西川和久の不定期コラム

EPSON「Endeavor MR7000E」
〜フルBTO対応のIvy Bridge搭載ミニタワーPC



 少し前に限定されたカスタマイズなどで低価格化を図ったエプソンダイレクト製「Endeavor Sシリーズ」のミニタワーPCをご紹介したが、今回はフルBTOに対応しIvy Bridge搭載のミニタワーPC「Endeavor MR7000E」が編集部から送られて来たので、試用レポートをお届けする。

●フルBTOのミニタワーPC

 今回ご紹介する「Endeavor MR7000E」は、Ivy Bridgeのリリースに伴い新しくなったフルBTO対応ミニタワーPCだ。同じシリーズとしては、少し前にスリムデスクトップPC「Endeavor MR4300E」の記事を掲載したが、見かけ上の大きな違いはケースとなる。

 基本構成は、Windows 7 Home Premium(32bit SP1)、Intel Celeron G530(2コア/2スレッド、2.4GHz)、Intel HD Graphics、メモリ2GB×1、HDD 500GB(7,200rpm/SATA 6Gbps)、DVD-ROM(再生ソフト無し)で66,990円。今回手元に届いたマシンの仕様は以下の通り。

【EPSON「Endeavor MR7000E」の仕様】
CPU Intel Core i7-3770(4コア/8スレッド、クロック3.4GHz/TB 3.9GHz、キャッシュ 8MB、TDP 77W)
チップセット Intel H77 Express
メモリ 16GB/PC3-12800(4スロット/空き0)、最大32GB
HDD 1TB(7,200rpm、SATA 6Gbps)
SSD 40GB(ISRT用)
光学ドライブ BDドライブ
OS Windows 7 Home Premium(64bit SP1)
グラフィックス NVIDIA GeForce GTS 450(1GB)、DVI-I×2、miniHDMI
ネットワーク Gigabit Ethernet
その他 USB 2.0前面×1/背面×4、USB 3.0前面×2/背面×2、IEEE 1394、CF/SDカード/メモリースティック対応カードリーダ、PS/2×2、音声入出力
拡張スロット PCI Express x16/x4が各1、x1が各2
電源 450W(80PLUS Bronze)
サイズ・重量 179×397×368mm(幅×奥行き×高さ)/約10.1kg
直販価格 180,390円(送料2,625)

 プロセッサは第3世代のIntel Core i7-3770。4コア8スレッドでクロックは3.4GHz。Turbo Boost時3.9GHzまで上昇する。キャッシュは8MB、TDPは77W。チップセットはIntel H77 Express。メモリスロットは4つあり、4GB×4の計16GB実装済み。最大32GBまでの対応となる。OSはWindows 7 Home Premium(64bit SP1)。

 ストレージはインテル スマート・レスポンス・テクノロジー(ISRT)用のSSD 40GBと、7,200rpm/SATA 6Gbpsの1TB。そして光学ドライブとして、BDドライブを搭載する。ISRTは、SSDをキャッシュとして使い、HDDの実効アクセス速度を向上させる仕掛けだ。

 グラフィックスはプロセッサに内蔵しているIntel HD Graphics 4000を使わず、2レーンを占有するNVIDIA GeForce GTS 450(1GB)を搭載。外部出力はDVI-I×2とminiHDMIに対応する。GeForce GTS 450は、デスクトップ用としてミドルレンジの最上位モデルに相当だ。

 そのほかのインターフェイスは、USB 2.0前面×1/背面×4、USB 3.0前面×2/背面×2、IEEE 1394、CFカード/SDカード/メモリースティック対応カードリーダ、PS/2×2、音声入出力。拡張スロットは、PCI Express x16/x4が各1、x1が各2。ここのところ続いて掲載している同社のEndeavorシリーズの記事からも分かるように、基本のインターフェイスや拡張スロットに関しては全て同じとなっている。

 電源は80PLUS Bronze対応の450Wタイプを採用。サイズは179×397×368mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約10.1kgとなる。今回の構成で価格は180,390円だ。

