エルピーダ、円高とDRAM不況対策で大容量品に絞り込み
~生産設備の台湾移設も検討

9月15日 発表



 エルピーダメモリ株式会社は15日、円高とDRAM不況に対する緊急対策を発表した。発表された対策は6項目に及ぶ。

1)生産する製品を現行の2Gbit品から、4Gbitの大容量品へとすべて移す
2)広島工場の生産プロセスを40nmから30nmへ微細化を進める
3)米ドル建ての調達を増やし、為替リスクを抑える
4)広島工場の生産設備を、生産子会社の台湾Rexchipへ移設するなど、生産を最適化する
5)所有する特許を活用し、特許収入の増加を目指す
6)経費抑制のため中途採用を止める。新卒採用は計画通り。社長兼CEOの報酬を当面100%カットする

 対米ドル為替は、昨年5月初旬の約95円から一時75円台まで上がり、現在でも77円前後という円高水準で推移している。さらに、DRAM製品の価格は1年前に比べて約3分の1に急落しているという。

(2011年 9月 15日)

[Reported by 伊達 浩二]