イベントレポート
Dell、VRも楽しめるRyzen 7-1700X搭載の27型液晶一体型PC
~Bristol Ridge搭載の24型も同時に発表
2017年5月30日 16:30
米Dellは30日(台湾時間)、COMPUTEX TAIPEIにおいて記者会見を開催し、同社の最新製品を発表した。
その中での最注目は、大手PCメーカーの中で初めてAMD Ryzenを搭載した27型液晶一体型PC「Inspiron 27 2700 AIO」だ。CPUはRyzen 7 1700X、dGPUはPolarisベースのRadeon RX 500シリーズ、狭額縁の27型4K液晶を搭載した製品となる。
RyzenとRadeon RX 500という組み合わせにより、999米ドルからという比較的低価格の製品でありながら、VRに対応する。
また、Dellは同時に2軸のヒンジを持ち、ディスプレイ面を水平にできる24型液晶一体型PC「Inspiron 24 5000 AIO」も発表された。こちらも狭額縁の24型FHD液晶を搭載し、CPUはBristol Ridgeこと第7世代Aシリーズ・プロセッサ、dGPUとしてRadeon RX 500シリーズを選択でき、その場合はVRを楽しむことが可能だ。
一番にRyzenを採用したDell、VRレディなInspiron 27 7000 AIOに採用
Inspiron 27 7000 AIOは、27型4K UHD(3,820×2,160ドット)液晶ディスプレイを採用した液晶一体型PCで、狭額縁になっている。前面カメラは液晶の下部あるが、赤外線センサーも内蔵されており、Windows Helloの顔認証も利用することが可能になっている。
最大の特徴は、AMD Ryzenを採用していることだ。AMDのRyzenは、Zenアーキテクチャに基づく最初の製品で、現在リリースされているのはデスクトップPC向けのRyzen 7、Ryzen 5などになるが、Inspiron 27 7000 AIOに採用されているのはRyzen 7-1700Xという、Ryzen 7の中では2番目に高性能なSKUで、8コア/16スレッド、ベースクロック3.5GHz、ブースト時クロック3.8GHzというスペックになっている。
ただし、RyzenはGPUは内蔵されていないため、別途dGPUが搭載されており、それがAMD Radeon RX 500シリーズになる。Radeon RX 500シリーズはPolarisアーキテクチャのGPUで、低価格ながらVRに対応できる性能を備えており、Inspiron 27 7000 AIOも、Oculus RiftなどのVR HMDを利用してVRを楽しむことができる。
なお、搭載メモリを展示機で確認したところは16GB、ストレージは同じく256GBのSSD+1TBのHDD。Dellの場合はBTOでの注文となるため、製品の仕様は販売地域で変わる可能性がある。Dellによれば米国での価格は999.99ドル(1ドル=111円換算で、約11万1千円)から。dell.comなどを通じて近日中に販売される予定とのこと。
VRが楽しめるほどの高スペックな液晶一体型PCが、11万円強という価格設定はコストパフォーマンスが高いと言いえる。省スペースなデスクトップPCは欲しいが、しかもVRもやりたいというユーザーには待望の選択肢になりそうだ。
Bristol Ridge+RX 500の構成が可能なInspiron 24 5000 AIO
もう1つのInspiron 24 5000 AIOも、24型の狭額縁液晶を採用した液晶一体型PC。やはり前面カメラは液晶の下部に用意されており、赤外線センサーも内蔵されているため、Windows Helloの顔認証に利用することが可能だ。27型とは異なり2軸のスタンドが採用されており、ディスプレイを水平にすることができる。
27型はRyzen+RX 500シリーズとなっているが、24型の方はCPUはAMD第7世代Aシリーズ・プロセッサ(開発コードネーム:Bristol Ridge)になっており、GPUには27型と同じくRadeon RX 500シリーズを搭載している。こちらはCPUが違うためか、VR対応は特に謳われいない。メモリやストレージなどは構成により異なるが、展示されていた実機ではメモリは16GB、ストレージは128GB+1TB HDDになっていた。
Dellによれば、米国での価格は699.99ドル(1ドル=111円換算で、約7万7700円)からとなっており、構成により異なる。米国ではDell.comなどを通じて近日中に販売が開始される予定だ。