ソニー、ブラビアの技術を取り込んだ「VAIO L」シリーズ

VAIO Lシリーズ 3Dモデル

6月9日より順次発売

価格:オープンプライス



 ソニーは、ボードPC「VAIO L」シリーズ、「VAIO J」シリーズの2012夏モデルを6月9日より順次発売する。価格はオープンプライス。VAIO Lシリーズは、液晶TV「ブラビア」の技術を取り込んだ。

●VAIO Lシリーズ

 24型ワイド液晶一体型のVAIO Lシリーズは、映像処理にブラビアのエンジンを採用し、映像処理に「X-Reality」、音響処理に「S-FORCE 3D」を搭載。24型サイズのブラビアに、Windows PCを外部入力として出力している形だ。これにより、Windows画面にブラビアの映像処理が可能となり、テキストなどは字が見やすいよう補正を弱く、メディアプレーヤーソフトなどでは超解像やノイズ低減、色再現性の向上などの補正をかける。HDMI入力端子に繋いだ機器にもブラビアの映像処理を施せる。処理を最小限にするゲームモードなども備える。

 すぐに地デジ放送が見られる「すぐつくTV」機能は、ブラビアそのものに進化。独自UI「NUX」を搭載し、USB接続のHDDに録画したりできる。NUXには、PCの起動やPC側のTVアプリなどを呼び出せるVAIO用のメニューも用意される。NUXのアプリキャスト、Webブラウザ、Skypeなどの機能は、PC側でできることなので搭載しない。録画予約などのPC連携はできず、PC側で録画する場合はWindowsの起動が必要。すぐつくTV側でUSBストレージに録った番組は、すぐつくTVからのみ視聴可能でPC側からは見えない。逆にPC側で録った番組は、すぐつくTV側のDLNAクライアントから見ることができる。PC親画面/すぐつくTV子画面のPinPに対応する。

 スペック面は最新プラットフォームに強化。機能面は、すぐに再開できる「Rapid Wake」、スピーカーの音圧を強める「xLOUD」、自然な音声やクリアな音像の配置を実現するという「Clear Phase」、電源OFF時のUSB給電などが追加された。

SVL24119FJB

 最上位の「SVL24119FJB」は、レンチキュラーレンズによる裸眼立体視に対応。Webカメラで顔の位置を認識し、その位置に合わせて視差を作る。3D映像を作れる各種ソフトウェアも搭載する。発売は6月30日、店頭予想価格は25万円前後の見込み。

 主な仕様は、Core i7-3610QM(2.30GHz)、メモリ8GB、HDD 2TB、Intel HM76 Expressチップセット、GeForce GT 640M、BDXLドライブ、1,920×1,080ドット(フルHD)表示対応24型グラスレス3D/タッチパネル液晶、Windows 7 Home Premium(SP1、64bit)、Office Home and Business 2010を搭載。

 中位の「SVL24118FJWI」(ホワイト)、「SVL24118FJB」(ブラック)は、立体視/タッチパネルと単体GPUが無くCPU内蔵グラフィックスのモデル。発売は6月9日、店頭予想価格は20万円前後の見込み。

SVL24118FJWISVL24118FJB

 下位モデルの「SVL24117FJWI」(ホワイト)、「SVL24117FJB」(ブラック)は、CPUがCore i5-3210M(2.50GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ4GBの構成。発売は6月9日、店頭予想価格は18万円前後の見込み。

 TVチューナは、すぐつくTVが地デジ×1、PC側が地上/BS/110度CS×2を内蔵。スピーカーは6Wステレオと8Wサブウーファーを搭載する。マルチメディアスイート「Imagination Studio Suite」、Adobe「Photoshop Elements 10」が付属する。

 インターフェイスはUSB 3.0×3、USB 2.0×3、すぐつくTV録画対応USB、Gigabit Ethernet、すぐつくTV用Ethernet、IEEE 802.11b/g/n無線LAN、Bluetooth 4.0+HS、HDMI入力、HDMI出力、SDカード/メモリースティックデュオ対応スロット、Webカメラ、音声入出力などを備える。

 本体サイズはSVL24119FJBが約593×172~181×414~428mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約11.5kg。そのほかが約593×172~186×411~423mm(同)、約10.8kg。

 カスタマイズモデルは、上位CPUやSSDなどを選択できる。

●VAIO Jシリーズ

 21.5型フルHD液晶一体型の「VAIO J」シリーズは、春モデルの2種類から3種類に増えた。CPUはSandy Bridge世代のままで、筐体も従来とほぼ同じ。発売は6月9日。

VPCJ249FJ/W

 上位モデル「VPCJ249FJ」は、Core i7-2640M(2.80GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ8GB、HDD 2TB、3波チューナ×2、Windows 7 Home Premium(SP1、64bit)、Office Home and Business 2010、Adobe Photoshop Elements 10を搭載。店頭予想価格は18万円前後の見込み。

 中位モデル「VPCJ248FJ」は、上記からCore i5-2450M(2.50GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ4GBに変更し、店頭予想価格は16万円前後の見込み。

 下位の「VPCJ246FJ」は、1波シングルチューナのエントリーモデル。Pentium B970(2.30GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ4GB、HDD 1TB、DVDスーパーマルチドライブ、地デジチューナ×1などを搭載し、店頭予想価格は12万円前後の見込み。

 インターフェイスはUSB 3.0×2、USB 2.0×2、Gigabit Ethernet、IEEE 802.11b/g/n無線LAN、Bluetooth 4.0+HS、SDカード/メモリースティックデュオ対応スロット、31万画素Webカメラ、音声入出力を備える。

 本体サイズは約525×185~310×366~398mm(同)、重量は約8kg。

(2012年 6月 4日)

[Reported by 山田 幸治]