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手が届くXPSが登場!新XPS 13は初めての1台にも最適なモバイルノートだ

デル・テクノロジーズ「XPS 13ノートパソコン」

 デル・テクノロジーズから新しい「XPS 13ノートパソコン」(以下XPS 13)が登場した。XPS 13は、プレミアムラインとしての優れた質感はそのままに、基本構成で15万円台から、定期的に開催されているセールでは15万円を切るという、エントリークラスに近い価格を実現した製品だ。まさに“初めてのXPS”として最適の製品となっている。

 DellのプレミアムノートPCとして高い人気を誇る「XPS」シリーズは、非常に優れた質感のボディにハイエンドスペックを詰め込んだシリーズだ。そんなXPSでありながら、価格を下げると、その魅力が失われているのではないか?そう感じるかもしれない。

 そこで今回は、XPS 13の実機を利用して、XPSに相応しい製品となっているかじっくり検証するが、結論から言うとそれは無用の心配だ。

必要十分なスペックにすることで手ごろな価格を実現

 前述の通りXPSシリーズは、Dell製ノートPCの中でプレミアムラインのブランドとして位置付けられている。事実、14型モデルの「XPS 14」や16型モデルの「XPS 16」は、ハイエンドをうたうに相応しい優れたスペックが詰め込まれている。

 ただ、昨今の部材価格高騰の影響もあり、欲しくても手を出しにくいというユーザーもいるだろう。

 そういった中XPS 13は、スペックを抑えることでコスト削減を実現。最も安価となる基本構成は、プロセッサはインテル Core 5 320、メモリは8GB、内蔵ストレージは512GBとなる。これにより15万円台からと、大学生でも手の届く価格帯に収められている。

 なお、今回は同プロセッサ、メモリ16GB、内蔵ストレージ512GBのモデルを試用機としてレビューを実施していく。

【表】XPS 13(試用機)の主な仕様
CPUインテル Core 5 320
メモリLPDDR5X 16GB
内蔵ストレージ512GB PCIe SSD
ディスプレイ13.4型液晶、2,560×1,600ドット、可変式リフレッシュレート30~120Hz、タッチ対応、非光沢
無線Wi-Fi 7、Bluetooth 6.0
キーボード日本語、キーピッチ約19mm、キーボードバックライト
カメラフルHD IR Webカメラ
生体認証顔認証
インターフェイスUSB 3.2 Gen 2 Type-C 2基
OSWindows 11 Pro
サイズ/重量296.9×200.66×12.7mm/1kgから
細部まで精密に加工された質感の高いアルミニウム製ボディ

 一方、XPSシリーズの魅力の1つが、細部まで精密に加工された質感の高いアルミニウム製ボディだ。XPS 13はその特徴をしっかり受け継いでいる。

 XPS 13のボディは、XPSシリーズ同様に素材としてアルミニウムを採用し、CNC削り出しで精密に加工されている。

 デザインはシンプルながら、アルミニウム製ボディらしい高級感溢れる質感と、光沢感を抑えつつ光を拡散して独特の輝きを生み出すサンドブラスト加工の表面仕上げで、XPSの名を冠するに相応しい。エントリークラスと同等の価格帯の製品とは思えないほどだ。

XPS史上最薄最軽量ボディ

XPS史上最薄となる厚さ12.7mm

 しかもXPS 13のボディは、XPS史上最薄かつ最軽量を実現したという非常に大きな特徴も兼ね備えている。

 本体サイズは296.9×200.66×12.7mmで、厚さはわずか12.7mmしかない。この薄さなら、バックパックなどはもちろん、薄型のブリーフケースやトートバッグにも余裕を持って収納できる。実際にバッグに収納してみたが、書類やノートといった荷物の収納を邪魔することなく収められた。

側面
閉じても薄いのでカバンにも楽に収納できる

 また、通常アルミニウム製ボディのノートPCは、素材の重量的にどうしても重くなってしまう中、XPS 13の重量は約1kgに抑えてある。実際に手にしてみても、片手で軽々持てるため、毎日持ち運ぶ必要があるとしても負担が少ないと実感できる。

