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日本HP、冷却性能を向上させたワークステーション用CPUクーラー
~ヒートパイプとベイパーチャンバーのベースを一体化させた新構造
(2016/1/29 11:00)
株式会社日本HPは、同社のワークステーション「Z440」、および「Z840」専用のオプションとして、新設計の「HP Zクーラー」を用意し、5月以降に発売する。税別価格はZ440用が6,000円、Z840用が7,500円。
これまで同社のワークステーションに採用されたCPUクーラーは、圧着などによってヒートパイプとベース部を接合していた。この方法では接合部に隙間ができてしまい、熱伝導率が悪い空気が入り込んでしまうため、高性能プロセッサではボトルネックになり、静音性を抑えつつ冷却効率を上げられなかった。
HP Zクーラーでは、新開発の「3Dベイパーチャンバー」を採用。ベース部に冷却効率の高いベイパーチャンバーを採用し、ヒートパイプをベイパーチャンバーに溶接して単一ユニットとして統合化させた。これによって熱伝導のロスを抑え、冷却効率を向上させられるとしている。
さらに、これまで直線的だった放熱フィンだが、波打たせる加工を施すことで放熱面積を高め、吸気部のフィンを互い違いに入り組んだ構造にすることで空気を冷却できるゾーンを増やし、冷却効率が8%程度向上したという。
同社の測定によると、CPU 100%負荷時では、Z440用のHP Zクーラーでは従来の一般空冷の18dBに対して14dB、Z840用HP Zクーラーでは27dBに対し23dBに騒音を抑えられるとしている。元々Z440/Z840の空冷クーラーは旧モデルのZ420/Z820の水冷クーラーよりも静かだが、そこから更に静音化が図られる。