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VAIO Zに可搬性を上げたクラムシェル型が追加

〜フリップ型は継続で2モデルで展開

VAIO Zのクラムシェルモデル

 VAIO株式会社は27日、13.3型ノート「VAIO Z」を刷新してSkylake搭載などでブラッシュアップを図るとともに従来のフリップ型に加え、クラムシェル型の投入を発表した。価格はオープンプライスで、2月26日から発売を開始する。

 個人向け標準仕様モデルの税別店頭予想価格は、クラムシェル型が179,800円、フリップ型は270,800円の見込み。カスタマイズモデル(VAIO OWNER MADEモデルと法人向けモデル)も用意する。

クラムシェル型とフリップ型のモデルをそれぞれブラックとシルバーで2色ずつ用意
VAIO Zのラインは、VAIO Zクラムシェル型、VAIO Zフリップ型、VAIO Z Canvasの3製品に

 VAIO株式会社が2015年2月に発表したVAIO Zはクラムシェルながら、タブレット形状に変形できるフリップ型のヒンジが特徴で、筆圧検知256段階(ソフトウェアで1,024段階に拡張)可能のデジタイザペンが付属するハイエンド2in1として、同社のフラグシップモデルに位置付けられている。今回、このフリップ型をSkylake世代のCPUに刷新するとともに、ユーザーからの要望が多かったクラムシェル型もラインナップに追加し、2モデルで展開を図る。

タブレット変形時のVAIO Zフリップ型

 クラムシェル型は、フリップ型と共通のボトムデザインを採用し、質感もまったく同じだが、CPUやディスプレイ解像度などの仕様はフリップ型の方が上で、クラムシェル型のディスプレイ解像度はフリップ型のWQHD(2,560×1,440ドット)ではなく、フルHD(1,920×1,080ドット)を採用する。その分クラムシェル型はバッテリ駆動時間が長く、フリップ型よりも6.6時間長い約26.1時間を実現。また、カバー部分の構造の違いにより、本体重量も180g軽い1.17kgとなり、モバイル特化仕様となっている。

22W版GT3e搭載のSkylakeで、CPU・GPU性能ともに大幅向上

 今回のVAIO Zは、実質的にはマイナーバージョンアップとなるが、Skylakeを搭載したことで性能が向上している。特に両モデルともTDP 28WクラスのCore i5/i7を装備しており、VAIOによれば同じSkylakeで15W版のCore i7-6600Uなどを搭載している他社製のモバイルノートと比べて、CPU性能で30%の差を付けている。また、内蔵GPUはオンチップのeDRAMを実装するGT3eのIris Graphics 550のため、15W版が搭載するGT2のHD Graphics 520よりも高性能を発揮し、グラフィックステストでは50%の差を確認したという。

 これに加え、前モデルよりバッテリ駆動時間が延びている。新VAIO ZではCステートの最上位省電力モード「C10」で動作することが確認されており、バッテリ動作時間に大きく貢献している。前述の通り、VAIO Zクラムシェル型は約26.1時間という長時間動作を可能とするが、VAIO Zフリップ型も前世代モデルから動作が4時間長い約19.5時間を実現している。VAIOの検証では、Skylake-Uを搭載しながらもC10まで動作しないモバイルノートPCがあることが確認されており、新VAIO ZではCPUおよびGPU性能が向上しつつも、省電力機能が効果的に働き、バッテリ駆動時間が延びていることもアピールしている。

 このほかにも、SSDがPCI Express 3.0 x4接続のNVMe対応品に変わったことが挙げられ、ストレージのアクセス性能が大きく向上している。前世代のVAIO Z(PCI Express 2.0接続のSSD)よりもランダムアクセス性能が2倍以上も早くなっているため、日常での使用感にかなりの違いが出てくるとしている。

VAIO S11の「フッ素含有UV硬化塗装」を取り入れたほか、新アプリも搭載

 VAIO S11で実装された機能をいくつか取り入れており、キーボードは皮脂汚れや摩擦に強い「フッ素含有UV硬化塗装」を施し、タッチパッドには指と手の平の違いを認識してキー入力中の意図しない中断を防ぐ「パームリジェクション」機能を新たに搭載している。タッチパッド自体の操作性も改善されており、総合的に使い勝手が向上している。

