イベントレポート
Motorola、デュアルカメラ搭載スマホ「Moto X4」を発表
~Snapdragon 630搭載で399ユーロ
2017年9月1日 03:30
Lenovo傘下のMotorola Mobilityは、9月1日(現地時間)から開催される世界最大の家電ショーIFAに先立って、ドイツ連邦共和国ベルリン市で8月31日(現地時間)に行なわれたLenovoの記者会見のなかで、同社の最新ミドルレンジスマートフォン「Moto X4」を発表した。
Moto X4は、日本でもモトローラ・モビリティ・ジャパンから販売されていたMoto X Play、そして欧米などで販売されていたMoto X Styleといった第3世代のMoto Xシリーズの後継製品。今回から「X4」という名前がつけられ、第4世代の製品であることがわかるようになっている。
デュアルカメラ、高級感のあるガラス素材の背面、Snapdragon 630など、ミドルレンジクラスのMoto X4
Moto XシリーズはMotorolaのなかではミドルレンジに位置づけられる製品だが、それは今回のMoto X4でも変わらない。ミドルレンジ向けSoCのSnapdragon 630を搭載し、日本を含むアジア太平洋地域ではメモリが4GB、ストレージが64/32GBというスペックになっている。
筐体は背面が3D形状のガラスになっており、高級感のあるデザイン。その背面は2つのカメラによる複眼カメラを搭載し、メインカメラが1,200万画素、ワイド側(120度)のカメラが800万画素となっている。
複眼カメラにより、リアルタイム深度エフェクトを使って背景などにボケを持たせた写真を撮ることができる。このほかにもソフトウェアでランドマーク/物体認識機能を実現したり、前面カメラではパノラマセルフィーなどの機能も用意されている。
ディスプレイは5.2型フルHD(1,080×1,920ドット) IPS液晶を搭載。バッテリは3,000mAhで、本体に固定される形になっており交換はできない。その代わりに、付属の充電器を利用した場合には、TurboPowerというMotorolaオリジナルの急速充電機能を利用でき、15分の充電で約6時間の駆動が可能になる。
Moto X4 | |
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SoC | Snapdragon 630 |
メモリ | 4GB(APAC)、3/4GB(EMEA)、3GB(南米/北米) |
ストレージ | 32/64GB(APAC/EMEA)、32GB(南米/北米) |
microSDカードスロット | ○ |
ディスプレイ | 5.2型フルHD IPS液晶/Corning Gorilla Glass |
バッテリ | 3,000mAh(固定型) |
急速充電対応 | 15W TurboPower対応(15分充電で6時間駆動) |
背面カメラ | プライマリ:1,200万画素(f2.0、1.4um) セカンダリ:800万画素、ワイドアングル(120度) |
前面カメラ | 1,600万画素(f2.0、1um) |
防水 | IP68準拠 |
SIMカード | Nano SIM×2(APAC)、Nano SIM×1(北米)、Nano SIM×2ないしはNano SIM×1(EMEA/南米) |
I/O | USB Type-C |
NFC | ○ |
指紋認証 | ○ |
Wi-Fi/BT | Wi-Fi(2.4/5GHz、IEEE 802.11ac)/Bluetooth 5.0 |
ネットワーク | LTE/3G/2G |
APAC | LTE(FDD/TDD) バンド1/2/3/4/5/7/8/18/19/26/28/38/40/41 3G バンド1/2/4/5/8/19 2G(GSM) バンド2/3/5/8 |
EMEA | LTE(FDD/TDD) バンド1/3/4/5/7/8/20/28/38/40/41 3G バンド1/2/4/5/8 2G(GSM) バンド2/3/5/8 |
南米 | LTE(FDD) バンド1/3/4/5/7/12/17/28/66 3G バンド1/2/4/5/8 2G(GSM) バンド2/3/5/8 |
北米 | LTE(FDD/TDD) バンド1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/20/25/26/28/38/41/66 3G(WCDMA) バンド1/2/4/5/8 3G(CDMA) BC0/1/10 2G(GSM) バンド2/3/5/8 |
サイズ(幅×奥行き×高さ) | 73.4×148.35×7.99mm |
重量 | 163g |
カラー | スーパーブラック/ステアリングブルー |
OS | Android 7.1 |
auの主要なLTEバンドをサポート、仕様次第だがMotorola端末でau回線が使えるようになる可能性も
ネットワーク周りではLTEのバンドが従来製品よりも幅広くなっているのが特徴。
日本を含むアジア太平洋地域向けの製品では、LTEがバンド1/2/3/4/5/7/8/18/19/26/28/38/40/41となっており、従来から使えていたNTTドコモ/ソフトバンク向けのバンドだけでなく、au(KDDI)のLTEバンド(バンド1/11/18/26/28)のうちバンド11を除いてサポートしており、au回線でおもに使われるバンド1とバンド18/バンド26などが利用できる。
auのLTEネットワークをSIMロックフリー機で利用する場合には、とくにバンド1に隣接するPHSに干渉しないように設計して、技術適合認定マーク(技適マーク)を取得しなければならない。そのため、auのほとんどのバンドに対応しているからと言って、auないしはそのMVNOの通信キャリアのSIMカードを入れて使えるというわけではない。
日本で同製品の技術適合認定を取得するであろうモトローラ・モビリティ・ジャパンの対応次第だが、仮に同社がそこも含めて技適マークを取得すれば、auの回線で利用できる可能性がある。これまでMotorolaのSIMロックフリースマートフォンは、auやそのMVNOの回線には対応できていなかったので、次世代製品で使える可能性が出てきたというのは朗報だ。
なお、モトローラ・モビリティ・ジャパンの広報担当者によれば、Moto X4に関しては発売時期、価格に関しては未定ながら発売する予定はあるとのこと。
技適マーク取得の詳細などについては現時点では明らかではないとのことだが、最近ではau回線を提供するMVNOキャリアも増えており、ぜひともau回線も利用できる形で技適マークを取得してほしいところだ。
Moto X4の欧州での発売は秋ごろが予定されており、市場想定価格は399ユーロ(1ユーロ=131円換算で52,269円)となる。Moto Zシリーズは高いけど、高品質なMotorolaのスマートフォンがほしいというユーザーには注目の選択肢になりそうだ。