KDDI、日本初WiMAX対応でテザリングもできるHTC製スマートフォン「EVO WiMAX」
〜Android 3.0搭載Motorola製10.1型タブレット「XOOM」も

XOOM(左)とEVO WiMAX(右)

2月28日 発表



 KDDI株式会社と沖縄セルラー電話株式会社は、日本で初めてモバイルWiMAXに対応するスマートフォン「htc EVO WiMAX ISW11HT」および、Android 3.0搭載タブレット「MOTOROLA XOOM Wi-Fi TBi11M」を4月上旬より発売する。

 EVO WiMAXは、通常のCDMA 1x EV-DO Rev.Aに加え、WiMAXに対応するHTC製スマートフォン。WiMAXの通信速度は下りが最大40Mbps、上りが最大10Mbps。WiMAX分の利用料金は月額525円で、「ISフラット」料金プランを利用する場合、CDMAの定額パケット通信料(5,460円)が加わり、5,985円となるが、8月までは525円の「+WiMAX」利用料が無料となる。WiMAXを全く利用しない月は、この525円はかからない。一方、CDMAを使わずWiMAXのみを利用した場合でも、合計料金は5,985円となる

 また、Wi-Fi/USBテザリング機能を搭載し、無線LAN対応機器を8台まで接続できる。テザリング利用時もISフラットが適用される。

 OSはAndroid 2.2をベースに、HTC独自のユーザーインターフェイスとなるHTC Sense 1.6を搭載。着信時に本体を持ち上げると呼び出し音が小さくなり、液晶を下にして机などに置くと、取り込み中と見なし音が止まる。また、電話帳はメールやTwitterの履歴などと連動しているなど、使い勝手を高めている。なお、将来のOSバージョンアップについては未定。

 液晶は、480×800ドット/65,536色表示の4.3型TFT。メモリはROMが1GB、RAMが512MBで、32GBまでのmicroSDHCカードを外部メモリとして利用できる。CDMA以外の通信機能は、IEEE 802.11b/g/n無線LANとBluetooth 2.1+EDR。連続待ち受け時間は約340時間、連続通話時間は約290分。

 インターフェイスは800万画素フラッシュ付きメインカメラ、130万画素インカメラ、3.5mmイヤフォンジャック、microUSB、HDMI出力を装備。

 本体サイズは約67×122×12.8〜13.8mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約170g。本体背面に収納可能なスタンドを備え、卓上に立てて利用できる。

htc EVO WiMAX ISW11HT。ユーザーインターフェイスはHTC Senseを搭載。下部には、ホーム、メニュー、戻る、検索の4ボタン 左側面には、ボリュームボタン 上面には、電源ボタンとイヤフォンジャック
背面にはフラッシュ付きカメラ 右側面は、ボタン類は無し 底面には、microUSBとHDMI出力
背面にはスタンドがあり、卓上に立てて使える。テザリング時などに便利
+WiMAXの差額は525円 8月まではこれも無料に 8台までの機器をテザリングできる。これも定額料金範囲内

 XOOMは、OSにAndroid 3.0、プロセッサにTegra 2 1GHzを搭載するMotorola Mobility製10.1型タブレット。こちらはCDMAには対応せず、無線通信はWi-Fi(IEEE 802.11b/g/n無線LAN)のみとなる。

 液晶解像度は1,280×800ドット。メモリは32GBで、32GBまでのmicroSDHCカードを外部メモリとして利用できる。カメラは外側が500万画素、内側が200万画素。インターフェイスは、microUSB、HDMI出力、Bluetooth 2.1+EDR、ジャイロスコープ、アクセロメーターを装備。

 本体サイズは約249×167×12.9mm(同)、重量は約700g。連続待ち受け時間(Wi-Fi通信停止状態)は約480時間、連続使用時間(YouTubeの利用を想定)は約510分。

 オプションとして、本体を卓上に置いて、チルト角度の調節ができるカバーや、ドック、スピーカー付きドック、Bluetoothキーボードなどが用意される。

 また、新製品にあわせて、auかんたん決済の対象にAndroidマーケットが3月31日より加わることが発表された。

MOTOROLA XOOM Wi-Fi TBi11M。上部中央にもカメラを装備 左側面には、音量ボタン 上面
背面には、フラッシュ付き高画素カメラ 右側面には、ボタン類は無い 底面には、microUSB、HDMI出力、電源端子など
オプションのドックとBluetoothを使う際のイメージ スピーカー付きのドックもある HDMIでTVに出力した様子
チルト調整可能なカバー 持ち運ぶ時はこのように畳める XOOMの概要