 同時に、アルミニウムは優れた強度を備えており、XPS 13のボディもモバイルPCとして申し分ない堅牢性を実現している。ボディを強く押したりひねったりしても、ほとんどびくともせず、優れた強度を備えていることが手に伝わってくる。これなら安心して持ち出せる。

片手で持てる軽さだが、堅牢性も十分

スマホネイティブ世代にもうれしいタッチ対応ディスプレイ

 XPS 13は、ディスプレイにも大きな特徴がある。

 価格を抑えたノートPCでは、フルHDもしくはフルHD+のディスプレイを採用することがほとんどだ。しかしXPS 13の13.4型液晶は、表示解像度が2,560×1,600ドットと2.5Kの高解像度で、かつ標準でタッチ操作に対応したディスプレイとなっている。さらに30~120Hzの可変リフレッシュレートに対応しているのも特徴の1つである。

 表示解像度がフルHDを大きく上回る2,560×1,600ドットとなっていることで、一度に多くの情報を表示でき、作業効率を大きく高めることが可能。特に複数のアプリを同時に開いて作業を行なう場合でも、それぞれに十分な領域を確保でき、快適な作業が可能だ。

 あるいは、拡大/縮小(スケーリング)設定を150%や200%にすれば、小さめのディスプレイであっても文字の視認性を高めることができる。

 また、タッチ操作に対応しているのは、いわゆるスマホネイティブな若い世代にとって大きな魅力となるはずだ。

ディスプレイはタッチ対応

 そして30~120Hzの可変リフレッシュレート表示には複数のメリットがある。たとえば、静止画や文書表示など画面の変化が少ないときには、リフレッシュレートを60Hzから30Hzまで自動的に下げることで、消費電力を抑えられる。

 120Hzについてはゲーマー以外には関係ないと思われがちだが、Web閲覧や資料の閲覧時にも有効だ。スクロール操作時にも文字がボケにくいので、視認性が高まるだけでなく、目にも優しいと感じられるだろう。

 表面は非光沢処理となっているため、天井の照明が写り込んで文字が見づらくなるといったことが少なく快適だ。発色性能も申し分ない。写真のレタッチを行なったり、動画を鑑賞するといった場合でも、本来の色をしっかり確認しながら作業が可能だ。

パネルは非光沢処理で、発色性能も申し分ない

 こういった高性能ディスプレイは、通常価格を押し上げる要因ではあるが、プレミアムに相応しい基準を維持しているというところはXPSらしい。

 もう1点、実際に試用して感心したのが、片手でスムーズにディスプレイを開けられる点だ。通常、軽量ノートPCではディスプレイを開こうとする場合、もう一方の手で本体側を押さえなければ開けないことが多い。

 XPS 13は最適な重量配分と適度なヒンジのトルクのおかげで、本体をテーブルに置いた状態で片手でディスプレイを開くことができる。一方でキー入力時などにディスプレイがぐらつくこともない。ちょっとしたことではあるが、使うほどに快適さが実感できる隠れた特徴といえる。

キーボードは標準でバックライト搭載

アイソレーションタイプの日本語キーボードを搭載

 キーボードは、いわゆるアイソレーションタイプの日本語キーボードを搭載。

 主要キーのキーピッチは、実測で横約19mm、縦約18mm。横はフルピッチを確保。ピッチが狭くなっているキーはほとんどなく、タッチタイプも快適だ。

 キーストロークは約0.8mmと浅い。ただ、やや硬めのタッチと強めのクリック感があることで、タイピング中にはそこまでストロークの浅さを感じず、しっかりとした打鍵感がある。

 キーボードにはバックライトを標準搭載。モバイルPCは、飛行機の中など薄暗い場面で使うこともあるが、キーボードバックライトがあるおかげで、快適なタイピングが可能だ。

バックライトを内蔵して暗いところでも使える

 ポインティングデバイスは、物理クリック一体型のタッチパッドを採用している。上位のXPS 14やXPS 16はハプティックフィードバック方式のタッチパッドを採用しており、ここはコストダウンが現れている部分だ。

 とはいえタッチパッド面にはなめらかな手触りのガラスを採用しており、触感は上位モデルと大きく変わらない。操作性もジェスチャー操作を含め申し分なく、不満はない。

物理クリック一体型のタッチパッドを採用

ポートはUSB Type-C×2 ポートリプリケータの活用がお勧め

プロセッサはインテル Core 5 320

 XPS 13の最小構成は先に紹介した通り、プロセッサにインテル Core 5 320、メモリは8GB、内蔵ストレージは512GBと、上位モデルと比べてやや抑えられている。

