イベントレポート

CRYORIG、木材を用いたスタンド兼デスクトップケース「TAKU」

~円筒形「OLA」も表面に木材を用いる……かもしれない

TAKU

 CRYORIGは、COMPUTEX TAIPEIにブースを出展し、24日に発表した同社初のケース「TAKU」と「OLA」のプロトタイプを展示した。

 TAKUは平置きのデスクトップケース。下部に高めの足が付いており、ディスプレイスタンドにもなる。その下はフルキーボードを収納可能なスペースとなっているほか、スマートフォンを充電するケーブルを通すためのスリットや収納機構を備えており、机の上を片付いた状態に保てる。

 最大の特徴は、足に木材を用いている点。プロトタイプならではの試みというわけではなく、実際の製品でも木材を用いるのだそうだ。これは周囲のインテリアとのマッチングを考えて採用したとのことで、PCケースとしてはかなり珍しい試みと言えるだろう。

 ちなみにTAKUは日本語の「卓」そのものである。名前を決める段階でさまざまな字を考えたそうなのだが、卓は机を意味するだけでなく、「卓越」という言葉にも使われていることから、採用が決まったのだという。

 ビデオカードは最長240mmまで対応し、3.5インチまたは2.5インチシャドウベイ×2を搭載し、SFX電源に対応。大半のMini-ITXのニーズに応えられる。インターフェイスはUSB 3.0、音声入出力など。本体サイズは567×270×134.8mm(幅×奥行き×高さ)、重量は8kg。

足には木材が使われる
引き出しとなっており、容易に内部にアクセスできる
円筒形のOLA

 一方OLAは、Mac Proからインスパイアした筒型のMini-ITXケース。円柱の中央を板で仕切り、表にはマザーボード、裏にはビデオカードを装着し、PCI Express延長ケーブルを用いてそれぞれを接続することで、各々の熱を分離させることができ、限られたスペースで冷却能力を高めた。

 また、側面にデュアルシャークグリルのようなエアインテークを備え、上部に排気用の140mm角ファン「XT140」を搭載。CPU/マザーボード/GPUエリアの冷却を確保。これにより、小型でありながら快適なVR環境を実現するシステムの構築ができるという。開発を統括するSteve Shen氏の話によれば「私自身もリビングでVRをしたいという願望があり、リビングに置いても差し支えないようなデザインを実現したかった」といい、本製品の開発に至ったのだという。

 このOLAも基本はアルミニウムのカバーなのだが、表面に木材を貼り付けたプロトタイプも展示された。これもリビングでほかのインテリアから浮かないよう配慮したモデルとのことだが、最終的にこういったバリエーションモデルを展開するかどうかは未定だとした。

 ベイは3.5インチまたは2.5インチシャドウ×2。電源はSFX。インターフェイスはUSB 3.0、音声入出力など。インターフェイスは226×205×378.5mm(同)、重量は5kg。

Mac Proと比較すると高さがある
そのため、GeForce GTX 1080といったハイエンドビデオカードも難なく搭載可能
マザーボードと熱ゾーンを隔離することで冷却性を高めた
内部にケーブルマネジメント用のフックがある
これにより上部のケーブルを底面に出す
表面に木材を貼り付けたプロトタイプも展示された