やじうまミニレビュー

ケーブルを抜けばモバイルバッテリに、無印良品の65W・4ポート充電器を試す

やじうまミニレビューは、1つ持っておくと便利なPC周りのグッズや、ちょっとしたガジェットなど幅広いジャンルの製品を試して紹介するコーナーです。
正式名は「ジョイントタップ ロック付 ポータブルバッテリー20000mAh」(MJ-JKB1)。実売価格は8,990円

 無印良品の「ジョイントタップ ロック付 ポータブルバッテリー20000mAh(MJ-JKB1)」は、USB PD充電器としても利用可能な、大容量のモバイルバッテリだ。卓上では4つのUSBポートを搭載した充電器として使用しつつ、ケーブルを取り外せばモバイルバッテリとして外出先に持ち出せるというユニークな製品だ。

 充電器とモバイルバッテリが一体化した製品はほかにも存在するが、ここまで据え置きに振った形状は珍しい。この形状にはどのようなメリットおよびデメリットがあるのだろうか。また実際どのような活用方法が考えられるだろうか。実機をメーカーから借用したので、試用レポートをお届けする。

最大65W対応の4ポートUSB PD充電器として利用可能

 まずはジョイントタップ ロック付 ポータブルバッテリー20000mAhの具体的な仕様を見ていこう。ボディはスイッチングハブのような外観で、正面には4つのUSBポートが搭載されており、背面に電源ケーブルをつなぐことで、卓上で充電器として利用できる。

 この電源ケーブルは、前回紹介した同社「ジョイントタップ」シリーズの電源ケーブルを用いる仕組みになっている。別売りとなるものの、使い方に合わせて長さを0.1mから5mまで自由に選択できるのは利点だ。また電源ケーブル直付けのデバイスと違って万一の断線時も交換が容易なのもメリットといえるだろう。

 搭載するUSBポートは、USB Type-Aが2つと、USB Type-Cが2つの計4基で、単ポート利用時は最大65Wの充電に対応する。複数ポート利用時も45Wの充電が行なえるので、充電器としての利用時は、1つのポートにノートPCをつないで充電しつつ、それ以外のポートではスマホなどを同時充電する、といったスタイルが想定される。

製品本体。スイッチングハブのような外観
ボディサイズはCDよりもひとまわり大きい程度
正面。USB Type-A×2、USB Type-C×2の計4ポートを搭載する
背面。電源ケーブルを接続する左端の口はシャッターが付いており開閉できる
前回紹介した同社の「ジョイントタップ」の延長コードを接続して給電する
側面にはこの延長コードを取り外すためのロックボタンがある
卓上では充電器として利用できる
「USB Cable Checker3」でポート情報をチェック。最大65Wの出力に対応する
PDOをチェック。5~21V/3AのPPSにも対応している

容量20,000mAhのモバイルバッテリとしても使える

 さて本製品がユニークなのは、この本体だけを独立させ、モバイルバッテリとして運用できることだ。本製品は容量20,000mAhのリチウムイオン電池を内蔵しており、背面のケーブルを取り外すことにより、4つのUSBポートを備えたモバイルバッテリとして単体で持ち歩けるという仕掛けだ。

 手に持ったまま4つのポートをフル活用して充電するケースはさすがにないだろう。しかし本製品は複数デバイスを同時充電するに足る容量があり、出力も最大65Wと大きい。外出先で持参した複数のデバイスをテーブル上に広げ、一息つきながらまとめて充電するというのは、現実的な使い方といえる。コンセントが使えない場所で充電器のように扱えるのは、人によってはメリットになるはずだ。

 また本製品はパススルー充電に対応しており、本製品にデバイスが接続されている場合、本体内のリチウムイオン電池を後回しにしてデバイスが優先的に充電され、それらが完了してから本体内のリチウムイオン電池が充電される仕組みになっている。コンセントを内蔵したモバイルバッテリではよく見掛ける仕組みで、このあたりに抜かりはない。

