Disney、高精度に映像の人物を老化/若返りさせるAIシステム

　Disney Researchは、映像中の人物の顔を自動で老化/若返りさせるAIシステム「FRAN」を発表した。

　画像や映像中の顔を老化/若返りさせる従来のデジタル処理では、フレーム単位での手作業が多く、熟練者でも完成までに数日かかってしまう課題があった。また、課題解決のためデジタル処理の自動化への研究は行なわれているものの、これまでの自動処理では、顔のアイデンティティの喪失や解像度の低下、映像の不安定化などを生じてしまい、実用的ではなかった。

　今回発表されたFRANは、顔のデジタル処理にU-Net(ディープラーニングの手法)を採用し、学習データには合成画像の顔データを使用することで、自動処理でありながら実用的な顔の老化/若返り処理ができるという。

　なお、FRANは18歳～85歳の範囲での安定した顔の処理をサポートしているが、18歳未満の児童などの範囲外の人物に対する処理は困難で、加えて、頭髪の白髪化やBMI数値の変動による顔への影響を考慮に入れた処理などは現状行なえない。同研究所は今後、こうした課題を解決すべくFRANの改良を続けていくとしている。