イベントレポート
AMDのリサ・スーCEOも登壇したDellのRyzen搭載デスクトップ発表会
~台湾の女優とストリートファイターで勝負
2017年5月31日 08:36
Dellは、5月30日~6月3日に台湾・台北で開催中のCOMPUTEX TAIPEIの初日となる5月30日(現地時間)に記者会見を開催し、AMDのRyzenを搭載した液晶一体型PCとなるInspiron 27 7000(Dell、VRも楽しめるRyzen 7-1700X搭載の27型液晶一体型PC]参照)、同じくRyzenを搭載したゲーミングデスクトップPCのInspiron Gaming Desktop(Dell、Inspironブランド初のゲーミングデスクトップはRyzen搭載機参照)などを発表した(製品の詳細はそれぞれリンク先を参照して頂きたい)。
発表会の中では、そうした新製品が紹介されたほか、両製品にCPUとなるRyzenを供給しているAMDのCEO リサ・スー氏も登壇し、DellとAMDのパートナーシップについての説明を行なった。加えて、記者会見の最後には台湾人のストリートファイターの大会の元世界チャンピオン、ヤオヤオの愛称で知られる台湾の女優であるグオ・シューヤオさんが登壇し、Dell 上席副社長 兼 コンシューマ&スモールビジネス製品事業部 事業部長 レイモンド・ワー氏も入れて3人でストリートファイターで対戦して場を盛り上げた。
成長していないPC市場なのにDellは前年度に比べて6.2%の成長を遂げている
今回DellがCOMPUTEX TAIPEIに合わせてイベントは“Event Sponsored by AMD"と随所に書かれており、このイベントがDellとAMDの共催かかと思わされるような記者会見だった。実際、新たに発表された3製品(Inspiron 27 7000、Inspiron 24 5000、Inspiron Gaming Desktop)はいずれもAMDのCPUやGPUを搭載しており、DellがAMDのために開いているようなイベントになっていた。ただ、実際には会場には、CES 17で発表済みのIntel CPUやNVIDIA GPUを搭載した製品も展示されており、決してAMD一色だったわけではない。
その発表会に登壇したのは、Dell 上席副社長 兼 コンシューマ&スモールビジネス製品事業部 事業部長 レイモンド・ワー氏。ワー氏は、IDCが発表したDellの第1四半期(1月~3月期)の結果について触れ「Dellは960万台のPCを第1四半期にグローバルに出荷した、それは前年度に比べて6.2%の成長になっている。PC市場が成長していない中での成長はすごいこと。もちろんこれに安住するのではなく今後も研究開発をしていく。我々は450億ドルの研究開発費の投資を行なっている」と述べ、DellのPC事業が成長を続けており、そして今後も成長に向けて投資を続けていくと説明した。
ワー氏は今回のCOMPUTEX TAIPEIではDellの4製品がアワードを取り、うち1つはPCメーカーとしては唯一の金賞を受賞したことを説明し、ゲーミングPC市場が今後も伸びていく見通しであるため、今後もその市場に力を入れていくと説明した。
その後ワー氏はInspiron 27 7000、Inspiron 24 5000、Inspiron Gaming Desktopの3製品を紹介した。それぞれの特徴に関しては、それぞれ別記事を参照して頂きたい。
AMD CEO リサ・スー氏も登壇しRyzenをアピール、最後はストリートファイター大会に
発表会の後半には、スペシャルゲストが登壇して発表会を盛り上げた。最初のゲストは、今回の発表会のスポンサーでもあるAMD CEOリサ・スー氏。AMDにとって、DellやHPなど大手PCメーカーでは採用こそされているものの、バリュー向けなど低価格な製品やIntelと横並びで安いモデルに搭載されているなどあまりこうした発表会で誇れるような製品には採用されてこなかった。
しかし、今回はDellのInspironというメインストリーム向け製品で、新しい切り口の製品となるAIOやInspironブランドとしては初めてのゲーミングPCに採用されるなど、他メーカーに与える影響という観点からこのデザインウインを得たことの意味は決して小さくない。
スー氏は「PCは今よりもさらにエキサイティングになる。VR/AR、マシンラーニングに代表されるAIなどの新しいアプリケーションが登場しており、今後もDellと一緒に市場を盛り上げていきたい」と述べ、Dellに採用が決まったことを喜びを表明し、今後もDellとさらに素晴らしい製品を投入していきたいとした。
なお、DellがInspironのAIOとゲーミングデスクトップPCにAMDを選んだ理由についてDellのワー氏は「これまでもAMDのCPUやGPUを採用してきたが、ちょうど我々が製品を開発しているタイミングと、AMDがRyzenをプッシュしているタイミングが重なったから、ユーザーが選択できるようにした」と述べた。
スー氏が降壇した後は、台湾人で元ストリートファイター世界大会チャンピオンのミステイク氏、ヤオヤオの愛称で知られる台湾の女優であるグオ・シューヤオさんが登壇し、ワー氏加えて3人でストリートファイターの即席大会の余興が行なわれた。
最初はワー氏とヤオヤオさんが対戦し、ワー氏が勝利。そして勝ち上がったワー氏がミステイク氏と勝負して、さすがに元チャンピオンの貫禄でミステイク氏が勝利して、イベントはお開きになった。