西川和久の不定期コラム

パナソニック「Let'snote RZ4」

〜10.1型で約745gの超軽量2-in-1

パナソニック「Let'snote RZ4」

 パナソニックは10月2日、液晶パネルが360度回転する10.1型2-in-1「Let'snote RZ4」を発表。10月17日から販売を開始した。従来モデルは11.6型で、より小さいサイズを求めるユーザーに応えた形だ。編集部から実機が送られてきたので試用レポートをお届けしたい。またCore Mは本連載初登場なので、その性能も気になるところだ。

10.1型で何も引かないフル装備&Let'snoteクオリティの2-in-1が約745g

 同社は2-in-1として11.6型の「Let'snote AX2/AX3」を販売してきたが、さらに小さいサイズを求めるユーザーに対して、10.1型となるLet'snote RZ4を発表した。

 10.1型と小型になったとは言え、局所的に厚い部分を設けてネジ固定するなど強化した「VHフレームストラクチャー」や、天板と液晶パネルの間に、硬度の異なる2種類のダンパーを搭載する「複合ダンパー構造」など頑丈設計を施し、一般的な机の高さと同じ76cm落下試験や、満員電車を想定した100kgf加圧振動試験をパスしている。ヒンジに関しても同様に耐久性を追求、タフな2-in-1に仕上がっている。

 キーボードも従来通りキーの左上と右下の角に丸みを付けた「リーフ型キーボード」を採用し、筐体のクオリティはLet'snoteそのものだ。主な仕様は以下の通り。

パナソニック「Let'snote RZ4」の仕様
SoC Core M-5Y10(2コア/4スレッド、800MHz/最大2GHz、キャッシュ4MB、TDP 4.5W)
メモリ 8GB
ストレージ 256GB(SSD)
OS Windows 8.1 Pro Update(64bit)
ディスプレイ 10.1型IPS式(非光沢)、10点タッチ対応、1,920×1,200ドット
グラフィックス プロセッサ内蔵Intel HD Graphics 5300、HDMI出力、ミニD-Sub15ピン
ネットワーク Gigabit Ethernet、IEEE 802.11ac/a/b/g/n、Bluetooth 4.0+LE
その他 USB 3.0×3、SDカードスロット、フルHD Webカメラ、音声入出力
バッテリ駆動時間 最大約10時間/JEITA測定法2.0(4セル/4,860mAh)
サイズ/重量 250×180.8×19.5mm(幅×奥行き×高さ)/約745g
その他 Office Home & Business PremiumプラスOffice 365サービス搭載
実売価格 24万円前後

 SoCは本連載初登場となる14nmプロセスのBroadwell-YことCore M-5Y10。2コア4スレッドでクロックは800MHzから最大2GHz。キャッシュは4MBでTDPは4.5Wとかなり省エネだ。メモリは8GB、ストレージはSSDで256GBを搭載している。OSは64bit版のWindows 8.1 Pro Update。

 グラフィックスはSoC内蔵のIntel HD Graphics 5300。外部出力用として、HDMIとミニD-Sub15ピンを装備している。ディスプレイは、10点タッチ対応の非光沢10.1型IPS式液晶パネルで、解像度は1,920×1,200ドットだ。

 ネットワークは有線LANはGigabit Ethernet、無線LANはIEEE 802.11ac/a/b/g/n。Bluetooth 4.0+LEも搭載している。

 そのほかのインターフェイスは、USB 3.0×3、SDカードスロット、フルHD Webカメラ、音声入出力。薄型にも関わらず小型のMicro版やMini版を使ったコネクタが1つもないのはポイントが高い。

 サイズは250×180.8×19.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量約745g。着脱可能な4セル/4,860mAhのバッテリを搭載し、最大約10時間(JEITA測定法2.0)のバッテリ駆動が可能だ。カラーバリエーションはLet'snoteカラーのシルバーに加え、今回届いたブルー&カッパーモデルの2種類が用意されている。

 実売価格は、Office Home & Business PremiumプラスOffice 365サービス入りで24万円前後と高価。ちなみに、最も安価なモデルは4GB/128GB/Officeなし/シルバーの構成で16万円前後。なお、ブルー&カッパーモデルはシルバーモデルより税別で5,000円アップする。

 パナソニックストアで販売されるWebモデルは、Core M-5Y70(1.1GHz/最大2.6GHz)、Windows 7ダウングレード可のWindows 8.1 Pro、SSD 256GBまたは512GBの仕様を提供。加えて、天板をサンダーブルー/ハーモニックブルー/シルバーダイヤモンド/ジェットブラックから選択可能なプレミアムエディションやXi対応モデルも用意されている。

