も劣る。ディスプレイはキーボードと共に人とのインターフェイスで最も重要な部分であり、ここが見劣りすると使う気が失せてしまうので残念だ。
コネクタ類は下側面中央に集中し、microUSB、microHDMI、電源コネクタなどが並び、オプションで専用ドックスタンドも用意されている(ただし国内では未発売)。各ケーブルは付属しないものの、市販のものがそのまま使用できる。
充電はUSB経由ではなく、専用のACアダプタが必要だ。不便と言えば不便だが、充電時間はかなり早く、1時間もすればフル充電となり、バッテリ駆動時間はiPad並みに長い。スリープした状態だと平気で数日以上持つタフネスぶりだ。
上部側面少し左側にmicroSDHCスロットがあるが、現在は未対応で使用することはできない。これに関してはバージョンアップ(時期は未定)で対応予定となっている。
プロセッサやパネル、OSの違いとは別に、iPad 2と比較してフロント/リア共カメラの解像度が高かったり、ステレオスピーカー搭載と、ある意味特徴的であるが、実際使った感じではこの点は特にアドバンテージにならないと思われる。
まずカメラに関しては、動画も写真も先のiPad 2関連の記事でも書いたが、このサイズを持って撮るには大き過ぎる上に、人に見られるとかなり恥ずかしい。また画質も一般的なコンパクトカメラと比較してあまり良くない(iPhone 4の方が上)。従って積極的に使う理由を思い浮かばない(フロントカメラはSkypeなどで使えるのであった方が良い)。
次にステレオスピーカーは、裏に配置している関係で、机の上など音が反射する物の上で聴く場合はステレオ感もあり、パワーも十分なのだが、縦置きにしたり(後ろに反射するものがない)、ソファやクッションの上に置いたりすると、音が反射せず(もしくは吸収され)かなり小さい音になってしまう。iPadがiPad 2になってもモノラルスピーカなのは、この辺りを考慮して仕様を変えなかったのではないだろうか。本格的に聴くならヘッドフォンか、Bluetooth接続の外部スピーカーを用意したいところだ。
PCからUSB接続してリード/ライトできるストレージ。iOS機とは違い、どこに何が入っているのか、ある程度ファイルシステムを把握しておく必要があるものの、その分ファイルの使いまわしなどができ便利とも言える |
PCとのデータのやり取りは、USB経由が一番簡単だ。ケーブルを接続するとPCからはUSB接続のドライブに見えるため、直接ファイルを相互に転送することができる。マウントポイントは/mnt/sdcard。フォルダの構造は、「Movies/Video」には動画、「Pictures」には写真、「Music」には音楽、「DCIM」にはカメラで撮影したデータ、「Download/downloads」にはブラウザなどからダウンロードしたデータが入っている。
iOSはあえてユーザーにファイルシステムを意識させない仕様とし、ハードルを下げているものの、その分、融通が効かず、パワーユーザーから見れば物足りなく感じる。一方AndroidはWindowsのマイ ドキュメント程度のフォルダ構造を意識させ、いろいろ便利にしている。どちらが良いかは、もはや思想の問題なので、何とも言い難い部分ではあるが、筆者のように長年PCを使っているユーザーからすれば、Androidの方がより使いやすい部分もある。
さて肝心の作動速度だが、iPadと比較すると若干速く、iPad 2と比較すると少しモッサリ……と言った感じだろうか。また標準の状態では、ものによっては720pの動画でさえもコマ落ちが発生した。NVIDIA Tegra 2の仕様自体は1080pにも対応しているため、ディスプレイドライバ関連の最適化がまだできていないのだろう。動画再生が弱いとは意外だった。先のmicroSDHC未対応も含め、システムのアップデートに期待したい。
iPad 2(Wi-Fiモデル)とMotorola「XOOM Wi-Fi TBi11M」の主な仕様をまとめた表が下記となる。OS以外、大雑把に言えばよく似た仕様で、カメラなどのデバイス関連とサイズ/重量が違いとなる(厚みだけならiPad/13.4mmよりは薄い)。にも関わらず、これだけ使用感や雰囲気が異なるものに仕上がっているのは素直に面白いと思ってしまった。
【表】iPad 2(Wi-Fiモデル)とXOOMの仕様比較表
iPad 2 | XOOM | |
ディスプレイ | 9.7型/1,024×768ドット | 10.1型/1,280×800ドット |
プロセッサ | 1GHz デュアルコア Apple A5 | 1GHz デュアルコア NVIDIA Tegra 2 |
