会場に展示された各社Ultrabookを総ざらい
会期:6月5日~6月9日(現地時間)
会場:Taipei World Trade Center Nangang Exhibition Hall
Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1/3
Taipei International Convention Center
本稿では、COMPUTEX会場で展示された各社のUltrabookを可能な限り拾って、写真で紹介する。
Ultrabookは薄さが特徴のノートPCで、2011年の年末頃から市場への投入が始まった。似たような規格としてネットブックがあるが、こちらは液晶の解像度やメモリ容量、搭載OSなどでいろいろと条件があったのに対し、Ultrabookは21mm以下の厚さ(14型未満だと18mm以下)と、一定のバッテリ駆動時間、高速な応答性以外には、特に大きな縛りはない。
しかし、この厚さのガイドラインはそれなりのハードルで、一般的な筐体、液晶、ストレージといったコンポーネントを積み重ねると、すぐにこの厚さに達してしまう。そのため、第1世代の製品は、開発力のある大手から1~2機種ずつ程度投入されるに留まっていた。
だが、IntelによるUltrabookの提唱、そしてUltrabook基金の設立からある程度の時間が経ち、PC本体およびコンポーネントメーカーによる努力が実を結び、今回のCOMPUTEXでは多数のメーカーからUltrabookが展示された。
特に興味深いのは、フォームファクタのバリエーションが増え始めたことだ。従来の製品は一般的なクラムシェル型のみだったが、東芝やMSIは液晶スライド型のマシンを公開。また、Foxconnは天板の額縁の内部で液晶パネルが反転するもの、Samsungは天板自体が180度開くものなどを展示した。
また、ASUSTeK、Acerは、Windows 8を見据え、従来のクラムシェル筐体をほとんど変更することなく、タッチ対応させたり、高解像度化した製品を披露した。このほか、まだ少数派だがGeForceやThunderboltを搭載するものもある。Thunderboltはコネクタも小さく、ストレージからディスプレイまで、複数の機器を1つのポートからデイジーチェーンできるので、薄型のUltrabookには好適だ。
Intelではそのように呼んでいないが、Sandy Bridge搭載機を第1世代、Ivy Bridge搭載機を第2世代とすると、第2世代では特にグラフィック性能が向上し、またプラットフォームの低消費電力化によりバッテリ駆動時間も延びているはずだ。加えて、従来の筐体を流用したり、開発がこなれてきたことで、やや高めだった価格も今後は普及帯レベルに引き下げられるだろう。
ただ、Windows 8の完成が近いことで、購入するならそれを搭載したもの、あるいは最低限タッチに対応したものと考えるユーザーも少なくないかもしれないが、以下に紹介する製品からどれにしようかとゆっくり考えてもらうのもいいし、1,200円という金額でWindows 7からのアップグレードができることを踏まえ、日本で発売され次第、すぐに飛びつくのも悪くない選択だろう。
なお、以下に紹介するのは原則として、第2世代以降のもの。未発表/未発売のものは一部第1世代も含めている。第2世代のものは、比較のため、過去記事で取り上げたものも掲載している。
●11型級●13型級
●14型級
●15型級
●サイズ不明
Foxconn コンバーチブル型 | |||
Toshiba コンバーチブル型。 |
(2012年 6月 11日)
[Reported by 若杉 紀彦]