レビュー
日本マイクロソフト、26mmの低背Bluetoothマウス
~外出のお供に最適な持ち運びやすさ
(2015/5/15 11:00)
日本マイクロソフト株式会社は5月29日に、Bluetooth接続の新作マウス「Designer Bluetooth Mouse」を発売する。参考価格は税別3,380円。事前に試用する機会を得たのでレビューをお届けしたい。
またMicrosoftがちょっと変わったマウスを出してきた
最近のMicrosoft製マウスと言えば、「Arc Touch Bluetooth Mouse」や「Sculpt Ergonomic Mouse for Business」といったチャレンジングな製品が続いているが、今回のDesigner Bluetooth Mouseも一般的なマウスとは少し違った毛色のマウスである。
形状は左右対称型で、デザインはかなりシンプル。ボタンは、左、右、ホイールの3ボタンだ。接続方式はBluetooth 4.0で、同3.0以前の機器では使用できない点に注意。これはBluetooth 4.0で追加されたLow Energy(LE)で動作する仕様のためのようだ。ドライバは不要で、BluetoothでペアリングすればWindows以外のOSでもすぐに使える。ペアリングボタンは裏側に配置されており、電源ボタンも兼ねている。
簡単に仕様を記しておこう。センサーはBlueTrack Technology、読み取り速度2,400fps、解像度1,000dpi、接続可能距離10m。電池は単4形アルカリ乾電池×2で、駆動時間は約6カ月。本体サイズは約60×107×26mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約80g(電池込み)。対応OSはWindows 8/8.1/RT 8/RT 8.1。Mac OS 10.10以降、Android 4.4以降となる。
グリップしにくく、手の平で扱うのが吉
実際の使用感について触れよう。まずこのマウスに手を置いて思ったのは、想像以上に「平べったい」ということ。マウスの高さは約2.6cmしかなく、先端から後部にかけて描くアーチも落差が小さいため、余計にその印象が強い。また、左右の側面部分にくびれがないため、マウスのグリップ感が得られない。
そのため、握るのではなく、“かぶせ持ち”で扱った方が、このマウスをもっとも的確に操作できそうだ。筆者は日頃、左右非対称で大きくくびれの付いたマウスを使用しており、この点は少々戸惑ってしまった。普段のように親指と薬指でギュッと持つのではなく、親指と小指を本体左右に軽く添えつつ、手の平で包み込むようにして使ってみると、操作にストレスを感じなくなった。
使用してから1日を経ることで、慣れるとほとんど手に力を入れずに扱えるマウスなのだということが分かった。また、背が低くて厚みが薄い分、持ち運びに適しており、かさばらない。机の上、紙の上、プラスチックの上など、いろいろな設置面で使用してみたが、ガラス以外はカーソルが飛んでしまうようなことがなかった。センサーのBlueTrack Technologyの挙動は悪くなく、モバイルマウスとしての必須条件は十分にクリアしている。重量も電池を入れた状態で80gほどなので、全く苦にならない重さと言える。
ボタンはやや硬め、ホイールは良好、磁石式電池カバーがユニーク
マウスの左右ボタンはやや硬めの押し心地で、人によっては重いと思うかもしれない。ただ、グリップ感が乏しい形状を考えると、誤操作が起きにくい設計になっているのだろう。筆者が気に入ったのはマウスホイールで、回転止め機構が組み込まれているためか、ホイールを回転させるとコリコリとしたクリック感のある感触が伝わってきて心地よかった。
マウスの裏側から電池収納スペースにアクセスできるが、そのためのカバーが磁石による固定式になっているのがユニークなところ。カバーの下側をグッと押すと、カバーがスッと開く。カバーの磁力は十分にあり、勝手に外れてしまう心配はない。動作持続時間は約6カ月となっているので、頻繁にアクセスすることはないが、おもしろい機構なのでほかのマウスでも採用してほしいところだ。