日本HP、スマートフォン対応強化のインクジェット複合機3機種

10月14日より順次発売
直販価格:12,810~29,820円



 日本ヒューレット・パッカード株式会社は、スマートフォンとの連携を強化した家庭向けインクジェット複合機3機種を10月14日より順次発売する。

 共通の特徴として、iOS/Android用アプリ「ePrint Home & Biz」に対応。2010年の機種では「メールdeプリント(ePrint)」機能により、印刷したいデータをメールに添付して、プリンタへ送信することでスマートフォンなどからドライバなしで印刷ができたが、今回はアプリから印刷を行なう仕様となった。

 具体的には、アプリにデータのビューワ機能があり、閲覧しながら、印刷したいデータをワンタッチで印刷できる。JPEG画像だけでなく、Word、Excel、PowerPoint、PDF、TEXTといったデータ書式も印刷可能。iOS版ではWebページも印刷できるほか、複合機でスキャンしたデータを取り込む機能も搭載する。

 これらの操作は、ローカルネットワークだけでなく、インターネット経由でも可能なので、実用上はさておき、世界中どこにいても、スマートフォンから自分のプリンタへ印刷を行なうことができる。なお、ePrint Home & Bizの利用にあたっては、プリンタに固有のメールアドレスを設定する。このアドレスは、従来のePrint機能ではランダムな英数字が割り当てられていたが、今回からユーザーが任意の文字列を選択できるようになった。

ePrint Home & Bizのビューワ画面文書も表示可能。右下の青いボタンを押すだけで印刷できるiOSではスキャン画像の取り込みにも対応

 また、従来対応していたApple AirPrintに加え、Google Cloud Printによるネットワーク印刷にも新たに対応した。

 このほかいずれの機種も、無線LANに対応し、デザインがコンパクト・スタイリッシュである点、2時間使わないと自動的にスリープではなく電源断することなどによる省エネ/省コストといった点を訴求している。

iOS/Androidでのクラウド印刷機能を大幅強化そのほか新製品共通の特徴

●ENVY110

 「ENVY110」はデザイン性を強く意識した「ENVY100」の後継製品。今回の3機種はいずれも薄型だが、中でも本製品は約102mmとずば抜けて薄い。ENVY100は黒を基調とした色合いだったが、ENVY110は、日本市場でのリビングインテリアとの調和を重視して開発されたといい、オフホワイトベースに変更された。発売は11月1日で、直販価格は29,820円。

 印刷解像度は4,800×1,200dpi、インクは顔料系黒+染料系3色一体型の2カートリッジ、印刷速度はカラー4.5ppm/モノクロ7ppm、給紙枚数は80枚、対応用紙サイズはA4、六つ切り、2L判、10×15cm、ハガキ、L判、自動両面印刷に対応する。なお、印刷速度が海外での発表および前機種から大きく下がっているのは、今回の測定が独自方式からISO準拠に変わったため。

 スキャンセンサーはCIS、読み取り解像度は1,200×1,200dpi、コピー速度はカラー4ppm/モノクロ6ppm。

 インターフェイスはプリンタ用がIEEE 802.11b/g/n無線LAN、USB 2.0、メディア用がSDカードスロット、メモリースティックスロット、USB 2.0。操作用の3.45型カラータッチ液晶を備える。

 対応OSは、Windows XP/Vista/7、Mac OS X 10.5以降。本体サイズは427×336×102mm(幅×奥行き×高さ)、重量は7.25kg。

ENVY110タッチ液晶部使わない時はこのように閉じる
メディアスロットスキャナカバーを開けたところ内部カバーを開けたところ。カートリッジは2つ

●Photosmart 6510

 「Photosmart 6510」は「家族のなんでもプリンタ」を謳う家族向けの製品。発売は11月1日で、直販価格は19,950円。

 印刷解像度は4,800×1,200dpi、インクは顔料系黒+染料系3色独立型の4カートリッジ、印刷速度はカラー7.5ppm/モノクロ11ppm、給紙枚数は80枚+L判/ハガキ/2L判20枚、対応用紙サイズはA4、六つ切り、2L判、10×15cm、ハガキ、L判、自動両面印刷に対応する。

 スキャンセンサーはCIS、読み取り解像度は1,200×1,200dpi、コピー速度はカラー5.5ppm/モノクロ6.5ppm。

 インターフェイスはプリンタ用がIEEE 802.11b/g/n無線LAN、USB 2.0、メディア用がSDカードスロット、メモリースティックスロット。操作用の3.45型カラータッチ液晶を備える。

 対応OSは、Windows XP/Vista/7、Mac OS X 10.5以降。本体サイズは436×381×161mm(同)、重量は6.1kg。

Photosmart 6510タッチ液晶部
スキャナカバーを開けたところ内部カバーを開けたところ。カートリッジは4つ

●Photosmart 5510

 「Photosmart 5510」は「無線でスッキリ どこでも置けるコンパクトプリンタ」を謳うエントリー向け製品。発売は10月14日で、直販価格は12,810円。

 印刷解像度は4,800×1,200dpi、インクは顔料系黒+染料系3色独立型の4カートリッジ、印刷速度はカラー7.5ppm/モノクロ11ppm、給紙枚数は80枚、対応用紙サイズはA4、六つ切り、2L判、10×15cm、ハガキ、L判。

 スキャンセンサーはCIS、読み取り解像度は1,200×1,200dpi、コピー速度はカラー4.5ppm/モノクロ5.5ppm。

 インターフェイスはプリンタ用がIEEE 802.11b/g/n無線LAN、USB 2.0、メディア用がSDカードスロット、メモリースティックスロット。操作用の2.36型カラータッチ液晶を備える。

 対応OSは、Windows XP/Vista/7、Mac OS X 10.5以降。本体サイズは436×325×146mm(同)、重量は5.05kg。

Photosmart 5510タッチ液晶部
スキャナカバーを開けたところ内部カバーを開けたところ。カートリッジは4つ

●「スマホに変えたら、HPプリンタに変えよう!」

 9月21日に行なわれた製品発表会では、同社取締役執行役員イメージング・プリンティング事業統轄の挽野元氏が製品の開発背景を説明した。

 挽野氏は、現在、各種ソーシャルサービスやスマートフォンの発達により、扱われるデジタルデータが急増していることを指摘。その上で、「とはいえ、デジタルデータだけで全てが完結するわけではなく、手で触れたり、直接見ることができる紙も引き続き重要であり続ける。そのため、デジタルデータの増大は、そのまま印刷機会の増大に繋がる。紙は、使うのに電源が要らず、自由に書き込めて、折りたたむこともできる“究極のモバイルデバイス”。これを事業のビジョンに掲げたい」と述べ、進むデジタル化の中にあっても、プリンティング事業の先行きは明るいとの見解を示した。

 イメージング・プリンティング事業統括コンシューマービジネス本部本部長の松本達彦氏は、今回の新製品がスマートフォンの普及が著しいという市場環境の変化に対応したことを表わすものだと説明。「スマホに変えたら、HPプリンタに変えよう!」とのキャッチコピーで新製品の訴求を行なっていくと語った。

 また、「写真では勝てないが、テキスト印刷では他社に勝てると自負している」と述べるとともに、既存市場のみならず、スマートフォンユーザーという新規市場における需要を掘り起こし、3年後に現在8%程度のシェアを15%にまで引き上げたいとの目標を示した。

挽野元氏松本達彦氏
セールスコピー販売戦略

(2011年 9月 21日)

[Reported by 若杉 紀彦]