イベントレポート
Microsoft、外部センサー設置不要で動くMixed Reality向けコントローラを発表
~ヘッドマウントディスプレイとのセットで399ドルで発売
2017年5月12日 21:06
米Microsoftが開催中の開発者向け年次イベントBuild 2017。2日目基調講演の最後に登場したのはミスターHoloLensことAlex Kipman氏(Technical Fellow)だ。同社のフェローとしてKinectを手がけた人物としても知られている。
冒頭では日本でもお馴染みのJALのHoloLens利用事例(JALが「Microsoft HoloLens」の業務利用に向けた検証を開始参照)が大きく紹介された。世界でもかなり早期に取り組んだ企業の1つとして、Mixed Reality(MR:複合現実)を活かしたソリューションでは群を抜いている。
Kipman氏は、基調講演のステージにエンターテイメント集団のシルクドゥソレイユを迎え、HoloLensのWindows Mixed Realityを使った舞台デザイン変革のアプローチをデモンストレーションした。ステージ上には、同集団の30周年記念作品であるKURIOSの舞台装置がMRとして再現され、その大道具、小道具のレイアウトや造形などを検討する様子が披露された。
続いて、フーチュチャーコンピューティングとしてのMRによって全世界がキャンバスになるとKipman氏は語り、AcerとHPのWindows Mixed Reality Headset Developer Editionが、その日から米国とカナダで予約を開始したことをアナウンスした。出荷は今夏だとされている。
さらに、Motion Control for Windows Mixed Realityを発表した。このデバイスは、ヘッドセットのセンサーを使って視界内の手の動きをトラッキング可能なコントローラで、外部センサー設置不要のモーションコントローラーは世界初とされている。エンドユーザーは、このデバイスを使うことで、壁に特別なハードウェアを設置することなく、MRの世界を自在にコントロールできるようになる。こちらは、今年のホリデーシーズンに、一般の小売りが開始される。
Acerは、ヘッドセットとモーションコントローラーのセットを399ドルで販売する予定だ。