前面。液晶パネル上中央にWebカメラとWindowsボタン。正面側面右側に電源スイッチ。切り込みがある部分がバッテリの側面
斜め後ろから。ブルーが綺麗だ。パネルのヒンジ下に後ろ側のゴム足があり、ヒンジと一緒に回転する
天板。Let'snote独特の凹凸がある。後ろのスリットは空調用
下面。メモリなどにアクセスできる小さいパネルはない。手前のかなり広い部分にバッテリが入る
左側面。ロックポート、ミニD-Sub15ピン、音声入出力、USB 3.0、音量±、無線オン/オフスイッチ
キーボード。10キーなしのアイソレーションタイプ。シルバーモデルはホワイトだが、ブルー&カッパーモデルはブラック。フットプリントが小さい割に歪なキーもなく、うまくまとまっている。タッチパッドは「HOLD」ボタン付き
右側面。電源入力、HDMI、SDカードスロット、Ethernet、USB 3.0×2
タブレットモード。Windowsボタンが液晶パネル中央上にあったのは、このモード時、一般的なタブレット同様、下中央に配置するため
キーピッチは実測で約17mm。仕様上はキーストローク1.5mm、キーピッチ左右16.8mm/上下14.2mmとなっている
ACアダプタとバッテリ。ACアダプタは87×37×27mm(幅×奥行き×高さ、突起物やケーブル含まず)/177g。バッテリは重量196g
本体重量は実測で737g
10.6型のSurface 2との比較。パネルの比率が16:10と言うこともあり(Surface 2はフルHDの16:9)幅は若干狭いものの、奥行きはSurface 2より長い

 今回何より驚いたのは宅配便で本製品が届いた時で、手渡させれた瞬間、中身は空なのではと思うほど軽かったこと。もちろん空ではなく、中にはしっかり本体や付属品が入っていた。

 次に驚いたのがカラーリングだ。Let'snoteと言えばシルバーにホワイトのキーボードのイメージが強いが、ブルー&カッパーモデルは文字通り、トップカバーがブルー、そのほかの部分がカッパー(銅色)になっている。キーボードもこれに合わせてブラックとインパクトがある。ただ、個人的にはブルーはいいものの、カッパーは好みではない。好みが分かれるカラーリングだろう。

 前面は、液晶パネル上中央にWebカメラとWindowsボタン。この部分にWindowsボタンがあるのは掲載した写真の通り、タブレットモードの時に意味がある。正面側面右側に電源スイッチ。切り込みがある部分がバッテリの側面だ。下側はバッテリ収納部がかなりの割合を占めていることが分かる。

 左側面は、ロックポート、ミニD-Sub15ピン、音声入出力、USB 3.0、音量+/-ボタンn、無線オン/オフスイッチ。右側面は、電源入力、HDMI出力、SDカードスロット、Gigabit Ethernet、USB 3.0×2。各コネクタは標準サイズのものが使われ扱いやすい。付属のACアダプタは、サイズ87×37×27cm(同、突起物やケーブル含まず)、重量177g。バッテリは198g。いずれも軽くコンパクトで同時に持ち運ぶのも苦にならない。

 10.1型IPS式の液晶ディスプレイは、非光沢フィルムの効果で映り込みが少なく、長時間操作しても眼に優しい。明るさ・コントラスト、視野角も良好。発色も良くクオリティの高いパネルが使われているのが分かる。10点タッチもスムーズだ。(個人差もあると思うが)このサイズで1,920×1,200ドットの解像度は、デスクトップ操作時に、文字がギリギリ読める程度のサイズで非常に小さい。

 キーボードは、10キーなしのアイソレーションタイプ。冒頭に書いたように「リーフ型キーボード」だ。キーピッチは仕様上、左右16.8mm/上下14.2mmと、流石に少し狭くなっている。一昔前に流行した10.1型のネットブックに似ていると書けば分かりやすいだろうか。もちろん入力自体は快適に行なえる。

 タッチパッドは物理的にボタンが2つあるタイプに加え、従来機同様、HOLDボタンも付いている。

 振動やノイズは皆無。発熱もさすがCore Mという印象で、(季節もあるだろうが)筐体は冷たいまま。サウンドはLet'snoteらしい、パワーがなくオマケ程度に鳴るレベルだが、主にビジネス用途なので問題ないだろう。

GPUが弱いもののビジネス用途としては十分なパフォーマンス

 OSは64bit版のWindows 8.1 Pro Update。メモリ8GB、ストレージはSSDということもあり、ストレスなく操作可能だ。起動直後のスタート画面は2画面。「Panasonicアプリ」以降がプリインストールとなる。

 デスクトップは、筐体のカラーに合わせたテーマが使われている。また、左側のショートカットは、「Dashboard for Panasonic PC」以外はインストールされておらず、セットアップの起動(もしくはWebサイト)となる。

 SSDは256GBの「SAMSUNG MZNTE256HMHP-00000」。C:ドライブのみの1パーティションで約221.68GBが割り当てられ空きは197GB。Gigabit Ethernet、Wi-Fi、BluetoothはIntel製だ。

 「Intel Dynamic Platform Thermal Framework」(Intel DPTF)も搭載されており、システム内の温度センサーを使って、事前にメーカーが用意したパラメータにより、動作クロックを変えて消費電力をリアルタイムで変更する仕掛けとなる。なお、powercfg/aで調べたところInstantGoには対応していない。

