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【長期レビュー】NECパーソナルコンピュータ「LaVie Z」【第1回】

~Windows 8からProへのオンラインアップグレードに挑戦

 NECパーソナルコンピュータのUltrabookである「LaVie Z」を評価する機会を得た。今回借用したのは、2月7日に発売された春モデルではあるが、LaVie Z自体は2012年8月に発売されており、過去にレビューも行なっている。ただし今回は長期で借りることができたので、個人的に使い込んでみて、PC Watchの一スタッフとして、この製品が自分のニーズを満たす製品であるか、何回かに分けて、ミニ長期レビューとしてお届けしたい。

LaVie Z

 まずは、製品の紹介から始めよう。本製品は13.3型で875gという世界最軽量を実現した製品。同社によると2013年1月1日時点で世界最軽量としているが、おそらくこの事実は今でも変わらないだろう。

 この製品は、薄型揃いのUltrabookの中でもずば抜けて軽く、海外では販売されていないと思われるが、Intelの幹部がUltrabookの代表的製品として海外のイベントなどで頻繁に紹介しているほど注目を集めている。3月12日時点での価格.comでの人気ランキングでは、5万円前後が売れ線である中、10万円を超える価格でありながら、ノートPC全体で48位、12~14型では15位ということから実売でも健闘しているようだ。

 試用するのは上位の「LZ750/LS」で、主な仕様はCore i7-3537U(2GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ4GB、SSD 256GB、Intel UM77 Expressチップセット、1,600×900ドット表示対応13.3型液晶、Windows 8、Office Home and Business 2013を搭載。実売価格は150,000円前後だ。

 インターフェイスはUSB 3.0、USB 2.0(電源オフ充電対応)、IEEE 802.11a/b/g/n無線LAN(Intel My WiFi、WiDi対応)、Bluetooth 4.0+HS、HDMI出力、SDXCカードスロット、92万画素Webカメラ、音声入出力を装備。本体サイズは313×209×14.9mm(幅×奥行き×高さ)。バッテリ駆動時間は約8.1時間となっている。

 WindowsというOSは、スケーリング表示にあまり優れないので、いわゆるRetinaクラスの解像度は活かし切れず、そこまでは必要としないが、複数のウインドウを同時に開き、日々何百通と届くメールの件名を流し読みするという作業スタイルを保つには、フルHD程度の解像度はどうしても欲しい。その点でこの製品が即座にメインマシンに取って代わることはないのだが、13.3型で1,600×900ドットあるのは評価が高い。ひとまず、一時的な代替機としては問題ないだろうと思っている。

 触ってみた第一印象は、やはり軽い、ということだ。フットプリントこそノートPCだが、手に持った時の重量感や厚みは10型級のタブレットのそれに近い。発表直後に軽く触る機会はあったのだが、改めてその軽さを実感した。

 ただし、筐体の質感はやや低いというのが率直な感想。パームレストの左右などは、手触りや、押すとぺこぺこ凹むあたりがプラスチック的で、玩具っぽい印象が拭いきれない。これは、極限まで軽量化を突き詰めた結果、マグネシウム系の素材を採用したためなので、致し方ないところだろう。

 一方、キーボードについては、これもマグネシウム素材なのだが、テクスチャのないつるつるとした塗装が施されており、存外に感触が良い。また、こちらはたわむこともない。多種多様なものが存在するコンピューティングデバイスにおいて、敢えてクラムシェル型のPCを選ぶのは、キーボード主体で使いたいからに他ならない。そのため、キーボードとの相性はとても重要だ。好みによる部分も大きいが、個人的には打鍵しやすいキーボードだと思う。

右側面から。
閉じたところ。厚さは14.9mm。インターフェイスは左から、ヘッドフォン、USB 2.0、USB 3.0、HDMI、電源
左側面。SDXCカードスロットとケンジントンロックがある
前面
中央に各種インジケータを搭載
キーボード。ほぼフルピッチあるが、一部のキーは小さい
天板
底面。この素材は比重がアルミニウムの約50%、マグネシウムの約75%の新開発素材「マグネシウムリチウム合金」。軽いのが特徴
手元で測ると公称より20g軽い855gだった

OSをWindows 8 Proへオンラインアップグレード

 さて、まだ製品を入手したばかりで、使い込むのはこれからということで、使い勝手などについては次回以降で触れていくが、今回は、Windows 8からWindows 8 Proへのオンラインアップグレードについて紹介しようと思う。

 弊社では社内で利用するPCは、ドメインに登録する必要がある。そのため、ドメインに参加できるOSを利用する必要があるのだが、一般向けという位置付けのWindows 8にはその機能がない。そこで、「Windows 8への機能の追加」を利用して、OSのアップグレードをすることにした。

 この機能はWindows 7の「Anytime Upgrade」とほぼ同じで、OSの差額相当を支払ってライセンスをオンライン購入することで、エディションをアップグレードできる。OSの再インストールなどは必要なく、レジストリやプロダクトキーなど必要最小限のものが更新されるだけで、ユーザーデータや設定は全て保存される。Windows 8の機能の追加では、OSのエディションのアップグレードに加え、Windows Media Centerの全機能も追加される。価格は12,800円だ。

 では、その手順を説明しよう。まず、システムのプロパティを開くと、「Windowsのエディション」のところに、「Windowsの新しいエディションで機能を増やす」というのがあるので、これをクリックする。

 機能の追加が開始されるので、新しいウインドウで、「オンラインでプロダクトキーを購入します」を選択。「Windows 8 Pro Pack (12,800円)」が表示されるので、これを選択する。

 あとは、住所やクレジットカードなどの情報を入力。これでアップグレードの準備が完了し、プロダクトキーが発行される。なお、プロダクトキーは自動で更新されるので、特にこれをメモしておかなくても大丈夫だ。

 最後に「機能の追加」ボタンを押すと、システムの更新作業が始まる。LaVie Zで更新にかかった時間は約4分半だった。再起動すると、OSはWindows 8 Pro with Media Centerに変わっているはずだ。

 ちなみに、Windows Media Centerは、Windows 8 Proにも標準では搭載されておらず、この機能の追加を使って追加する。そちらの価格は800円。Windows 8では、TV再生周りや、DVD再生のコーデックなどが搭載されていないので、OSの機能でDVDを視聴する場合は、この機能の追加を実行する必要がある。とはいえ、光学ドライブを搭載したPCは100%再生ソフトが付属しているし、PCを自作した場合も、光学ドライブに再生ソフトが添付されていることがほとんどなので、実際にこの機能を利用する機会は少ないだろう。

システムのプロパティ。本製品の標準のOSはWindows 8。ここで「Windowsの新しいエディションで機能を増やす」をクリック
するとWindows 8への機能の追加が開始される。初回のアップグレード時は、オンラインでプロダクトキーを購入します、を選択。OS再インストール後のアップグレードなどでは、プロダクトキーは入手済みです、を選択する
Windows 8 Pro Packの価格は12,800円
続いて支払い情報を入力
これで注文が完了し、機能追加の準備ができた
アップデートにかかった時間は約4分半
再起動すると作業は完了
晴れてWindows 8 Pro with Media Centerになった

(若杉 紀彦)