 フルBTOと言うこともあり、プロセッサは、Intel Celeron G530(2.4GHz)、Pentium G850(2.9GHz)、Core i3-2120(3.3GHz)、i5-3450(3.1GHz/TB 3.5GHz)、i5-3570K(3.4GHz/TB 3.8GHz)、i7-3770(3.4GHz/TB 3.9GHz)、i7-3770K(3.5GHz/TB3.9GHz)。ディスクリートGPUは、NVIDIA GeForce GTS 450、AMD Radeon HD 6770、NVIDIA Quadro 600、ATI FirePro V4800、NVIDIA Quadro 2000(全て1GB)。メモリは、Windowsが32bit版の場合、2GB×1/2GB×2。64bit版の場合、2GB×1/2GB×2/4GB×2/4GB×4。ストレージは、HDD 500GB/1TB/2TB、SSD 128GB/256GB、ISRT 40GB+500GB/40GB+1TB、RAID 1 500GB×2/1TB×2/2TB×2、そして2基目/3基目。光学ドライブは、DVD-ROMドライブ(再生ソフト付き/無し)、DVDスーパーマルチドライブ、BDドライブ。そのほかのインターフェイスとして、eSATAポート、USB 2.0ポート(増設)、シリアルポート、パラレルポート、地上デジタルチューナ、USB 3.0ポートなどを選ぶことができる。

 サポート関係も豊富で、定額保守サービス、安心プラス保証、データ安心セット ライト、データ復旧安心セット、HDDデータ引越しサービス、PCなんでもホットライン、らくらくパソコン設置・設定メニューと言った項目が並んでいる。確かに選べる範囲などを限定したSシリーズとは全く違い、かなり濃い内容と言えよう。

前面。マルチカードリーダー、USB 3.0×2、音声入出力、USB 2.0×1 左側面。プロセッサの上にメッシュ。右側は同社のロゴのみ 背面。NVIDIA GeForce GTS 450は2スロットを占有する。電源とリアパネルに冷却用ファン
背面(アップ)。PS/2×2、USB 2.0×4、IEEE 1394、USB 3.0×2、Ethernet、音声入出力。こちら側のDVI-DとミニD-SUB15ピンは未使用 内部(引き)。NVIDIA GeForce GTS 450が結構な空間を占有する以外は比較的シンプル 内部(CPU周辺)。プロセッサの右側に4本のメモリスロット。4GB×4で計16GB実装済み
内部(3.5inchベイ周辺)。下側にISRT用40GB SSD、上側に1TBのHDD 電源ユニットは80PLUS Bronze対応の450W電源 NVIDIA GeForce GTS 450。補助電源コネクタは1つ

 ケースはSシリーズのミニタワーPC「TY5100S」と比較して、同じダークグレーとホワイトをベースとしたものであるが、その面積が違い、ほとんどダークグレー1色に近い。USBなどフロントに搭載している各インターフェイスの位置関係なども同じ。唯一の違いは、カードリーダーがパネル内にあるかないかとなる。いずれにしても全般的に扱い易いレイアウトで不満が出る部分は無いだろう。

 リアパネルに関してもマザーボードと一体化している各インターフェイス関連は同じ。NVIDIA GeForce GTS 450を搭載しているので、下側の拡張スロットが2つ埋まっている。

 右サイドのパネルを開け内部を見ると、3.5インチベイに40GBのSSDと1TBのHDDが、NVIDIA GeForce GTS 450には補助電源コネクタが1つ、メモリスロットはプロセッサの右側に4つ配置されている。ミニタワーPCと言うこともあり、拡張性も高い。

 冷却ファンは、電源ユニット、リアパネル、プロセッサ、そしてNVIDIA GeForce GTS 450に各1つずつ。GPUのファンが少し煩いのか、前回試用したプロセッサ内蔵のグラフィックスを使用している「TY5100S」と比較して、机の上に置き近づくと人によっては気になるレベルかも知れない。

