西川和久の不定期コラム

マウスコンピューター「MB-T710X-SSD」

〜GTX 960Mを搭載した15.6型フルHD 2スピンドルノートPC

 マウスコンピューターは3月30日、GeForce GTX 960Mを搭載した15.6型フルHDの2スピンドルノートPCを発表した。同日から販売を開始する。編集部から試作機が送られてきたので、試用レポートをお届けしたい。

MaxwellアーキテクチャのミドルクラスGPU「GeForce GTX 960M」を搭載

 3月13日頃、新型ビデオカード「GeForce GTX 960M」の解禁日に合わせて、他社からもGeForce GTX 960Mを搭載したノートPCが発売されている。

 既にノートPC用の第2世代Maxwellアーキテクチャを採用したGTXの900番台としては、GeForce GTX 965M/970M/980Mの3タイプがあったが、今回GeForce GTX 950MとGeForce GTX 960Mの2つが追加された。SKUの番号からも分かるように、GTXの下位モデルとなる。

 GeForce GTX 960Mに関しては、NVIDIAのサイトから言葉を借りると「1080p の解像度で『高』の設定で素晴らしいゲームプレイを促進」と書かれている。1つ上のGeForce GTX 965Mは「非常に高い設定」と表記が変わっており、意識的に言葉を使い分けているようだ。両者の主な違いはコア数とOpenCL 1.1への対応。GeForce GTX 960Mはコア数が640でOpenCL 1.1に非対応、GeForce GTX 965Mはコア数が1,024でOpenCL 1.1に対応する。

MB-T710X-SSDの仕様
プロセッサ Core i7-4710MQ(2.5GHz/TB 3.5GHz、キャッシュ6MB)
チップセット Intel HM86
メモリ 16GB/PC3-12800 DDR3 SODIMM×2(空き0/最大16GB)
ストレージ SSD 512GB
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
OS Windows 8.1 Update(64bit)
ディスプレイ 15.6型フルHD(非光沢)、1,920×1,080ドット、タッチ非対応
グラフィックス プロセッサ内蔵Intel HD Graphics 4600、NVIDIA GeForce GTX960M(2GB)/HDMI×1
ネットワーク  Gigabit Ethernet、IEEE802.11b/g/n、Bluetooth 4.0+LE
その他 USB 3.0×2、USB 2.0×2、マルチカードリーダ、100万画素Webカメラ、音声入出力
バッテリ駆動時間 最大5.4時間
サイズ/重量 376×252×34.9.4mm(幅×奥行き×高さ)/約2.6kg
価格 139,800円(税別)

 CPUはCore i7-4710MQ(2.5GHz、ブースト時3.5GHz)。4コア8スレッドで、キャッシュは6MB、TDPは47W。ノートPC用としては強力なSKUだ。チップセットはIntel HM86。

 メモリは8GBのPC3-12800 DDR3 SODIMM×2で16GB。スロットは2つなので、空きはない状態だ。ストレージは512GBのSSDと、光学ドライブとしてDVDスーパーマルチドライブを搭載している。

 GPUは、プロセッサ内蔵Intel HD Graphics 4600と、GeForce GTX960M(2GB)の2系統。使うソフトウェアやシステム状態でシームレスに切り替わる。外部出力用としてHDMIを装備する。

 ディスプレイは、15.6型フルHD(1,920×1,080ドット)の非光沢液晶ディスプレイを搭載している。タッチには非対応だ。

 ネットワークは、有線LANはGigabit Ethernet、無線LANはIEEE 802.11b/g/n。Bluetooth 4.0+LEにも対応している。

 その他のインターフェイスは、USB 3.0×2、USB 2.0×2、マルチカードリーダ、100万画素Webカメラ、音声入出力。

 サイズは376×252×34.9.4mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約2.6kg。バッテリ駆動時間は最大5.4時間。価格は139,800円(税別)だ。

 上記からも分かるように、CPUとGPUは強力だが、他の部分はあっさりした15.6型フルHD 2スピンドルノートPCに仕上がっており、その分、価格が抑えられている。

前側面左側にマルチカードリーダ、左右にあるスリットはスピーカー、タッチバッド手前にステータスLED×3。液晶パネル中央上に100万画素Webカメラ
天板はつやありのブラックで、細かいドットがある
メモリ(左側大きい方)やストレージ(右側小さい方)にアクセスできそうなパネルが2つあるものの、ゴム足の下にネジがありそうだったので、今回は外していない
電源入力、Ethernet、HDMI、USB 3.0×2、ロックポート
キーボードは10キー付のアイソレーションタイプ。右上4つのボタンは順に画面切り替え/省電力ボタン/音量-/音量+。パームレストなどは濃いブルー
DVDスーパーマルチドライブ、USB 2.0×2、音声入出力
バッテリは着脱可能
キーピッチは実測で約19mm
ACアダプタはサイズ15×6.5×3.5cm(突起物含まず)で重量548g。コネクタはミッキータイプ。バッテリは重量138g

 天板は光沢ありのブラックで細かいドットが散りばめられている。15.6型の2スピンドルとしてはオーソドックスにまとまった雰囲気だ。

 前側面左側にマルチカードリーダ、左右にあるスリットはスピーカー、タッチバッド手前にステータスLED×3。液晶パネル中央上に100万画素Webカメラ。左側面に電源入力、Gigabit Ethernet、HDMI、USB 3.0×2、ロックポート。右側面にDVDスーパーマルチドライブ、USB 2.0×2、音声入出力を配置した。裏は大小のパネルが2つあり、外せばメモリやストレージにアクセス出来そうだったが、ゴム足の下にネジがあるようなので、今回は外していない。