電源ケーブルを外してモバイルバッテリとして持ち歩ける
モバイルバッテリとして使う場合は電源ケーブルの差込口はシャッターで覆われる
モバイルバッテリとしてスマホを充電しているところ。20,000mAhと十分な容量がある
iPhone 17 Pro Maxに対してはほぼ上限いっぱいの38W前後で充電できる。最大65Wということもありスマホの充電にはややオーバースペックな印象だ
正面には4つのLEDが搭載されており、バッテリの残量が表示される

充電器×モバイルバッテリ、どんなシーンで生きてくる?

 本製品が生きてくる利用シーンを考えてみよう。たとえば出張や旅行においては、モバイルバッテリとして携行し、宿泊先のホテルでは充電器としてノートPCをはじめほかのデバイスを充電する、という使い方ができる。モバイルバッテリと充電器、両方を持参しなくても、本製品1つあれば、オールインワンで対応できるというわけだ。

 また、ふだんは充電器として宅内で使用し、大容量のモバイルバッテリが必要なときだけ、取り外して持ち出すという使い方も考えられる。ふだんはスマホ向けの5,000mAhや10,000mAhのモバイルバッテリを携行しているが、ノートPCを外出先で利用する場合のみ、より大容量の本製品を持ち出すという使い方だ。これも現実的な活用方法の1つだろう。

 なお本製品の重量は公称540g、実測563gとそこそこあるが、20,000mAhのリチウムイオン電池を内蔵していることを考えれば、妥当な重量といっていい。またこの容量であれば、航空機に手荷物として持ち込むことも可能で、そうした意味でも使い勝手はよい。

 ちなみに本製品の充電は、前述の「ジョイントタップ」シリーズの電源ケーブルを使う以外に、USB Type-C経由でも行なえる。ただし後者の場合、20W以上のUSB PD充電器が別途必要となるので、外出先で充電する場合は電源ケーブル1本で済ませた方が、荷物を減らせてよいかもしれない。

重量は実測563g。一般的な65W/20,000mAhのモバイルバッテリは400g前後であることが多いので、付加機能を考慮すると許容範囲といっていいだろう
右端のUSB Type-Cポート(USB-C1)のみ、給電/充電の両方に対応している

機能は意外とオーソドックス。寿命がある点には注意が必要

 以上、モバイルバッテリと充電器が合体した製品と聞くと、いかにも奇をてらったアイテムに思えるが、機能としては意外とオーソドックスであることが分かる。さらにパススルー充電など、欠かせない機能もきちんと備えている。

 実売価格は8,990円。市販の容量20,000mAhのモバイルバッテリは、本稿執筆時点で6,000円~8,000円程度であり、本製品は充電器として使える付加価値がありながらそれほど割高でないのもメリットだ。

 充電器として使う場合は、これにプラスして電源ケーブルの調達が実質必須だが、同社のジョイントタップを使っているユーザーであれば、本製品で使える電源ケーブルが手元に余っている場合もあるはずで、そのぶんコストは節約できる。ジョイントタップをより活用できるという観点でも、非常に興味深い製品といえるだろう。

 最後に、リチウムイオン電池を内蔵するということは、当然ながら寿命があることを意味している。同製品の取扱説明書によると充電可能回数は「約300回」とされており、それを超えた場合は、充電器としての利用に支障がなくとも、長期的には処分を検討する必要が出てくる。同種の2WAY製品にもいえるが、モバイルバッテリとして使えることが逆にネックとなるわけで、製品の特性上これが不可避であることは知っておくべきだろう。

 なお無印良品ブランドを展開する良品計画は一般社団法人JBRCの会員企業であり、JBRCの協力店である家電量販店やホームセンターに持ち込むことで製品を引き取ってもらえる。この点については、ユーザーが安心して使える体制が整っているといえるだろう。

本体裏面。PSEマークは「株式会社良品計画」で取得されている