マイクロソフト株式会社は、次期統合オフィスソフト「Microsoft Office 2010日本語版」および関連製品の価格や発売日などの情報を発表した。
今回発表されたのは、Office 2010、SharePoint 2010、Project 2010、Visio 2010の4製品の情報。このうち、Office 2010は一般向けと企業向けとで製品構成が異なる。一般向けには、Word、Excel、Outlookが入った「Personal」、これにPowerPointとOneNoteを加えた「Home & Business」、さらにPublisherとAccessを加えた「Professional」が用意される。
Office 2010のパッケージ/プリインストールとボリュームラーセンスの各ラインナップ | パッケージ版の価格(税抜き) |
いずれもパッケージ版の発売は6月17日。価格はPersonalが31,290円、同アップグレード版が16,590円、Home & Businessが36,540円、同アップグレード版が26,250円、Professionalが62,790円、同アップグレード版が39,690円。学生および教職員向けにProfessionalと同じ構成のAcademic版もあり、価格は29,800円。Office 2010では32bitと64bit版が用意され、パッケージ版には両方のメディアが同梱される。予約は本日13時から開始されている。
Office 2010 Home & Businessのパッケージ | Office 2010 Professionalのパッケージ | Office 2010 Professional Academicのパッケージ |
マイクロソフト横井伸好氏 |
これらの価格はこれまでのOffice 2007に対して3割程度引き下げられている。同社業務執行役員インフォメーションワーカービジネス本部本部長の横井伸好氏によると、これは、PC本体の価格が下落し、一般ユーザーがソフトウェアに対して投資する意欲が下がってきていることを受けてのものだという。
ちなみに、アップグレード版は世界で日本だけの発売となる。これは、OfficeのプリインストールPCの出荷が他国に比べ圧倒的に多いことを考慮しての判断だという。
Office 2010からはブラウザだけで各種アプリケーションを無償で利用できる「Office Web Apps」も用意され、スタンドアロン版と同時期の提供予定。また、既存のOffice XP以降のユーザーに対して、Office IME 2010を無償提供する取り組みも6月17日よりはじめる。
Office 2010のプリインストールPCの出荷も6月17日より開始され、ネットブック向けにはOffice Personal 2010 2年間ライセンス版も用意される。
なお、3月5日以降にOffice 2007を購入したユーザーは、3千円の実費だけでOffice 2010に無償アップグレードできる。
22日に行なわれた発表会で、横井氏は、2009年11月に開始されたパブリックベータは、これまでに750万人がダウンロード。日本でも2007の時の倍以上となる40万人がダウンロードし、89%のユーザーが満足という評価をしていることを紹介。
その一方で、マーケティングはこれからが本番となる。同氏は「Officeは世界で5億人が使っており、社会的責任も大きい。そのことは真摯に受け止めており、安心して使えて、かつ新しい可能性を提供するのが使命と考える。今回も襟元を正して開発した。今回はPC版だけでなく、クラウドに直結したサービスも提供するなど、新しい一歩を踏み出す。Office 2010により、全てのプラットフォームで最高の生産性をもたらしたい」との意気込みを語った。
また、かねてから告知を始めていた「新冴子先生」こと「冴子先生2010」のプロモーションについても紹介。リアル冴子先生が、4月25日の新宿を皮切りに、日本各地でOffice 2010のセミナーを行なう。2,010人のユーザーに「Office 2010、いいじゃん!!」と言ってもらうのが彼女に課せられた使命で、その模様はオンラインの「冴子ちゃんねる」でも随時実況中継される。また、本日よりTwitterも始動させる。
冴子先生2010 | 冴子先生2010に課せられた使命 |
というわけで、強制的に全国行脚の旅に | プロモーションの概要 |
(2010年 4月 22日)
[Reported by 若杉 紀彦]