富士通、赤を基調にした世界統一ブランドマークをスタート

富士通の新グラフィック

6月18日 発表



 富士通は、6月18日から、新たなビジュアルアイデンティティ(VI)を展開することを明らかにした。

 18日午後開催された創立75周年記念式典において、富士通・山本正己社長から、同社社員に対して正式に発表された。今年3月に、同社のブランドプロミスとして、「shaping tomorrow with you」を制定しており、これを視覚的に表現したものと位置づけられている。

 今後、同社の施設や製品カタログ、ホームページ、講演資料などでも、統一されたVIが使用され、6月18日以降、同社社員の名刺にも「shaping tomorrow with you」の文字が刷り込まれることになる。

 山本社長は、創立75周年記念式典において、「本日、shaping tomorrow with youを表す新しいデザインを発表した。お客様を始めとするさまざまなステークホルダーの皆様と富士通が、常に対話をしつづけるという、shaping tomorrow with youの最も重要なコンセプトをFUJITSUロゴのFから取り出してデザイン化したもの。吹き出しのようなデザインは、対話(=ダイアログ)を意味する。ダイアログとは、立場の異なる二者が目的を持って話合うニュアンスを持つものである。今後、この新デザインを世界中で展開し、『お客様とともに』という富士通らしいメッセージを全世界に発信していきたい」と語った。

 まずは、神奈川県川崎市の同社川崎工場の1階受付フロアでこのVIを採用。7月以降、東京・汐留の本社受付や役員応接フロアへも展開。順次、ショールームや営業拠点、製造拠点、グループ会社にも展開する。6月21日に開催される株主総会で使用する資料にも新VIを活用することになりそうだ。

FujitsuのFの文字からビジュアル化した

 新VIは、富士通が「shaping tomorrow with you」のブランドプロミスに込めた「お客様とともに豊かな未来を創造する」という企業姿勢をビジュアル化したもので、ブランドプロミスを実践する上で最も重要なコンセプトとなる「お客様との対話」を象徴し、FUJITSUの「F」の文字からビジュアル化した。

 VIのコンセプトを紹介するビデオも用意しており、同社サイトで、6月18日から公開している。

 ビジュアルアイデンティティは、FUJITSUの「F」の文字からビジュアル化した赤を基調にした新グラフィック、独自に作ったコーポレートフォント、お客様との対話を意識したグラフィックで構成される。

 従来からのFUJITSUロゴやシンボルマークはそのまま継続的に利用される。また、製品ロゴなどはそれぞれ個別のロゴが利用される。

 コーポレートフォントは「Fujitsu Sans」と呼ばれる独自のもので、レギュラーのほか、ライト、ミディアム、ボールドの4種類の太さを用意し、用途に応じて使い分ける。また、日本語フォントに関してはFujitsu Sansと親和性が高い「ShinGo」を利用する。

 「shaping tomorrow with you」は、60カ国、17万人の富士通グループの社員が共通の価値として持つものであり、これを視覚的に表現したのが、今回のビジュアルアイデンティティ。グローバル統一で利用できるものにしていく。お客様が目にするさまざまな場面で展開することで、ブランド表現の一貫性を高めていく」(富士通コーポレートブランド室・伊藤和子氏)と、その狙いを位置づけた。

富士通の新グラフィックは「F」の文字からとったものお客様との対話を示すグラフィックコーポレートフォントとして利用される「Fujitsu Sans」
富士通川崎工場の受付の様子富士通川崎工場の入口に掲げられた新グラフィック富士通川崎工場の入口に掲示された新フォントを使ったshaping tomorrow with you
名刺に使用されるshaping tomorrow with you新VIのさまざまな活用例パワーポイントなど、今後同社の説明資料でも統一したものが使用されることになる
新ビジュアルアイデンティティはこのような形で使われる日本語フォントに関してはFujitsu Sansと親和性が高い「ShinGo」を使用する
FUJITSUのロゴはそのまま使用されるブランドプロミスであるshaping tomorrow with youの意味
75周年の創立記念式典の会場では新たなビジュアルアイデンティティを採用した75周年の創立記念式典が行なわれた富士通の川崎工場

(2010年 6月 18日)

[Reported by 大河原 克行]