●Core i7、ISRTとGeForce GTS 450でパワフルな環境

 OSは64bit版のWindows 7 Home Premium SP1。初期起動時のデスクトップは、PCお役立ちナビやお客様満足度アンケート、初期設定ツールのショートカットが並ぶ同社お馴染みのものだ。メモリ16GBそしてディスクリートGPUと言うこともあり、メモリに関してはかなり余裕がある。

 デバイスマネージャーに表示されているストレージ「1Z0DAYTR」は、ISRTで構成されたRAIDであり、実際は、HDDが1TB/7,200rpm/SATA 6Gbps/64MBの「ST1000DM003」、SSDは「SSDSA2BT040G3」が使われている。詳細などは画面キャプチャを参考にして欲しい。C:ドライブのみの1パーティションで約931GBが割当てられ、空き887GB。光学ドライブは「BD D DH12B2SH」。

 そのほか、IEEE 1394はVIA製、Gigabit Ethernetは「Intel 82579V Gigabit Network Connection」。フロントにあるカードリーダはUSB接続だ。

起動時のデスクトップ。「Endeavor S TY5100S」同様、お馴染みのデスクトップ デバイスマネージャー。ストレージの「1Z0DAYTR」はISRTで構成されたRAID。BDドライブは「BD D DH12B2SH」 HDDのパーティション。C:ドライブ1パーティションで約931GB割当てられている

 プリインストールのアプリケーションは、「nero Kwik Media」、「Nero 10」、「CyberLink PowerDVD 10」、「マカフィー セキュリティーセンター」や各デバイスのツール系となる。また今回「マカフィー セキュリティーセンター」が無く、BDドライブになっている関係で、WinDVDからPowerDVDになっていた。

 BTOでは、Microsoft Office、 KINGSOFT Office 2012 Standard、OpenOffice、Adobe Acrobat Standard、ATOK 2012、一太郎2012などのアプリケーション、そしてセキュリティ関係に関しては、マカフィー・PCセキュリティセンター(90日期間限定版/36ヶ月版)、ノートン インターネット セキュリティ 2012(同時購入版1年1台/同時購入版3年1台)、カスペルスキー 2012 マルチプラットフォーム セキュリティ(2年3台)、ウイルスバスター2012 クラウド(同時購入版1年3台/同時購入版3年3台)なども選択できる。

インテル スマート・レスポンス・テクノロジー(ISRT) NVIDIAコントロールパネル エプソンダイレクト初期設定ツール

 ベンチマークテストはWindows エクスペリエンス インデックスとCrystalMarkの結果を見たい。参考までに3DMark 11の結果はP2173だった。

 Windows エクスペリエンス インデックスは、総合 5.9。プロセッサ 7.7、メモリ 7.8、グラフィックス 7.2、ゲーム用グラフィックス 7.2、プライマリハードディスク 5.9。プロセッサとグラフィックに関しては流石と言ったところ。HDDがISRTになっている割には平凡な値だが、実際の使用感としてはサクサク動く感じだ。

 CrystalMarkは、ALU 83037、FPU 68973、MEM 65591、HDD 17247、GDI 21126、D2D 16736、OGL 46939。プロセッサに関しては第3世代のCore i5よりそれなりに差がある。グラフィックスはIntel HD Graphics 4000とは比べ物にならないほどのパワーだ。特にOGLは大きく差をつけた。逆に一般的な用途であれば、ここまでは必要無く内蔵GPUにして、静音そして省エネを狙った方がいいかも知れない。

Windows エクスペリエンス インデックス。総合 5.9。プロセッサ 7.7、メモリ 7.8、グラフィックス 7.2、ゲーム用グラフィックス 7.2、プライマリハードディスク 5.9 CrystalMark。ALU 83037、FPU 68973、MEM 65591、HDD 17247、GDI 21126、D2D 16736、OGL 46939 3DMark 11。P2173


 以上のようにEndeavor MR7000Eは、フルBTOに対応し、基本構成価格は66,990円からとリーズナブルな上、いろいろなストレージ、プロセッサ、ディスクリートGPUなど、幅広いカスタマイズ、そして主に企業を対象としたサポートが選べるミニタワーPCだ。Sシリーズでは物足らなかったユーザーにお勧めのモデルと言えよう。