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AMD、初のSoC型/GPU内蔵サーバー向けプロセッサ「Opteron X2150」

~4つのJaguar CPUコアと、128基のRadeonコア、I/Oを1チップ化

「Opteron X2150」のダイ
5月29日 発表

 米AMDは29日(現地時間)、サーバー/ワークステーション向けCPU「Opteron」として初めてGPU機能を内蔵する「Opteron X2150」を発表した。出荷は第3四半期以降。

 先だって発表されたクライアント向けの「Kabini」と同じダイを採用した、サーバー/ワークステーション向けAPUで、コードネームは「Kyoto」。Opteronシリーズとして初めてGPU機能を統合するAPUであり、チップセット機能も統合する初のSoCとなる。

 CPUコアはJaguarで4コアを搭載。クロックは1.1~1.9GHz、共有L2キャッシュは2MB。GPUコアはGraphics Core Next(GCN)ベースのRadeon HD 8000で、SP数は128基、GPUクロックは266~600MHz。最大対応メモリはDDR3-1600で、32GBまで搭載できる。CPUとGPUクロックはユーザーがBIOSで設定可能となっており、それによってTDPも11~22Wと可変する。

 I/O機能としては、PCI Express Gen2 8レーン、USB 2.0×8、USB 3.0×2、SATA 6Gbps×2、DisplayPort、HDMI出力、ミニD-Sub15ピンなどに対応する。

 対象とするのは高密度サーバーで、同じ市場を狙うIntelのAtomに対してAMDでは、より高いシングルスレッド性能、より洗練されたパイプライン、2倍のCPUコア、2倍以上のスループット、4倍のDRAM容量、2倍のL2キャッシュ、GCNのビデオ性能といった優位点を主張している。1,000個ロット時のOEM向け価格は99ドル。

 また、ダイはX2150と共通で、GPU機能を無効化した、X1150も同時発表。CPUクロックは1~2GHzで、GPUが省略された分、TDPは9~17Wへ引き下げられている。1,000個ロット時のOEM向け価格は64ドル。

(若杉 紀彦)