イベントレポート
MSI製バックパックPCの実機をTGSで体験、東プレの“アナログ入力キーボード”も発売決定に
2016年9月15日 19:25
東京ゲームショウ 2016が開幕した。既報の通り、VR系ブースは大きな盛り上がりを見せていたものの、PC系の出展は昨年(2015年)よりも少ない印象だった。とは言え、なかなか興味深いデバイスがいくつか出展されていたのでご紹介したい。
MSI
12日にこちらの記事お伝えした通り、MSIのバックパックPC「VR One」がお披露目された。
バッテリを内蔵し、HTC Viveと組み合わせることでケーブルレスで使えるのが特徴だ(Oculusの場合、トラッキング用のカメラがUSB接続なので完全ケーブルレスにはならない)。
今回会場で公開された内容によれば、CPUはCore i7-6700HQまたは6820HKで、GPUにはGeForce GTX 1070を採用するという。メモリは最大32GB搭載可能。SSDはNVMe対応のM.2タイプで、容量は最大1TBとなっていた。
重量は3.6kgだが、実際に背負ってみるとあまり重たさを感じない。これならVR HMDを被った状態で機敏に動けそうである。
発売は11~12月とのことで、価格については同社の同等スペックのノートPCとさほど変わらないそうだ。
MSIはこのほかの新製品として、デスクトップPCの「Aegis X」を展示していた。国内においては初のゲーミングデスクトップPCになるという。
東プレ
昨年に引き続き、今回も東プレのブースを発見。これまた昨年に引き続きだが、アナログ入力対応キーボードとLED仕込みのイルミネーションキーボードが展示されていた。ただし、今年(2016年)はこれら製品の販売目途が立っているとのことで、大きな進展が見られた。
255段階で入力する強さを認識可能なこのアナログキーボード(製品名は分からなかった)は、昨年のCOMPUTEXでも展示されていた製品。MIDIモードやマウスモードなどを備え、キーボード(鍵盤がある方)のように強弱の入力ができ、カーソルキーをマウス操作に割り当てるといった特殊な使い方ができるのが特徴。各キーの入力の強さは専用ソフトで簡単に設定できる。なお、キー自体の荷重は全て45gになっている。発売は11月頃とのことだが、初回販売台数は200台ほどになるようだ。価格は29,800円くらいだという。
こちらは全キーにLEDが組み込まれている「REALFORCE RGB」。英語フルキーボードとなる。専用ソフトウェアを使って、キーそれぞれにRGBカラーを任意に割り当てられる。不揮発性メモリが入っているため、一度設定した内容は違うPCに接続しても問題なく再現される。
面白いのはキーが押されてから、戻るまでの長さを調整するためのスペーサが用意されていること。本製品は、ソフトウェアからキーが認識されるまでの長さを決めるアクチュエーションポイントを3段階で変更できるが、ストロークの長さ自体は同じであり、アクチュエーションポイントを短くしても、キーを最後まで押し込んでしまえばキーが戻る分の時間は全て同じになってしまう。それを改善するためにこのスペーサを考案したとのことで、キートップを外して実際に使ってみると、かなりストロークが短くなるのが分かる。FPSゲームなどの移動キー(WSAD)に適した実装と言える。
発売は年末が目標。価格は28,000円くらいになるそうだ。