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Let'snoteの基本戦略は「2-in-1」にシフト

~着脱式モデルの検討も

 パナソニックの2013年度PC出荷台数は、前年比6%増の72万台となった。Let'snote単体では、2桁増の出荷台数。また、パソナニック AVCネットワークス社ITプロダクツ事業部の原田秀昭事業部長は、今後のLet'snoteの製品戦略において、PCとタブレットの双方で使える「2-in-1」を基本とする方針を明らかにした。今後の同シリーズのラインアップの中心は「2-in-1」となり、また、2014年度には同社PC事業におけるタブレットの構成比率を約3割にまで引き上げる計画だ。

Let'snoteは2桁増を達成

 4月28日に行なわれたパナソニックの2013年度業績発表に併せて公開された同社のPC出荷台数は、前年比6%増の72万台となった。そのうち、国内を中心に展開しているLet'snoteは2桁成長を遂げたという。国内では、Windows XPのサポート終了に伴う買い換えや消費増税前の駆け込み需要、企業の景況感の回復などが追い風となり、出荷台数を伸ばしたほか、「一度、タブレットを導入した企業が業務に使用するにはPCが適しているとして、タブレットからPCへの揺り戻しがあり、その中でLet'snoteが選択される例が目立った」という。

 だが、年間計画の83万台に対しては、下回る結果となった。2013年度前半の販売実績が計画を下回ったほか、北米での販売台数が伸び悩んだためだ。

 なお、Let'snoteのほか、TOUGHBOOK、TOUGHPADを担当するITプロダクツ事業部の売上高は前年比17%増の1,114億円。同事業として初めて1,000億円を突破した。

 2014年度の具体的な出荷計画は明らかにしていないが、PCおよびタブレットの出荷台数および売上高でも2桁成長を目指すという。ITプロダクツ事業部では、2015年度に1,200億円の売上高を計画していたが、この計画は前倒しで達成することになりそうだ。

 売上高については、2014年度からの開示対象セグメントが新たにモビリティ事業となり、ITプロダクツ事業部に加えて、BtoB向けBlu-ray Disc事業などを含むストレージ事業部の数値が含まれることになる。また、2013年度から加わったターミナル端末も引き続き含まれる。この売り上げ目標については2014年度第1四半期決算発表時に公表される予定だ。

大画面モデル以外は2-in-1に

 ITプロダクツ事業部の原田秀昭事業部長は、今後のLet'snoteの製品戦略を、PCとタブレットの双方で使える「2-in-1」を基本に据える考えを示している。

 現在、Let'snoteでは、11.6型のAXシリーズ、12.5型のMXシリーズを2-in-1の仕様で投入する一方で、12.1型のSXシリーズ、14型および13.3型のLXシリーズはクラムシェル型のノートPCとしている。

 原田事業部長は、「大画面モデルについては、クラムシェル型を踏襲することになるが、それ以下のモデルはすべて2-in-1を基本とすることになる。まずは、AXシリーズやMXシリーズで採用している折り曲げる形状で品揃えを進めるが、将来的には取り外しが可能な着脱式モデルの検討も行ないたい」としている。

 LXシリーズはクラムシェル型を維持するが、それ以外の製品については、2-in-1の品揃えになる見通しであり、2014年度のLet'snoteの新製品展開では、2-in-1モデルの増加がポイントとなる。

TOUGHPADの販売構成比を3割に

 また、タブレットの販売拡大に力を注ぐ考えを示した。現在、海外を中心に展開しているTOUGHPADは、タブレット分野に展開しているが、欧州などにおける販売が好調であることから、ラインアップの強化とともに、販売体制を強化する。

 2013年度実績では、全世界72万台の出荷の内、約2割がTOUGHPADだった模様で、2014年度はこれを3割前後にまで引き上げる計画だ。特に欧州では、TOUGHPADの一括導入商談が相次いでおり、「欧州では5割以上がTOUGHPADになるとみている。新規顧客開拓の有効な製品になっている」(原田事業部長)という。

原田秀昭事業部長
TOUGHPAD 4K

(大河原 克行)