 抑えられてはいるものの、プロセッサのCore 5 320は処理能力が最大16TOPSのNPUを内蔵している。Copilot+ PCの基準となる40TOPSには届いていないが、NPUを活用したAI処理を行なうアプリで利用できる。

 たとえば、カメラで捉えた映像の人物の明るさ補正や背景ぼかし、人物のトリミングなどを行なう「Windowsスタジオエフェクト」がそれだ。CPUコアに代わって電力効率に優れるNPUで処理を行なうことで消費電力も低減できる。

 この例に限らず、マルウェア対策などNPUを活用するアプリはどんどん増えてきており、今後利用シーンが増えることを考えても、NPU内蔵はうれしいポイントだ。

 これ以外の仕様もなかなかの充実ぶりだ。

 無線機能は、標準で最新のWi-Fi 7(IEEE 802.11be 2×2)準拠の無線LANとBluetooth 6.0を搭載と妥協がない。

 ディスプレイ上部にはWindows Hello対応の1080p Webカメラを搭載し、セキュリティ性と利便性を両立している。

 価格を抑えながらもこれらを妥協せず搭載している点はうれしい。

Windows Hello対応の1080p Webカメラを搭載

 接続ポートはUSB 3.2 Gen 2準拠、DisplayPort Alt ModeおよびUSB PD対応のUSB Type-Cを2基装備している。この2つのUSB Type-Cで、周辺機器の接続に加えて給電も行なうことが可能だ。

角の2カ所にUSB 3.2 Gen 2 Type-Cを装備

 電源を接続している場合には、USB Type-Cが1つ消費されるため、周辺機器接続に利用できるUSB Type-Cは1つのみとなる。接続する周辺機器が1つだけであれば特に問題はない。

 ディスプレイと外付けストレージなど、複数の周辺機器を接続したい場面では、ドックの利用が最適だ。1つのUSB Type-C経由でディスプレイ出力や複数のUSBポート、有線LANなどを拡張できるため、XPS 13で多くの周辺機器を同時に利用したい場面では必需品と言える。

 デルからも「Dell Pro Dock」というドックが発売されていて、DisplayPort 1.4を2基、HDMI 2.1、USB 3.2 Gen 2 Type-C(DisplayPort 1.4対応)、USB 3.2 Gen 2(10Gbps)を4基、USB 3.2 Gen 2 Type-C(10Gbps)を搭載している。

 100Wの電力供給もできるので、使うUSBポートは1つですむ。XPS 13を最大限活用するなら、ドックの併用を強くお勧めする。

Dell Pro Dock

パフォーマンスを検証

 なお、今回試用したXPS 13評価機は、搭載プロセッサがインテル Core 5 320、メモリが16GB、内蔵ストレージが512GBという構成となり、最小構成ではないが、この構成でのパフォーマンスをベンチマークテストでチェックしてみた。

 まず、PCの総合的なパフォーマンスをチェックするPCMark 10の結果から。以下がその結果だが、なかなかの高スコアが得られている。数値的には、1~2世代前のハイエンドプロセッサ搭載PCに匹敵しており、性能面での不安はまったくないと言える。

PCMark 10の結果

 続いてプロセッサの純粋な処理能力を計測するGeekbench 7のCPUテストの結果だ。こちらはマルチコアのスコアは7,727、シングルコアのスコアは2,304を記録した。

 こちらも、1~2世代前の上位プロセッサに匹敵するスコアが得られている。これだけのパフォーマンスがあれば、高解像度動画や高度なエフェクト処理を伴うような負荷の高い動画編集などを行なわない限り、不満を感じる場面はないだろう。

Geekbench 7 CPUテストの結果

 最後に、3D描画能力を計測する3DMarkの結果だ。今回はNight Raid、Fire Strike、Time Spyの3種類をテストした。

 こちらは、モバイルPCとしてまずまず標準的な結果が得られている。さすがに最新のAAAゲームタイトルを快適にプレイできるほどではないかもしれないが、そもそもXPS 13はゲーミングPCではない。モバイルPCとして必要十分な描画能力は確保されているといっていいだろう。