メモリ | 512MB | 1GB |
本体ストレージ | 16/32/64GB | 32GB |
外部ストレージ | 無し | microSDHC |
カメラ | VGA/720p | 200万画素/500万画素(LEDフラッシュ、AF、720p対応) |
Wi-Fi | IEEE 802.11a/b/g/n | ← |
Bluetooth 2.1+EDR | あり | ← |
加速度センサー | 3軸 | ← |
ジャイロセンサー | あり | ← |
外部コネクタ | Dockコネクタ、ヘッドフォン出力 | microUSB、microHDMI、電源、ヘッドホン出力 |
サイズ(幅×奥行き×高さ) | 241.2×185.7×8.8mm | 249×167×12.9mm |
重量 | 601g | 約700g |
価格 | 44,800/52,800/60,800円 | 65,100円 |
一見、価格はiPad 2と比較すると割高だ。しかし、物は考えようで、microSDHCスロット、microUSB、microHDMIポートが本体実装。iPad 2に「Camera Connection Kit」と「Digital AVアダプタ」を加えた場合、52,800(32GB)+2,980円+3,980円=59,760円と、その差約5千円となる。LEDフラッシュ付きの200万画素/500万画素カメラがその差分と思えば納得だろう。とは言え、液晶パネルのクオリティだけは雲泥の差であり、この点だけはどうにもならない。ここの優劣だけで第一印象がかなり変わるため、ほかのAndroid搭載機も含め、液晶パネルのクオリティだけはiPad 2に負けないよう、頑張って欲しいところだ。
●ソフトウェア編/標準アプリ系標準搭載しているアプリは、「Gmail」、「Latitude」、「Movie Studio」、「YouTube」、「カメラ」、「カレンダー」、「ギャラリー」、「ダウンロード」、「トーク」、「ナビ」、「ブラウザ」、「プレイス」、「マーケット」、「マップ」、「メール」、「音楽」、「音声検索」、「検索」、「時計」、「設定」、「電卓」、「連絡先」の計22アプリ。特にMotorola「XOOM Wi-Fi TBi11M」に特化したものは無く、Android 3.0搭載機としては標準的な構成だ。
操作系はAndroid 2.x系とは随分異なり、タブレットを意識したUIとなっている。一番の違いは[ホーム]、[戻る]ボタンなど、物理的なボタンは無く、画面下に高さ48ドット使うステータスバーがあり、その左側に[戻る]、[ホーム]、[タスク]ボタンが配置される。またアプリ起動中は必要に応じて[タスク]ボタンの右側に[設定]ボタンが現れる。更に右端には、時間、Wi-Fiの電波状況、バッテリ残量などの表示。またこの部分をタップすると2段階でパネルがポップアップする。注意する点としては、[タスク]ボタンを押して現れるリストは起動中アプリの一覧ではなく、使用したアプリの履歴一覧となること。この点に付いてはiOSも同様だ。
次に[アプリ]ボタンと[ウィジェット]ボタンが画面右上に“アプリ|+”の形式で配置。この部分は5ページあるホーム画面全て同じ位置だ。それぞれタップするとアプリ一覧、ウィジェット一覧が表示される。
このようにAndroid 2.x系とはかなりUIが異なり、スマートフォンユーザーは戸惑うらしいが、筆者の場合、Android 2.x系はあまり使っていないこともあり、すぐ馴染んでしまった。iOSとの一番の違いは、ステータスバーとホーム画面にウィジェットを配置できることだろうか。どちらかと言えばWindowsに近く、逆にiOS機ユーザーから見ると斬新だ。
ソフトウェアキーボードは、設定アプリからいろいろ言語などを選べるが、標準では、iWnn IMEを使った日本語キーボード、英語キーボード、日本語の音声となっている。日本語変換効率に関しては、iOSと大差無く、細かいことを言わなければ特に不満も無く入力可能だ。キーピッチもちょうど良く、ミスタッチはほとんど発生しない。Bluetoothキーボードにも対応する。
なお、AndroidはIMEを他のIMEへ変更可能なシステムになっており、中でも「ATOK for Android」が有名であるが、残念ながら現時点では3.x系には対応していない。
ソフトウェアキーボード/日本語入力 | ソフトウェアキーボード/日本語入力(数字記号) | ソフトウェアキーボード/英文字入力 |
【動画】Android 3.0のUIなど。Android 2.x系でもiOS系でもない、独特のUIだ。部分的に3Dっぽいエフェクトが印象的 |
