【イベント】

台湾や韓国メーカーが中心
ケースなどの展示が多め

「ビジネスシヨウ '98 TOKYO」会場レポート Vol.3

会期:5/19~22日
(19、20日は招待日)
時間:午前10時~午後5時
会場:有明 東京ビッグサイト 東棟
出展社数:467社

 東5、東6ホールの一部は、海外メーカーが自社製品をアピールする「インターナショナルゾーン」となっている。

 出展社の中心は、台湾や韓国のメーカー。主に、PC用ケースやコネクタメーカーなどの出展が目立ち、マザーボードや拡張ボードメーカーの出展は少ない。また、マザーボードなどを出展しているメーカーでも、「本命の製品は来月のCOMPUTEX TAIPEI'98で展示する」と語るところが多く、特に目立った新製品は見当たらなかった。


●microATXケースが展示される

SUNTEKのmicroATXケース(背面) microATXケースとATXケースの比較
(テクノバード)

 しかし、そんな中でも確実に目新しいといえるものが「microATX」規格に対応したPC用ケース。microATXとは、ATXの小型版とも言える規格。microATXのマザーボードは従来のATXケースにも組み込むことも可能だが、microATXに最適化された専用ケースの登場が待たれていた。

 展示しているのは台湾のSUNTEK、PC WINNERと、国内のテクノバードの計3社。いずれもミニタワー型で、高さはこれまでのATXケースよりもやや低い程度。幅が違わないこともあり、正面からでは、これまでのATXケースと同じようにも見える。ただし、背面のバックパネルには、ATXでは7本程度あるI/Oスロットが4本分しか用意されておらず、この点で「microATX専用」と判る。

 いずれのメーカーも近日中の出荷を予定しているという。


●デザイン志向のケースが目立つ

【SIMPLE III】 【SIMPLE III】
【マーブル模様のケース】
 ・ISDN
 ・28.8kbps

 また、このほかで目立っていたのが、デザイン面を考慮した「デザイン志向」のケース群。特に、SAM WOO METALやSUNG YOUNG PRECISIONといった韓国メーカーでは、カラーリングやデザインに凝ったケースが多く展示され、マーブル模様のケースなども展示されていた。

 中でも凝っているのが、SAM WOO METALの「SIMPLE III」というケース。前面パネルに「Pentium II」の文字が入っているなどの特徴のほか、機能面でも、付属の拡張ボードを使用することで、ケース前面ボタンでプログラムの起動などが可能になるという変わった特徴がある。

 同社では、オプションとして5インチベイ内蔵型のCDケースも2,000円前後で発売する予定で、ブースでは両製品を組み合わせて展示していた。このCDケースは、5インチベイの中に10枚までのCDを収納し、それぞれに対応する押しボタンで取り出すことが出来るというアクセサリー。

●Pentium II用互換チップセットを搭載したマザーボードがもうすぐお目見え?

 現在、Intelの独占状態となっているPentium II用チップセットだが、ようやくVIA Technologies(VIA)やAcer Laboratories(ALI)などの互換チップセットメーカーにも出番がやってきそうだ。

 SUPERPOWER COMPUTER ELECTRONICSのカタログには、互換チップセットを採用したマザーボードが写真付きで掲載されており、「チップセットの量産出荷がはじまれば、すぐに生産ができる」という。ただし、展示は「来月のCOMPUTEX TAIPEI'98から」とのことで、今回は特に製品展示は見られなかった。

 製品は2種類で、VIAのApollo Proを搭載したSP-V691Aと、ALIのAladdin Proを搭載したSP-A1621A。いずれも、AGPや100MHzバス、Ultra DMA/33などに対応している。価格は「Intel製チップセットを使ったものより安くなるが、Socket 7搭載の廉価製品よりは高い」とのこと。

 なお、SP-A1621Aのチップセット名は、正式発表された「Aladdin Pro II」ではなく、「Aladdin Pro」と記載されていた。ただし、AGPや100MHzバスへの対応など、スペックの点ではAladdin Pro II相当の機能を搭載しているようだ。

●インドブースは…………

インド大使館のブース

 以上に挙げた台湾や韓国のブースのほか、シンガポールや香港、米国、英国などのメーカーや大使館が、各国の製品をアピールすべく出展中。

 よく見ると、インド大使館のブースもあったが、中身はまったく無人状態。関係者らしき人もおらず、「名刺を箱に入れて、ご自由におとりください」とされた資料が申し訳程度にあるだけ。これが、核実験の影響なのかどうかは不明。

●テクノバードの「ペイントサービス」

塗装されたケース

 インターナショナルゾーンの隣では、国内メーカーのテクノバードがPC用ケースなどを展示中。前述のmicroATXケースも、ここで展示されていたのだが、もう一つ面白いものがあったので、ここで紹介しておこう。

 同社が、「現在検討中」として展示しているのは青や橙に塗り分けられたPC用ケース。これは、同社が夏頃からの開始を検討しているペイントサービスの実例。基本的に一つの色で塗装するというサービスだが、CD-ROMドライブやFDDも塗装サービスに含めることを検討しているというのが注目される。まだ検討段階のため、実際にどうなるかは不明だが、実現すれば面白そうなサービスだ。このサービスの費用は1万~1万5千円程度になりそうだという。

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□「ビジネスシヨウ '98 TOKYO 」ホームページ
http://www.noma-businessshow.or.jp/index98.html
□参考記事
ビジネスシヨウ'97 TOKYO リポート インデックス
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/970513/bsshow97.htm

('98/5/19)

[Reported by suzuki-k@impress.co.jp]


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