レノボ・ジャパン株式会社は26日、ThinkPadシリーズの10.1型ピュアタブレット製品「ThinkPad Tablet 2」を発表した。同日より法人向けの受注を開始し、個人で購入できる直販は年内に開始予定。
従来製品はOSにAndroidを搭載していたが、新製品はAtom Z2760(1.80GHz)を採用し、Windows 8 32bitを搭載。Windowsで使えるセキュリティソリューションなどもそのまま利用できるなど、業務用アプリケーションの互換性を高めた。
バッテリ駆動時間はWi-Fi使用時で約10時間。本体サイズは262.6×9.8×164mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約570g(ペン収納時は約590g)。
独自の「Lenovo Enhanced Experience」(LEE)も搭載。OSの数字に合わせてバージョンは8になった。Windows 8デスクトップモードにスタートボタンを持たせる独自ランチャーや、画面キャプチャの編集といったユーティリティを揃える。ThinkVantageについては、システムアップデートやアクティブプロテクションシステム、フィンガープリントなどは継承するが、一部はLEE8の他の項目に移ったり、OS標準の機能を利用したりするように変わった。
ディスプレイは10.1型ワイドのIPS液晶を搭載。解像度は1,366×768ドット。5点マルチタッチと筆圧1,024段階のデジタイザーペン操作をサポートする。オプションのデジタイザーペンは電池が不要で、重量は約20g、本体左端に収納できる。表面処理は反射防止コーティングを施し、強化ガラスは旭硝子のドラゴントレイルで、小型モバイル製品の採用例はみられるが、Windows PCでの採用は珍しい。
同社が力を入れているVoIPは、ステレオスピーカーを内蔵し、マイクはノイズキャンセル対応。Webカメラは前面200万画素/背面800万画素でHDをサポートする。
標準構成は、Atom Z2760、メモリ2GB、フラッシュメモリ32GBまたは64GBを搭載。法人向けの参考価格は、Windows 8 Pro、フラッシュメモリ64GBの構成で69,300円、ペン付属は74,550円。直販での価格は未定。
インターフェイスはUSB 2.0、IEEE 802.11a/b/g/n無線LAN、Bluetooth 4.0、microSDカードスロット、Mini HDMI出力、Webカメラ2基を装備。GPS、コンパス、照度センサー、近接センサーを内蔵する。TPMについては、標準でソフトウェアTPM 2.0に対応するが、ハードウェアのTPMチップ追加もできる。また、NFCの有無を選択可能。
多彩なアクセサリも用意。専用のBluetoothキーボードは、立て掛けられるスタンドを備え、普段は畳んで薄型で持ち運べる。フットプリントはThinkPad Tablet 2と同等。バッテリを内蔵するが、キーボード用のもので、ThinkPad Tablet 2を充電することはできない。このほか、各種インターフェイスを備えたドック、ThinkPad用インナーイヤー型ヘッドフォン、スリーブケース、専用アナログRGB出力アダプタ、スペアのデジタイザーペン、プライバシーフィルタ、アンチグレア保護フィルムなどを揃える。予価は、専用キーボードが12,390円、ドックが9,450円、ケース、ペン、VGAアダプタがそれぞれ4,200円。
【お詫びと訂正】レノボ・ジャパンが10点マルチタッチから5点マルチタッチに修正したため、記事も同様に修正しました。
(2012年 10月 26日)
[Reported by 山田 幸治]