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Google、Web動画視聴デバイス「Chromecast」を4,200円で国内発売

「Chromecast」
5月28日 発売

価格:4,200円(税別)

 グーグル株式会社は27日、インターネット上のビデオ、音楽などをTVでストリーミング視聴できるデバイス「Chromecast」を、28日より国内発売することを発表した。価格は4,200円(税別)。Chromecastは2013年7月に米国で発表されたもので、日本は14カ国目の展開となる。

 HDMI端子とMicro USB端子を備える、35×72×12mm(幅×奥行き×高さ)、重量34gの小型デバイスで、TVへ接続し、PC、タブレット、スマートフォンといったデバイスから指定した動画や音楽をストリーミングで視聴できる。対応無線LAN規格はIEEE 802.11b/g/nで、電源はUSB経由で行なう。操作デバイス側の対応OSは、Android 2.3以上、iOS 6.0以上、Windows 7以降、Mac OS X 10.7以降。

「Chromecast」。パッケージにはHDMI延長ケーブルやUSB ACアダプタなども同梱される
米Googleエンジニアリング統括ディレクターのマージド・ベイカー氏(左)と、グーグル株式会社パートナー事業開発本部 統括部長の林豊氏(右)

 都内で開催された発表会で、米Googleエンジニアリング統括ディレクターのマージド・ベイカー氏は「シンプルな設計で、HDMI(対応のTV)があればものの数分で利用できる。市販の機器ではリモコンの新しい操作方法を学ぶ必要があるが、Chromecastは愛用のスマートフォンやタブレットをTVのコントローラとして使える」と、使い方が簡単であることを強調。

 スマートフォン/タブレットであれば、YouTubeなどの対応アプリから“Castアイコン”をタッチすることで、デバイスとペアリングされたChromecastへ、動画の情報が送信される。Chromecast側では、自身がインターネットへアクセスし、YouTube上の指定された動画を再生する。この仕組みにより、デバイス側で別のアプリなどへ切り替えても再生は継続される。

 一方で、Chromecastで再生中の動画の状況はデバイス側でも同期されるので、デバイス側で再生位置の変更や一時停止、音量の変更などを行なえる。別のアプリへ切り替えて戻ってきた場合も問題ないほか、操作するデバイスが変化しても引き継ぐことができ、例えばAndroidデバイスで動画の再生を開始し、iPhoneから同じChromecastと同期して再生中の動画の操作を行なうこともできる。

 アプリはYouTube、Google Playが対応するほかChromeブラウザも対応。さらに国内では、NTTドコモの「dビデオ」が28日に対応する予定となっているほか、auの「ビデオパス」も近日中に対応予定という。

 発表会で国内展開について説明したパートナー事業開発本部 統括部長の林豊氏は、国内発売がこの時期となったことについて質疑応答で問われ、「本体の生産や物流の問題のほか、国内対応アプリも必要だった」と、今回の発表におけるNTTドコモとauによるアプリ対応の重要性を語った。

 なお、アプリについては、開発者向けのSDKも提供されており、審査や承認などなく対応アプリを開発/提供できるようになっている。

 Windows/MacはChromeブラウザの拡張機能を利用したもので、ブラウザで開いているWebの画面と同じ内容が、Chromecastを接続したTVで表示されることになる。これは動画などに制限されておらず、Webブラウザで表示できるものならコンテンツは問わない。

 販売は28日9時よりGoogle Playで開始。このほか、Amazon.co.jp、ビックカメラグループ各店、ヤマダ電機グループ各店でも順次販売される。

簡単に、マルチプラットフォームで利用できることを訴求
YouTubeとGoogle Playなどのほか、NTTドコモの「dビデオ」が28日対応。auの「ビデオパス」も近日対応予定
YouTubeアプリに表示された「Cast」アイコンを押すことでChromecastへ送信される
こちらはNTTドコモの「dビデオ」アプリの画面
異なるデバイスへも同一のChromecastでの再生状況を受け取り、操作を引き継げる
Androidのロック画面にもChromecastで再生中の動画の情報を表示できる
PCのChromeにあるCastアイコン
PCのブラウザで表示しているものと同じ内容をTVでも表示できる

(多和田 新也)