 ACアダプタはサイズ15×6.5×3.5cm(突起物含まず)で重量548gと結構大きく重い。コネクタはミッキータイプだ。バッテリは重量138g。

 非光沢の15.6型フルHD液晶ディスプレイは、明るさコントラスト、発色は良好な上、非光沢なので映り込みが少なく快適だ。ただし、IPS式ではなく、視野角は若干狭い。

 キーボードはアイソレーションタイプで103キー。スペック上はピッチ約19mm、ストローク約2mmとなる。右Shiftキー周辺は少しピッチが狭くなるが、特にいびつな並びではない。右上にある4つのボタンは順に、画面切替え/省電力ボタン/音量-/音量+となっている。

 タッチパッドは手前に1本、棒状のボタンがあるタイプだ。15.6型でフットプリントが広いため、パームレストも含め十分なスペースが確保されている。

 振動やノイズ、発熱に関しては季節柄もあるかもしれないが、ベンチマークテストで負荷をかけている間も十分許容範囲だった。サウンドはゲーム的にはあと1歩パワー感が欲しいところか。カマボコレンジで低音もあまり出ていない。

ゲーミングノートPCとしては中位クラスの性能

 OSはWindows 8.1 Update(64bit)。初期起動時のスタート画面は1画面。アプリ画面は2画面。デスクトップは、同社お馴染みの壁紙になっており、左側にはプリインストールアプリへのショートカットがいくつか並んでいる。ストレージがSSD、そしてCore i7プロセッサと言うこともあり、起動・終了はかなり速く、全体の動きもキレがある。

 ストレージは、SSDが512GBの「Crucial CT512MX100SSD1」。シーケンシャルリードが550MB/sec、シーケンシャルライトが500MB/secとなっている。実質1パーティションで、Cドライブには461.62GBが割当てられており、空きは429GB。回復パーティションは14.65GBだ。

 DVDスーパーマルチドライブは「MATSHITA DVD-RAM UJ8E0」が使われている。Gigabit Ethernet、Wi-Fi、Bluetoothは、全てRealtek製だ。

右側のショートカット群がプリインストールで、すべて1画面に収まっている
壁紙は同社お馴染みのものに変更され、左側にCyberLink系など、プリインストールアプリへのショートカットがいくつか並ぶ
デバイスマネージャ/主要なデバイス。SSDは512GB。Gigabit Ethernet、Wi-Fi、Bluetoothは、全てRealtek製
実質1パーティションで、Cドライブには461.62GBが割当てられている

 Windowsストアアプリは、Hulu、LINE、NAVITIME、R25 for Windows8、Yahoo!天気・災害、じゃらん、ホットペッパーグルメ、ムビチケ、楽天gatewayがプリインストール。

アプリ画面1
アプリ画面2

 デスクトップアプリは、AOSBOX、CyberLink Media Suite、CyberLink PhotoDirector 4、マカフィーインターネットセキュリティ、そしてIntelやNVIDIAのツール系となる。先のストアアプリも含め、特に本機独自のソフトはなく、オーソドックスな感じだ。

NVIDIAコントロールパネル
Synaptics TouchPad V7.5
Intelラピッド・ストレージ・テクノロジー

 ベンチマークテストには「winsat formal」コマンドと、PCMark 8 バージョン2を用いた。GeForce GTX 960Mを搭載しているということもあって、3DMarkの結果にも期待したい。バッテリ駆動時間テストはBBench。またCrystalMarkの結果も掲載した(今回は4コア8スレッドと条件的に問題があるため参考まで)。

 winsat formalの結果は、総合 5.6。プロセッサ 8.2、メモリ 8.2、グラフィックス 5.9、ゲーム用グラフィックス 5.6、プライマリハードディスク 8.15。PCMark 8 バージョン2は3108。3DMarkはFire Strike/Cloud Gate/Ice Stormの順に3902/14313/53042。CrystalMarkは、ALU 79826、FPU 71506、MEM 68137、HDD 40817、GDI 20678、D2D n/a、OGL 44904。

 2014年11月にCore i7-4710HQとGeForce GTX 970M(3GB)を搭載した同社の「MB-P930X2-SH」をご紹介しているが、この時の各スコアが、総合 5.7。プロセッサ 8.2、メモリ 8.2、グラフィックス 5.9、ゲーム用グラフィックス 5.7、プライマリハードディスク 8.35だった。3DMarkはFire Strike/Cloud Gate/Ice Stormの順に6493/19907/83016。

 両者の差は多くの項目で搭載GPUがGeForce GTX 960MかGTX 970Mかの違いとなる。winsat formalの結果はグラフィック系で若干違う程度だが、3DMarkではかなり差があるのが分かる。

 BBenchは、省電力、バックライト最小、キーストローク出力/オン、Web巡回/オン、Wi-Fi/オン、Bluetooth/オンでの結果だ。バッテリの残5%で2,0189秒/5.6時間。仕様上最大5.4時間なのでほぼ同じだ。

winsat formalコマンド結果
PCMark 8 バージョン2
3DMark
BBench
CrystalMark

 MB-T710X-SSDは、非光沢の15.6型フルHDの液晶ディスプレイ、Core i7-4710MQ、そして新型のミドルクラスGPUとしてGeForce GTX 960Mを搭載した2スピンドルノートPCだ。メモリ16GB、SSD 512GBで速度/容量共に余裕があり、ゲーミングノートPCとしては中位クラスの性能となるが、その分、手頃な価格である。

 用途を考えると、サウンド周りがやや力不足と感じた以外は、特に欠点らしい欠点もなく、ゲームユーザーはもちろん、プロセッサ内蔵ビデオ機能では物足りないユーザーにお勧めできる1台といえよう。

(西川 和久 http://www.iwh12.jp/blog/