Webブラウザはシンプルで割と素直なタブブラウザだ。ただしズームの挙動はiOSのMobile Safariと大きく違い、タップした時のズーム倍率は、タップした場所に関わらず一定になる(後述するDolphin Browser HDなども同様)。Mobile Safariは、タグ(おそらくdivもしくはimgなどのsize)を解釈して、タップしたエリアが画面にフィットするよう、自動的に倍率が変わる。このスムーズさがAndroidにもぜひ欲しいところだ。またフォントサイズを変更できるのは便利なのだが、最小/小/中/大/最大の5段階でpt数などでは指定できず、PCの表示に合わすには小と中の間が欲しいところである。この点は他のWebブラウザも同じなので、レンダリングエンジン側の仕様かもしれない。
マップは、ビルの高さなどが相対的に分かる3Dビューが面白い。YouTubeは、トップページが3D的な雰囲気で表示され面白い。ただこの表示はトップページのみで、検索結果やお気に入りなどには適応されず、普通の平面的なビューとなる。特に検索など、結果が多いものに関してはこの表示方法の方が便利だろう。改善を望みたい。
Gmailはメールとともに、タブレットの広い画面に合わせて横位置では2ペイン式となる。Web版のGmailに似た雰囲気があり、日頃からGmailユーザーであれば、違和感無く使えるだろう。更にウィジェットを使えばホーム画面に最新の3件を表示できたり、スリープ中も着信すれば、液晶パネル右枠に埋めこめれたLEDが点滅する仕掛けも入っている。添付ファイルはプレビュー/表示/保存の3択。プレビューはGoogle Docsへ、表示はQuickofficeなどインストールしているアプリが選べる。保存はDownloadフォルダへ保存する。
カレンダーは、先のGmail同様、Googleアカウントを設定しておけば、ブラウザのブックマークも含め、全て自動的に同期する。この辺りはGoogleならではの機能だ。シンプルだが一通りのことができ、標準のアプリとしては十分なもの。
マーケットはAndroidマーケットにアクセスするアプリだ。ここから好きなアプリを探し、ダウンロード/インストールできる。画面右上の「マイアプリ」を開くと、インストール済みのアプリ一覧が表示され、アンインストールやアップデートがあった場合の自動更新/手動更新などの設定も可能だ。ただAndroid 2.x系と3.x系が一緒に並んでいるので(ただし3.x系で動かないアプリは非表示)、App Storeのように、iPhone(スマートフォン)/iPad(タブレット)のカテゴリに分けて表示ができればベターだろう。
ブラウザ。Google Chromeに似たシンプルなタブ・ブラウザ | マップは建物の高さが相対的に分かる3D表示がなかなか面白い | YouTubeのトップ画面の3Dっぽい表示は圧巻。検索結果も同じ表示になって欲しい |
Gmailは横位置では2ペイン。複数のアカウントも切り替えて表示できる | カレンダーはGoogleカレンダーと同期できる | マーケット。ここから目当てのアプリを探しインストール、管理などができる |
XOOM Wi-Fi TBi11Mは、本体にmicroHDMIコネクタを搭載しているので、iPadのように他にアダプタを購入する必要は無く、ケーブルさえ用意すれば、デジタルビデオ出力が可能となる。ただmicroHDMIケーブルはあまり種類が無く、筆者が量販店で買った時は1.5mで3,980円と結構高価だった。
セットアップは不要。単に液晶TVへケーブルを接続するだけで自動的にミラーリング表示となる。この時、iPadと違うのは本体の回転には対応せず、常にケーブル側が下に固定。また、全画面で動画を再生した場合、本体側でも動画が再生される(iPadでは本体側は非表示)。加えて筆者が試した範囲では1080pではなく720pでの出力だった。
興味深いのは解像度の関係だ。本機のもともとの解像度は1,280×800ドットで、下のステータスライン(高さ48ドット)を常時表示しているので実際アプリが使える解像度は1,280×752ドットなのだが、microHDMIを接続するとそのステータスラインが更に高くなり、表示エリアは1280×720ドットと、液晶TV用の16:9にフットし、ステータスライン自体は液晶TV画面には表示されない。なかなか考えられた仕掛けになっている。
液晶TVで表示している様子を動画で掲載したので、参考にして欲しいが、iPad 2の1080p出力と一番の違は、Webブラウザでも画面一杯に表示していることだ。16:9の画面へ4:3の表示で左右がブランクになるiPad 2より、こちらの方が見やすい。これは先に書いた16:9へ描画エリアを変更したための効果で、もちろん他のアプリも全て液晶TVの画面をフルに使うレイアウトとなる。
