2014年4月18日

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2014年4月16日


西川和久の不定期コラム

iPadには何が接続できるのか!? 周辺機編



 iPadの純正アクセサリは、「iPad Dock」、「iPad Keyboard Dock」、「iPad Dock Connector」、「iPad Camera Connection Kit」、そしてBluetooth経由でのキーボードなどがある。今回はその中から、BluetoothとiPad Camera Connection Kitを使った周辺機のレポートをお届けする。


●Bluetoothで接続できる機器

 まずiPad本体に内蔵しているBluetoothで手持ちの機器を接続してみた。用意したのは「Apple Wireless Keyboard (JIS)」、「Reudo RBK-2100BTJ」、「I・O DATA CPSPK/BT」、「Microsoft Wireless Laser Mouse 8000」。キーボード2種類、スピーカー、マウスの計4機種。iPad本体側の設定は簡単で、[設定]→[一般]→[Bluetooth]で[ON]にするだけでOKだ。iPhoneと全く同じオペレーションとなる。

 「Apple Wireless Keyboard (JIS)」は、同社のHPに接続可能と書いているため当然動く。JIS配列も問題無し。実際タイピングすると、さすがにソフトウェアキーボードよりはるかに入力し易い。若干かな漢字変換に癖はあるものの、筆者としては十分許容範囲だ。この環境なら原稿を書くのも大丈夫。まるでPCで書いているように入力出来る。

 次に折りたたみ出来る「Reudo RBK-2100BTJ」は、接続自体はOKなのだが、JIS配列にも関わらず、ASCII配列扱いになってしまい、キートップの刻印と部分的に変わってしまう。設定項目を見てもJIS配置の項目が無く、現況はどうにもならない。持ち歩きに便利な形状であるだけにちょっと残念だ。次回のアップデート時、ぜひ設定項目にJIS配列を追加して欲しい。

「Apple Wireless Keyboard (JIS)」。JIS配置。純正だけに当然刻印と同じ入力ができる Reudoの「RBK-2100BTJ」。JIS配列だがASCII配列になってしまい部分的に入力しづらい アイ・オー・データ機器の「CPSPK/BT」。全く問題無く接続できる。App右上のボリューム部分が「CPSPK110」に変化した
パスキー入力。Bluetoothでお馴染みのパスキー入力 キー配列がASCIIのみでJISが無い。[設定]→[キーボード]を見ても、[ハードウェアキーボード配列]にはJISの項目が無い マウスは検出されなかった。ペアリング時、マウスに関しては全く検出しない

 アイ・オー・データ機器のスピーカー「CPSPK/BT」はOK。本体内蔵のスピーカーより大音量で音楽などを再生できる。またiPadの内蔵スピーカーを使うよりBluetooth接続の方が(多分)消費電力も少ないと思われるので、ある程度の音量で長時間聴きたい場合は、外部にBluetoothスピーカーを用意した方がいいだろう。

 マウスに関してはペアリングモードにしても、そもそもiPadが検出しないため接続すらできなかった。使えないよう、あえて無視しているものと思われる。

 Bluetoothではないが、今回評価しなかったがDockとキーボードが一体化している「iPad Keyboard Dock」も含め、外部キーボードとスピーカーの組合せは、BGMを流しつつ机などで落ち着いて作業したい時などは非常に有効な周辺機器だ。ぜひ揃えたいアイテムと言えるだろう。

●「iPad Camera Connection Kit」

 iPad Camera Connection Kitは、iPadのDockコネクタを使い、SDカードリーダか、デジタルカメラをUSB経由で接続し、写真と動画(MOVのみ)を取り込める小さなアダプタだ。前者と後者でコネクタの形状が違うので、パッケージには2種類のアダプタが入っている。価格は2,980円。筆者の場合SDカードリーダタイプは不要なので、ばら売りにして価格を下げて欲しいところだ。

パッケージ。2つのアダプタが入っている SDカードリーダタイプのアダプタ。Dockコネクタ側は同じだが、逆側がSDカードリーダになっている USB接続タイプのアダプタ。こちらはUSBコネクタ。また若干SDカードリーダアダプタより小さい