スタート画面1。Windows 8.1 Update標準
スタート画面2。Panasonicアプリ以降がプリインストール。Windowsストアアプリが左ブロック、デスクトップアプリが右ブロック
起動時のデスクトップ。筐体のカラーに合わせたテーマが設定されている。左側のショートカットはDashboard for Panasonic PC以外はインストールされておらず、セットアップの起動となる
デバイスマネージャ/主要なデバイス。SSDは256GBの「SAMSUNG MZNTE256HMHP-00000」。Gigabit Ethernet、Wi-Fi、BluetoothはIntel製
SSDのパーティション。C:ドライブのみの1パーティションで約221.68GBが割り当てられている

 プリインストールのソフトウェアは、Windowsストアアプリは、「Camera for Panasonic PC」、「NAVTIME」、「Bing翻訳」などかなり少ない。せっかくタッチ対応なので、もう少し本機に適したアプリが欲しいところ。

アプリ画面1
アプリ画面2
アプリ画面3

 デスクトップアプリは、「iBT Audio Monitor」、「Microsoft Office」、「VIP Access」、「WinZip」、Intel系ツールに加え、独自の「Dashboard for Panasonic PC」、「HOLDモード設定ユーティリティ」、「Hotkey設定」、「NumLockお知らせの設定」、「PC情報ビューアー」、「PC情報ポップアップ/設定」、「USB充電設定ユーティリティ」、「カメラユーティリティ」、「画面回転ツール」、「画面共有アシストユーティリティ」、「セキュリティ設定ユーティリティ」、「タッチ操作ヘルプユーティリティ」、「タッチパッド誤操作防止ユーティリティ」、「タッチパネルモード設定ユーティリティ」、「手描きツール2」、「電源プラン拡張ユーティリティ」、「ネットセレクターLite」、「バッテリー残量表示/補正ユーティリティ」、「ピークシフト制御ユーティリティ」、「プロジェクターヘルパー」、「マニュアル選択ユーティリティー」、「無線診断ユーティリティ」、「無線ツールボックス」、「リカバリーディスク作成ユーティリティ」など、細かいツール類が山盛りだ。

「Dashboard for Panasonic PC」
「PC情報ビューアー」
「カメラユーティリティ」
「USB充電設定ユーティリティ」
「電源プラン拡張ユーティリティ」
「ピークシフト制御ユーティリティ」

 ベンチマークテストは「winsat formal」コマンドと、PCMark 8 バージョン2の結果を見たい。バッテリ駆動時間テストはBBench。またCrystalMarkの結果も掲載した(今回は2コア4スレッドと条件的には問題ない)。加えてIntel HD Graphics 5300は連載初登場なので、3Dmarkも計測した。

 winsat formalの結果は、総合 4.8。プロセッサ 6.5、メモリ 7.3、グラフィックス 5.7、ゲーム用グラフィックス 4.8、プライマリハードディスク 8.05。PCMark 8 バージョン2は1673。CrystalMarkは、ALU 29289、FPU 22260、MEM 26429、HDD 37608、GDI 10833、D2D 4001、OGL 4821。3DMarkはIce Storm 23682、Cloud Gate 2361、Fire Strike 271。

 プロセッサやメモリはCore i5並といったところか。ただグラフィックスに関してはあまり速くない。この関係もあり、PCMark 8 バージョン2や3DMarkのスコアは低目だ。

 BBenchは、省電力、バックライト最小、キーストローク出力/オン、Web巡回/オン、Wi-Fi/オン、Bluetooth/オンでの結果だ。バッテリの残5%で38,659秒/10.7時間。仕様上、最大約10時間(JEITA測定法2.0)なので、その通りの結果と言っていいだろう。これだけ動けば1日バッテリ駆動しても不安なく扱える。

「winsat formal」コマンド結果。総合 4.8。プロセッサ 6.5、メモリ 7.3、グラフィックス 5.7、ゲーム用グラフィックス 4.8、プライマリハードディスク 8.05
PCMark 8 バージョン2のスコアは1673
3DMarkの結果。Ice Storm 23682、Cloud Gate 2361、Fire Strike 271
BBenchの結果。省電力、バックライト最小、キーストローク出力/オン、Web巡回/オン、Wi-Fi/オン、Bluetooth/オンでの結果だ。バッテリの残5%で38,659秒/10.7時間
CrystalMarkの結果。ALU 29289、FPU 22260、MEM 26429、HDD 37608、GDI 10833、D2D 4001、OGL 4821

 以上のようにパナソニック「Let'snote RZ4」は、タッチ対応10.1型非光沢の1,920×1,200ドットIPS式パネルを採用し、Core Mを搭載した2-in-1だ。重量約745gでバッテリ駆動10時間以上というのは、日頃常に持ち運びたいユーザーにとっては非常に魅力的。今回評価したモデルはメモリ8GBでSSD 256GBと、スペック的にも申し分ない。

 価格はかなり高額だが、そこはLet'snoteクオリティ。こだわりの2-in-1を携帯したいユーザーにお勧めの逸品に仕上がっている。

(西川 和久 http://www.iwh12.jp/blog/