動画の中で使用しているWebブラウザは標準のブラウザアプリではなく、後述する「Dolphin Browser HD」。名前からも分かるようにタブレット対応で、タブなどを非表示にするフルスクリーンモードも搭載、更にブックマークや設定は、画面の左(もしくは右)側を指でドラッグすると引っ張り出せる使いやすいアプリだ。いろいろなプラグインにも対応、Flashムービーは通常非表示で[↓]のアイコンをタップすると再生が始まる。
【動画】microHDMI出力を使った液晶TV表示で720p出力。下のステータスバーの表示はなく、解像度1,280×720ドットの16:9となる |
HDMI出力の時、画面の左端の■や“情報”の文字が欠けている。アップデートで修正されるのを期待したい |
ちょっと気になったのは、HDMI出力時、画面の周囲が数ドット欠けること(画面キャプチャ参照)と、たまに出力信号が切れるのか液晶TVの画面が一瞬ブラックアウトしてまた復帰することだ(掲載した動画はこの部分を編集でカットしている)。どちらもソフトウェア的な問題だと思われるので、改善を望みたい。
●ソフトウェア編/Androidマーケット系
標準アプリだけではいろいろ物足らないので、Androidマーケットで物色し、現在筆者の定番は「Flash Player 10.2」、「Dolphin Browser HD」、「MoboPlayer 1.2 with Codec for ARMV7VF3」、「FileExpart」、「HP iPrint Photo(TIFF2PDFと併用)」、「ConnectBot」などとなっている。「Flash Player 10.2」は説明の必要は無いだろう。iPadを含むiOS機ではFlash動画は再生できないので、Android機のアドバンテージになる部分。ただPCで再生するより、解像度が落ちて荒くなるようだ。
「Dolphin Browser HD」は、先のHDMI出力の動画中で使ったWebブラウザ。プラグインも豊富でフルスクリーン表示できるなど、便利で軽い。Firefox 4も含め試したが、このブラウザが一番筆者的には使いやすかった。
「MoboPlayer 1.2」と「Codec for ARMV7VF3」は、flvなどにも対応した動画再生アプリだ。バージョン1.2でTegra 2に対応し、場合によってはスムーズに再生できなかった720p動画もスムーズに観れるようになった。
「File Expert」はファイルマネージャ、「ConnectBot」はSSHクライアントだ。「HP iPrint Photo」は、HPのプリンタへWi-Fi経由でダイレクトに印刷できるアプリ。筆者は普段インクジェット複合機の「HP Officeject Pro 8500」を使っているので、PCレスでメールに添付された書類などを印刷でき便利。加えて、受信したFAXをメールに飛ばしているので、これを必要に応じてプリントアウトしている。この時、FAXデータはTIFF形式で、他の画像フォーマットとは異なり、複数のページが1つのファイルに入っている。このため、そのままではうまく印刷できず、いったん「TIFF2PDF」アプリを使いPDF化し、HP iPrint Photoへ渡している。
またここでは紹介しないが、グラビア系アプリが豊富なのもAndroidマーケットの特徴だ。Appleは純粋なグラビア系アプリは審査を通さないため(時計機能を持てば通すようだが)、お色気系はAndroidの方が圧倒的に楽しめる。
いずれにしてもAndroidマーケットには膨大なアプリがあり、それを使えるのは嬉しい限りだ。ただタブレットを意識したアプリは現時点で非常に少なく、表示が縦位置固定だったり、うまく動かないのものある。この夏以降、各社からいろいろなHoneycomb搭載機が出るようなので、徐々に種類は増えていくだろう。
以上のようにMotorola「XOOM Wi-Fi TBi11M 」は、Honeycomb搭載機としてはオーソドックスな作りでビジネスでもホビーでも十分活用できるタブレットだ。ただ液晶パネルのクオリティがiPadと比較するとかなり劣るのが残念な部分。加えてmicroSDHC未対応やHDMI出力の不都合、タブレットに特化したアプリが少ないなど、現時点では100%のパワーを発揮しているとは言いづらい。
今後のアップデートや対応アプリが増えるのを期待しつつ、iPadとはまた違うタブレットライフを楽しみたい。