 使い方は至って簡単。メディアや接続方法でどちらかのアダプタをDockコネクタへセット。メディアもしくはカメラを接続すると、自動的に写真Appが起動し、取り込める写真のサムネイルが表示され、個別にチェックを入れるか全てを選択すると、iPadのアルバムに写真がコピーされる。

 コピー後、読み込んだ写真をメディアから削除するか、残すかの選択をすると、iPadの写真Appにある他の写真同様、スライドショーや壁紙など全ての機能を使えるようになる。またUSB接続の場合、カメラだけでなく、カードリーダにも対応しているので、SDカード以外のメディアもダイレクトに読み込める。取り込み後、90度単位の回転も可能だ。

SDカードリーダ 写真Appで認識 取り込む写真をチェックする
iPadへiPhoneをカメラとして接続

 なお、iPhone 3G/3GSのカメラで撮影した写真/動画もUSB接続で読み込む事ができる。この時、対象となるアルバムは「カメラロール」のみとなる。

 この「iPad Camera Connection Kit」、JPEGデータは、SDカードから直接、もしくはUSB接続のカードリーダ経由でも読み込めるのは、その仕様から分かっていた。ただ実際試さないと分からなかったのは「読み込み時に適当なサイズへリサイズしないか? 」、「RAWデータはどうなのか? 」この2点。

 前者は、あまり高解像度な写真をそまま取り込むと、再生時に負荷がかかるので、HD解像度程度にリサイズするのではと思っていた。後者に関しては、CPUパワー的にiPad本体で実用的なRAW現像ができるとは思えず、無視される可能性が高く、JPEG専用だろうと言う読みをしていたのだ。現在は製品ページにはっきりとRAW対応と書いているものの、予約注文開始時、(見落としているかも知れないが)情報は無かった。

 そして実験したところ、「JPEGはリサイズ無し」、「RAWデータを認識しつつ読み込む」という事実が判明。特にJPEG+RAWで撮影したデータは、画面キャプチャをご覧頂ければ一目瞭然。何とサムネイルに[RAW+JPG]の文字が見える。つまり、RAWデータと認識しつつJPEGデータと一緒にストレージに取り込んでいるのだ。写真Appでは、取り込んだJPEGデータの方を使い、表示/スライドショー/壁紙設定など、普通に扱うことができる。

 また、付属のDock→USBケーブルを使い、iPadをPCへ接続すると、「Apple iPad」カメラとして認識、適当な名前が付いたフォルダに取り込んだデータがそのまま保存され、PCへコピーすることが可能だ。つまりこれは、RAWデータも含めたフォトストレージになることを意味する。ちなみに転送時間は、JPEG+RAWの86枚(約600MB)の読込みが1分。逆にiPadへ保存した同データをPCへ読み込むのは38秒だった。

 更に追加テストとしてRAWデータのみを読み込ませたところ、サムネイルの表示はもちろん、表示、そしてズームにも対応でき、これにはちょっと驚いてしまった。それも待つ事も無く、瞬時に表示する。iPad 1台でこれだけのフォトストレージになると、他社の専用機はちょっとピンチかも知れない。

USB接続/カードリーダ経由 サムネイルに[RAW+JPG]の文字が
PCでiPadのアルバムを開くその1。「Apple iPad」カメラとして認識 PCでiPadのフォルダを開くその2。フォルダ名値順に取り込んだ写真が入っているようだ PCでiPadのフォルダを開くその3。リサイズなどなくRAWデータとともに保存している

 余談になるが、例えば筆者が少し前にDVDビデオのジャケ写の撮影でロケに行った時、2日間の撮影でRAW+JPEGデータ総量は約18GB(Nikon D2X)。iPad/32GBとiPad Camera Connection Kitを使えば、現場のバックアップはPCレスで行なえることになる。少しヘビーに撮る人でも64GBモデルであればほとんど事は足りるだろう。ノートPCと違って、休憩や食事の時にiPadをテーブルの上に置き、綺麗で視野角の広いIPSディプレイを使い、皆でワイワイ騒ぎながらその日撮った写真の確認やスライドショーなどもでき、より楽しめる。

