●Treo 600は「デジカメ付きケータイ」
6月18日(現地時間)より米国ニューヨーク市でCeBIT Americaが開催される。前日となる17日には、いくつかのプレス向けイベントが行なわれた。そのうちの1つに、出展者の一部が展示内容をプレス向けに先行公開するDigital Experienceがある。 ここで、Handspring(Palmに買収されることが決定しているが、現時点では、まだHandspringのまま)の次期コミュニケーター「Treo 600」が展示されていた。 Treo 600は、現行の Treo270/300の後継にあたる、携帯電話と一体化したPDA。CDMAバージョンとGSMバージョンの2種があり、基本的なPDA機能は共通となっている。OSはPalm OS 5を採用しており、CPUはARM9相当。 本体正面は、上半分が液晶、下半分がキーボードという格好で、日本の携帯電話に比べると横幅があり、感じとしては「長辺の短いカマボコ板」。 Treo 600は、デジタルカメラを内蔵している。レンズは本体背面に装備されている。本体上部には、SDカードスロット(SDIO対応)やIrDA受発光部、着信音をオフにするボタンやアンテナなどがある。 出展されたものでは、ガンメタリック系のものと、もう少し明るいグレー系のものの2種があり、ガンメタリック色のものがCDMA、グレー系のものがGSM版となっていた。なお、このGSM携帯電話は、900/1,800/1,900MHzと850MHzの4つの周波数をカバーする“クワッドバンド”だという。850MHzは、AT&Tなどが米国で使用しているとのことだ。 触った感じで、キーボードはTreo 90と同じようなタッチだが、キートップは全体に丸みを帯びている。また、PalmのTungstenシリーズと同じような5Way Navigation Keyを装備しており、上下左右の方向キーと実行キーの役目を果たすようになっている。 従来のPalm機では、この5Way Navigation Keyはだいたい本体下に付いていたのだが、Treo 600では、キーボードの上、液晶の下にある。このため、日本の携帯電話と同じような見た目になっている。片手で持ったときに、親指などで操作しやすくしているのだと思われる。
●小物もいくつか その他の製品では、TargusがIrDA接続の折りたたみキーボードを展示。IrDAなので、PalmやPocket PCなどさまざまな機種に対応できる。IrDA受発光部がアームに取り付けられており、180度動くようになっている。このため、本体の左右、上のどこにIrDA受発光部があっても対応できるようになっている。このアーム、一見すると手回しハンドルのように見える。 また、同社のChargeSourceシリーズは汎用のACアダプタやAIR/AUTOアダプタをラインナップしてきたが、AC/AIR/AUTOと3つの電源ソースに対応したAC/DC Combination Power Adapterが登場。最大供給電力が120Wにまで向上している。同シリーズは、先端のチップを交換することでさまだまなノートPCやPDAに対応する。 以前PDAレポートでも紹介したLogitechのデジタルペン「io」は、PC側のソフトウェアがアップデートされ、本文領域に書いた文字の認識が行なえるようになった。認識はPC側で行ない、ページを文字認識させながらテキストによる検索も可能になった。こちらについては8月頃にはユーザー向けにダウンロードが開始されるという。
□CeBIT Americaのホームページ (2003年6月18日)
[Text by 塩田紳二]
【PC Watchホームページ】
|
|