 フリップ型ではデジタイザペンの使い勝手を向上させる2つのユーティリティが付属。「VAIO Pencil Board」ではタッチ操作を無効にして、ペンのみ検知できるように設定でき、画面の一部のみ無効化した場合はペンと同時に非無効化エリアでピンチアウトやズームなどのタッチジェスチャ機能を利用できる。もう1つの「VAIO Shortcut Key Menu」では、タブレットモード時にキーボードが隠れてしまう場合でも、ショートカットキーを使えるように画面端にショートカットキーを登録可能。あらかじめ登録されているアプリごとに最大24個設定できる。

 クラムシェル型の個人向け標準仕様モデルの主な仕様は、CPUがCore i5-6267U(2.9GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ4GB、SSD 128GB(NVMe対応)、13.3型フルHD低反射コート液晶ディスプレイ、OSはWindows 10 Homeを搭載。

 一方のフリップ型は、CPUがCore i5-6567U(3.3GHz、同)、メモリ8GB、SSD 256GB(同)、13.3型WQHDタッチ操作対応液晶ディスプレイで、OSは同じ。

 インターフェイスは一部共通で、USB 3.0×2(1基は給電機能付き)、HDMI出力、IEEE 802.11a/b/g/n/ac無線LAN、Bluetooth 4.1、SDXCカードスロット、92万画素前面カメラ(フリップ型のみ799万画素背面カメラも搭載)、音声入出力などを装備。

 本体サイズも共通で、約324.2×215.3×15〜16.8mm(幅×奥行き×高さ)。重量は、クラムシェル型が約1.17kg、フリップ型が約1.35kg。バッテリ駆動時間はクラムシェル型が約26.1時間、フリップ型は約19.5時間となる。

VAIO Zクラムシェル型(ブラック)の正面
背面
左側面
右側面
VAIO Zクラムシェル型(シルバーモデル)
背面
日本語キーボードかな有り
日本語キーボードかな無し
VAIO Zフリップ型(ブラック)
VAIO Zフリップ型(シルバー)

Web販売モデルで特別オプションを用意

 今回のVAIO ZではWeb販売のカスタマイズモデルにて、ユーザーの所有欲を満たすいくつかのオプションが用意されている。

“勝色”ダブルアルマイトでVAIOロゴを彩る

 天板のVAIOロゴに「勝色ダブルアルマイト」処理を適用可能。勝色とはVAIOのコーポ-レートカラーである藍色のような色で、VAIOロゴがさりげなく染められているのがポイント。通常は、成型→アルマイト→ダイヤモンドカットで終える天板処理の後に、再びアルマイト加工を施し、この時に勝色で染色を行なうという一手間多い贅沢な工程を採っている。VAIOによれば、“最高の中の最高のVAIOの証”として用意するオプションで、Core i7+メモリ16GB構成の場合のみ選択できるようになっている。

勝色ロゴ(ブラックモデルの場合)
勝色ロゴ(シルバーモデルの場合)

完全に文字がない「無刻印キーボード」

 カスタマイズモデルでは英語配列のキーボードを選択できるが、さらにキーボードから一切の刻印を取り払った「無刻印キーボード」を台数限定で販売。ブラックおよびシルバーのどちらの本体色にも実装可能だが、日本語キーボードでの無刻印モデルの販売は行なわれない。

無刻印モデル(ブラック)
無刻印モデル(シルバー)

Z ENGINE基板のドッグタグ

 こちらはオンラインストアおよび量販店でVAIO Zを購入すると入手できる台数限定のドッグタグ風アクセサリで、VAIO Zで実際に使用されている基板の回路パターンが使用されている。このパターンは製造チームがVAIO Zのもっともセクシーな部分として選んだ箇所とのこと。基板にあしらわれている「ENGINE」の文字は、実際にVAIO Zに実装されている最小部品と同じサイズ(0603)のチップコンデンサを0.15mmの間隔でマウントしている。

Z ENGINE基板のドッグタグ

(中村 真司)