 主に現場でバックアップ目的で使うノートPCとして、ThinkPad X201iを買ったばかりなのに、少なくとも日帰りの撮影ではiPadで十分。しかも軽くてバッテリの持ちも良い。デジカメWatchのフォトジェニック・ウィークエンド7月号の撮影のバックアップはiPadでやってみようと思っている。

●「iPad Camera Connection Kit」番外編

 さて「iPad Camera Connection Kit」で、USBポートが1つiPadに付くと、いろいろなUSB機器を接続したくなるのが人情(笑)。早速手持ちのUSB機器をつないでみた。結果は以下の通りであるが、「消費電力が大きすぎます。」、「The attached USB device is not supported.」などのメッセージが出たり、Hubを使った接続も機器によってOKだったりNGだったりする。本来の目的以外の用途なので仕方ないが、イマイチ安定していない印象だ。

 これらの一部はメッセージからも分かるように、消費電力の問題で、ACアダプタで電源供給するタイプのUSB Hubであれば、ある程度緩和できそうであるが、今回はテストしていない。

 またDockコネクタの接続部分はあまり強度がなく、USBケーブルをゴソゴソ抜き差ししていると、壊れる可能性があるので注意が必要だ。

○USBキーボード。もっと古い純正のキーボードも認識しJIS配列で入力できた。ワイヤレス式キーボード(AspireRevo付属)は、接続できるもののASCII配置になってしまう ○USBオーディオ、若松商会の「WUAIF01」。このタイプはあまりパワーを必要としないので問題無く動いている。 ○Skype用のUSBハンドセット。現在まだiPad版が無く、iPhone版のSkypeを×2モードで大きく表示し、筆者の友人と通話してみた
×DisplayLink、イー・モバイルの「D02HW」、USBマウス、三洋電機の「ICR-PS185RM」(ボイスレコーダ)、USBメモリ、DVDドライブ。ドライバが必要な前半は当然として、後半のストレージ系もNGだ。セキュリティの問題だろうか 「消費電力が大きすぎます。」このメッセージが出た時はまず動かない 「The attached USB device is not supported.」こちらのメッセージは「Dismiss」で続行すると使えるケースがある

 こうして見ると、「iPad Camera Connection Kit」のUSBポートは、オーディオデバイスもしくはキーボードで汎用的なドライバで動くものが大丈夫なようだ。ただあまりパワーがなく全てがOKとはいかない。加えてキーボードに関しては、Bluetoothと同様、純正のキーボード以外は、ASCII配列のみでJIS配列には対応していない。

 なお、USBオーディオ関連は、AV Watch「第418回:iPadに裏技? USBオーディオが使用可能」に、かなり詳しいレポートがあるので、興味のある人は参考にして欲しい。

 もちろんこれらの結果は、同社が認めていない使い方だ。筆者も編集部も保証しないので、自己責任で行なって欲しい。参考までに「iPad Camera Connection Kit」をiPhoneに接続すると「iPhoneはこのアクセサリに対応していません。」と表示され実際使えない。もし動けば超小型のフォトストレージになるだけに残念だ。

 いずれにしても個人的には、ワイヤードでiPadへいろいろつなぐのは美しくなく(それならPCを使う)、できればBluetoothの範囲で使うのが無難ではと思っている。またOSのアップデートで今後対応状況が変わる可能性もあり、ある意味楽しみな部分だったりもする(実際iOS4ではiPhoneにBluetoothキーボードが接続可能になった)。

 以上のようにiPadは、BluetoothもしくはiPad Camera Connection Kitを使うことにより、比較的使用頻度が高そうな周辺機器が接続可能だ。特に落ち着いて書きたい時は、キーボードは欠かせない。

 周辺機器は、本体よりは安価なものが多く、計画買いもしくは衝動買いしながら、少しずつ集めていくのもiPadの楽しみ方の1つではないだろうか。