3DMark Night Raidの結果
3DMark Fire Strikeの結果
3DMark Time Spyの結果

 ところで、今回はメモリ搭載容量が16GBとなっている。最小構成となるメモリ8GBでも、ベンチマークスコアには大きな差は出ないだろうが、多数のアプリを同時利用すると重くなる可能性はある。ただ、そこまで不安視する必要はないだろう。

 これまでWindows 11はメモリ消費量が多く、16GB以上のメモリ搭載が標準と言われることが多かった。しかしMicrosoftは、8GBのメモリ搭載PCでも快適な動作を実現できるよう、2026年内にWindows 11のメモリ消費量を削減するべく改善を進めている。

 現時点ではその効果を確認できていないが、メモリ8GBの環境での快適度が大きく向上することはほぼ間違いないだろう。つまり、XPS 13の基本仕様でもメモリ容量的な不安がなくなる可能性が高い。

 たとえば、Microsoft 365などのオフィスアプリを利用した文書やスプレッドシート、プレゼン資料の作成、インターネット経由でのWeb会議、Web閲覧、メール送受信などが主な利用用途ということであれば、基本仕様のメモリ8GBでも不満なく利用できるはずだ。

 多くのアプリを同時に起動して利用したり、写真や動画の編集作業を行なうことがあるなら、メモリ16GB搭載モデルの選択をお勧めする。

ベンチマークテストで長時間の駆動を確認

 続いてバッテリ駆動時間をチェックする。XPS 13では、容量52Whのバッテリを内蔵しており、最大17時間の動画ストリーミング視聴が可能とされている(使用環境および利用状況により異なる)。

 初めに、省電力設定を「バランス」、ディスプレイ輝度を50%に設定した状態で、PCMark10のBatteryテスト「PCMark 10 Battery Profile」の「Modern Office」を利用して計測してみた。

 結果は16時間31分と、非常に長時間の駆動が確認できた。バッテリベンチマークの結果は実利用時間よりも長くなることが多い。だが、テストでこれだけの駆動時間なら、実利用でも少なくとも10時間を下回ることはないと考えられる。

 よほど処理の重い作業を連続で行なわない限りは、1日の外出利用でバッテリが切れる場面はほぼ発生しないと考えていいだろう。

PCMark 10 Battery Profileの「Modern Office」の結果

 続いて、動画連続再生での駆動時間もチェックしてみた。こちらは、YouTubeの1080p/60fpsの動画をWi-Fi経由、全画面表示で連続再生させた状態での駆動時間を計測した。なおこちらも省電力設定を「バランス」、ディスプレイ輝度を50%に設定してテストした。

 結果は約13時間45分を記録。Netflixを用いたストリーミング使用時の結果である公称値より短かったものの、こちらも申し分ない駆動時間となった。先ほどのバッテリベンチマークより短くなったのは、常時動画を再生することで、ディスプレイのリフレッシュレートが60Hzから下がらず、消費電力が高まったためと考えられる。それでも14時間近い駆動時間が確認できたため、まったく不安がないと言える。

ACアダプタも小型なので持ち運びしてもかさばらない

XPSの名に偽りなし! ニュースタンダードXPSとしてお勧め

 XPS 13は、スペックを抑えることで比較的手ごろな価格を実現した、これまでのXPSにはない位置付けのモデルだ。

 とはいえ、ここまで見てきたように上位モデルと遜色のない高品質なアルミニウムボディを採用し、仕様面での妥協点も思ったより少なく、全体的なバランスは申し分ない。

 むしろ、エントリークラスに近い価格で、XPSの名に偽りのない品質や仕様を実現している点で、お得感は増しているとすら言える。

 XPS 13の最小構成の販売価格は、通常15万円台だが、定期的に実施されているセール時には15万円を切る価格で販売される場合もある。さらに、16歳以上の高校生、大学生、大学院生、および専門学校生、教師、教職員が対象の学割を利用すれば、さらに6%の割引で購入できる。

 XPS 13は、学生から社会人まで幅広くお勧めできる製品だ。これまでXPSシリーズに魅力を感じつつも、コスト的に見送っていた人にもお勧めしたい。