イベントレポート
MSI、世界初のアイトラッキングセンサー内蔵ゲーミングノート
(2015/6/2 19:57)
台湾MSIは2日(現地時間)、台北にあるホテルで記者会見を開き、アイトラッキングセンサー「Tobii EyeX」を世界で初めて内蔵したゲーミングノート「GT72 2QE Dominator Pro Tobii EyeX」を発表した。
液晶ディスプレイの下部にTobii EyeXを装備。これによりアイトラッキングを実現し、ゲーマーが画面上で注視している場所を検出できる。ゲーマーが画面のどこを見ているのかを視覚化でき、ゲームプレイのノウハウなどを他人と共有できるほか、対応ゲーム「Assassin's Creed Rouge」などでは、マウスやキーボードを使わずに視点操作ができるようになる。
このほか、第5世代のCore i7プロセッサやGeForce GTX 980M搭載による高いグラフィックス性能、M.2 SSDを4基内蔵しRAIDが可能な高性能ストレージ「Super RAID 3」、Killer 1535によるMulti-User MIMO対応無線LAN、MXMモジュールによるGPUのアップグレード、最大4画面構成が可能な「Matrix display」を特徴とする。
もう1つ特徴的な製品は「GT72 2QE Dominator Pro G-SYNC」。こちらはTobii EyeXとほぼ同様のスペックだが、文字通りNVIDIAのG-SYNCをサポートし、描画のフレームレートとディスプレイのリフレッシュレートを同期させることでゲームプレイにおけるティアリングを軽減できる。
こちらはNVIDIAがGeForce GTX 980 Tiの発表とともに公開されたG-SYNCに関するアップデートである。デスクトップPCにおいては、液晶がスケーラーを内蔵しているので、G-SYNCに対応するためにはNVIDIA製のモジュールを内蔵する必要があるのだが、ノートPCの液晶はスケーラーを内蔵していないため、GPUが直接駆動してG-SYNCを実現する。ただし対応パネルが必要になる点は変わらない。
加えて、既存モデルのBroadwell-H対応が発表され、ようやく高性能ゲーミングノートもクアッドコアのBroadwell世代CPUが利用できるようになった。ただ展示品はHaswellベースであり、実際の発売はもう少し先となりそうだ。
なお、新シリーズはNahimicによるオーディオエフェクトに対応する。Nahimicは軍用のシミュレータから生まれた仮想3Dサラウンド技術で、ゲームにおいてより臨場感のあるサウンドが楽しめるとしている。