イベントレポート

第7世代Core搭載の7型UMPC「OneMix 2」がCEATECで展示

OneMix 2

 日本最大級のIT/IoT展示会、「CEATEC JAPAN 2018」が16日~19日のあいだ、幕張メッセで開かれている。このなかで、深セン市壱号本科技有限公司(ONE-NETBOOK Technology)の代理店である品星貿易(深セン)有限公司が、次期7型2in1である「OneMix 2」を参考展示した。

 日本国内では、GPDと同様に小型ノートの設計/製造を行なうことで知られる新興企業のONE-NETBOOKであるが、その源流は多くのPCの設計/製造を得意とするVOYO(深セン市永佳合一科技発展有限公司)である。

 VOYOはすでに10年間以上、小型PCやタブレットPCの開発経験がある。そのVOYOがOneMixの投入にあたり、独立した子会社としてONE-NETBOOKを設立。VOYOと同等の高い品質管理基準に自信を持っているようだ。

 そのONE-NETBOOKが放つ最新のUMPCが、7型の「OneMix 2」である。競合とも言えるGPDは、すでに「GPD Pocket 2」を発表・投入しているが、OneMix 2はまさにGPD Pocket 2のライバル機的な存在と言える。なお、製品の正式発表は10月末を予定しており、量産出荷は11月中旬以降を予定している。価格は未定。

 OneMix 2はGPD Pocket 2と同様に、CPUがAtomからCore m3-7Y30に強化されたのが最大のトピック。また、ストレージにはM.2接続のSSDが搭載され、この点もGPD Pocket 2のeMMCより速度的に有利だ。さらに、キーボード手前には指紋センサーが搭載され、Windows Helloが利用可能となっている。

タブレット形態で利用可能だ
右クリックボタンと左矢印のあいだに指紋センサーがついた
本体背面。プロトタイプであることがわかる
インターフェイスは右側に集中している。充電用のMicro USBポートが省かれた

 このほか従来のOneMixとは異なる仕様面の特徴としては、キーボードからLEDバックライトを省いた点、Micro USB給電が廃止されUSB Type-Cによる給電となった点、ファンコントロール機能がつき、指定した回転数に連動してプロセッサのクロック制限を行なう点などが挙げられる。

 ちなみにGPD Pocket 2も、静かな環境で使用するためのファン停止モードを備えているが、こちらはプロセッサにクロック制限を設けておらず、温度が許容する限り高クロックを維持する。これに対しOneMix 2はクロック制限を課し発熱量を抑えるアプローチとなっている。

 ペンが使え、microSDスロットとMicro HDMI出力を備える点は従来どおり。今回新たに側面にLEDインジケータがつき、閉じた状態でも電源の状態が確認できるようになった。これまで開けてみなければ充電されているのかどうか分からなかったので、歓迎すべき仕様変更だと言えよう。

 なお、試作機では部品調達の問題で、Core i5-7Y54が代わりに利用されていた。また、実際の機種では256GBのSSDを搭載するとしていたが、試作機では128GB(Longsys製)となっていた。

 旧機種も並べて置かれていたが、本体サイズ、重量、キーボードの配列に大きな変更はなかった。強いて言えば側面のインターフェイスが異なるため区別がつくぐらいである。

 なお、品星貿易のスタッフによれば、日本国内で無線機能を使うための技適の取得は年内を予定しているほか、ACアダプタにもPSEマークを印字したうえで出荷するなど、日本市場への出荷を前提とした準備を着々と進めている状態だという。引き続き、国内の大手代理店を探しているとのことだった。

刻印はキーボードLEDバックライトのままだが、OneMix 2では省かれており、ファンコントロールとして機能するという
旧モデルOneMix(左)との比較。といっても筐体に違いはない
底面もほぼ共通だ
インターフェイスを比較してようやく違いがわかる程度
本体の厚さに変更はない
試作機のCPUはCore i5-7Y54だ