【動画】XOOMの紹介動画

●“わくわく感”を提供する“超!×2”な新製品

 28日に行なわれた製品発表会では、同社代表取締役社長の田中孝司氏が製品の特徴などを説明した。

 まず田中氏は、それまで競合に比べスマートフォンへの取り組みの遅れが指摘されていた中、2010年11月に発売したシャープ製スマートフォンの「IS03」の販売台数が50万台に達し、好調であることを紹介。auらしさを追求し、“わくわく感”の感じられる製品に仕上げたことが寄与したとした。

 そんな中、今回投入する製品は2機種とも海外メーカーのものであり、かつとがったものを好むハイエンドユーザー向けであり、田中氏は「超!×2」、すなわち「超」のつく2つの製品だと表現した。

 EVO WiMAXの謳い文句は「超!速いスマートフォン」。実際、第三者による計測でも20〜30Mbpsの速度が出ており、スマートフォンで一番の速度が確認されたという。WiMAXは3Gに比べ、利用地域の狭さが懸念されるが、2月末時点で全国政令指定都市の実人口カバー率は90%。東京なら98〜99%にも達し、ほぼどこでも、かつこれが1コインで利用できるとした。また、WiMAXについては帯域規制がない点もアピールした。

 一方のXOOMについては、1月に米国で開催されたInternational CES 2011で85機種ものタブレットが展示/発表された中、XOOMが「Best of Show」の栄誉に輝いたことから、「超!注目度No.1タブレット」と銘打つ。田中氏は、「ハイエンドユーザーに“ささる”製品であり、いち早く日本に持ち込みたかった」、とその胸中を語った。

 また、発表会にはHTC株式会社Engineering & Operations担当社長のフレッド・リュウ氏と、Motorola Mobility International Distribution Markets担当副社長兼ジェネラルマネージャのスピロス・ニコラコポウロス氏がゲストに招かれ、それぞれの製品を紹介した。

新製品を紹介するKDDI田中孝司社長 今回の新製品は超!が2つ 1つは超!速いスマートフォン
もう1つは超!注目度No.1タブレット HTCのフレッド・リュウ氏(右) Motorola Mobilityのスピロス・ニコラコポウロス氏(右)

 質疑応答では、+WiMAXの525円という低料金について質問が及んだ。これについて、田中氏は、KDDIもUQのMVNOとして特別な待遇は受けておらず、他社と同じ料金で回線を利用していると回答した上で、それによって3Gデータ通信で得られる収入が目減りすることを厭わず、ユーザーにわくわく感を提供することを優先したと述べた。

 また、今回、海外メーカー製品を発売するのに至った背景には、同社の利用する800MHz周波数帯がグローバルのものと同じになったことがあるが、これによって、iPhoneやXperiaなどの展開はあるのかという質問について田中氏は、「CDMAの従来の障害がなくなったことで、技術的には海外製品をほぼそのまま持ってくることは可能だが、具体的な製品展開についてはコメントを控えたい」と明言を避けた。

 このほか、EVO WiMAXについて、Eメールが使えず、Cメールは送信のみという点について、上半期のなるべく早い段階で対応させたいとした。また、今後のスマートフォンに従来のフィーチャーフォンの基本サービスを載せることについては、鋭意検討したいとしている。

●Motorolaはスマートフォンの国内展開も検討
Motorola Mobilityは単独会見も行ない、ニコラコポウロス氏など代表者が質問に答えた

 KDDIの発表会後、Motorola Mobilityも単独で会見を設け、ニコラコポウロス氏などが報道の質問に答えた。

 同氏は、他社のAndroid 3.0タブレットとXOOMの差別化要因について、コミュニケーションサービスである「MOTOBLUR」を初めとする同社独自のサービスを挙げ、MOTOBLURについては日本語や日本製端末、さらにはmixiにも対応させることを明らかにした。また、ユーザーサポートについても、国内のパートナーと提携し、KDDI経由以外でもサポートしていくという。

 バージョンアップの速いAndroid OSへの追随については、地域および製品ごとに、計画/吟味しながら対応を図っていくと、慎重な姿勢を見せた。2010年にタブレットを出さなかったのも、その現われで、特に日本市場はユーザーの要求レベルが高いので、高品位で差別化できるものだけを投入していきたいと語った。

 タブレット以外の、スマートフォンについては、可能なあらゆる機会を検討しているところで、XOOMの補完的存在となるようなものを投入できたらいい、と前向きな姿勢を示した。

(2011年 2月 28日)

[Reported by 若杉 紀彦]