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パナソニックの医療用自律搬送ロボットが海外初導入
(2015/7/27 15:45)
パナソニック アジアパシフィック株式会社は、2013年10月に販売された病院内の薬剤および検体などを自律搬送するロボット「HOSPI」が、シンガポールの1,000床超の公立病院「チャンギ総合病院」に導入され、海外では初の稼働となったことを伝えた。
同病院は新棟開設による入院患者の増加に対応するために2015年2月よりHOSPIの導入に向けた実証実験を開始。24時間稼働するHOSPIにカルテや医療品などの運搬を任せることで、誤配によるリスクや人手不足を解消する狙いがあった。
HOSPIの本体サイズは630×725×1,386mm(幅×奥行き×高さ)、重量は170kgとなっており、内蔵の鉛蓄電池により約9時間の連続運転が可能。フル充電時間は約4.5時間。移動速度は最大1m/sec。約20kgの荷物を運ぶことができ、薬剤トレー6段相当という350×440×390mm(同)の荷物を搬送できる。
セキュリティ機能を備え、搬送物の取り出しにはIDカードによる照合が必要。無線LANを備えることで、エレベータの到着信号を受信して自動乗降を可能とし、分散した各施設への搬送できる。
また、院内マップデータがプログラムされているほか、各種センサーを装備しており、障害物や車いすで移動する患者などを自動的に避けて走行する。HOSPIはコントロールセンターの管理によって院内のどこにいるか、常時その位置の把握と記録ができる。
HOSPIの導入について同病院アシスタントCEO セリーナ・シャー氏は、院内の人手と時間の節約に貢献し、人的リソースの最適化と生産性の改善が可能になったと言う。