ニュース

写真や映像撮影の現場を変える「タフパッド 4K」

〜HDMI 2.0による4K60p映像入力が重宝するワケ

HDMI 2.0のサポートで4K入力に対応した新しい「タフパッド 4K」

 パナソニックは23日、4K解像度対応の法人向けタブレットPC「タフパッド 4K」の新製品発表会を開催した。製品の仕様等は既報をご覧いただき、ここでは発表会の内容をレポートする。

パナソニック株式会社 AVCネットワークス社 常務 ITプロダクツ事業部 事業部長の原田秀昭氏

 パナソニックのタフパッドは、2012年からスタートしたビジネス向けのタブレットシリーズで、過酷な現場環境に耐え得るべく、耐衝撃/耐振動/防塵/防滴性などを備えた頑丈さをコンセプトに製品が作られている。

 発表会で登壇したパナソニック株式会社 AVCネットワークス社 常務 ITプロダクツ事業部 事業部長の原田秀昭氏は、タフパッドシリーズが2012年から2016年に掛けて世界での販売台数が累計100万台を達成するとの見通しを示したほか、2014〜2015年には全世界での堅牢タブレットPCシェアで2年連続1位(VDC Research調べ)であったことをアピールした。

タフパッドシリーズは2016年までに累計100万台を達成する見込み
堅牢タブレットPCでは2年連続で世界No.1のシェアを誇る
タフパッドシリーズが活用される業界
タフパッドシリーズのラインナップ
金融業界では窓口の業務端末として
建設業界では紙の置き換えに
製造業ではモバイルCAD端末として
タフパッドを利用したペーパーレスの会議

 20型のタフパッド 4Kは、2014年に投入された「UT-MB5」が第1弾で、今回のモデル(FZ-Y1CH)ではディスプレイのスペックはそのまま変わらないものの、世界初となるHDMI 2.0の4K入力対応をウリとしており、4K60pの映像表示が可能となっている。

 タフパッド 4Kは、高精細な液晶やA3サイズをほぼ実寸で表示可能であるほか、精度の高い電子ペンの搭載など、これまで製造、建設、放送、医療、金融といったビジネスシーンで活用されてきた。受付窓口での接客や、紙の置き換え、現場で使えるモバイルCAD端末、ペーパーレス会議のための導入など、使用事例はほかにもたくさんあり、汎用性の高さを窺える。

 そして、今回HDMI 2.0の4K入力をサポートしたことについて、同社ITプロダクツ事業部 4Kタブレット事業推進部の宮下充弘氏は、使用例の1つとして4K対応カメラのルミックスGH4をタフパッド 4Kに接続し、リアルタイム撮影を披露した。ピント合わせが難しいとされる4Kの撮影でも、大画面かつ高精細な映像を表示できることから、ピント合わせが容易になることを示した。また、撮影後は4Kによる広大なデスクトップスペースを利用でき、マルチウィンドウによる画像比較や構図検討を現場でそのまま行なえるのも、持ち運び可能なタフパッドならではの利点とアピールする。

新しいタフパッド 4Kの特徴
HDMI 2.0入力をサポートし、4Kの映像制作現場で求められる4K60p、4:4:4の映像入力に対応
4K解像度で、全画面表示、部分拡大/縮小、マルチ画面表示ができるので利便性が高い
HDMI 2.0入力端子は本体の右側面に用意
タフパッド 4Kのそのほかの特徴
タフパッド4Kシリーズのラインナップ
映像制作業界での活用例
医療業界での活用例
撮影時のピント合わせや、現場での写真確認に活用する利用イメージムービーが流された
会場で実際にタフパッド 4Kを活用してピント合わせのデモが行なわれた。女性にピントを合わせた後に花にピントを合わせようとしている
パナソニック株式会社 AVCネットワークス社 ITプロダクツ事業部 4Kタブレット事業推進部の宮下充弘氏(左)と、株式会社博報堂プロダクツ フォトクリエイティブ事業本部 REMBRANDT 部長の西島英二氏

 さらに、宮下氏はプロの現場でのタフパッドの実際の使用感を伝えるべく、CM制作などを手がけている株式会社博報堂プロダクツから、フォトクリエイティブ事業本部 REMBRANDT 部長の西島英二氏を招き、ムービーおよびスチール撮影現場でのタフパッドの使用感について語ってもらうという演出も行なわれた。

 西島氏は、写真撮影ではこれまで屋外に4Kディスプレイを持ち出せなかった点を挙げ、タフパッドによって気軽にそれが可能になったことを述べ、デモでも行なわれたようにピント合わせが凄くラクになったという現場スタッフからの声や、タッチ操作による画面の拡大縮小が容易にできる点についてのメリットも語った。

 また、映像制作現場においてもタフパッドならクリアな映像を表示できるほか、収録映像のチェックの際も広視野角なので視点によって色ずれが起きにくく、大勢のスタッフが集まった状態でも問題なく確認できると述べる。

 そのほか、USB 3.0インターフェイスによる撮影画像の高速転送、ディスプレイキャリブレーションのマッチングが良好な点などを挙げつつ、特に4K60pの入力対応は非常に魅力的であり、Windowsも使えるということで、今後仕事の仕方が変わって来るのではないかとタフパッドに対する満足感と期待感を示した。

屋外での利用方法は上述の通り、4Kのピント合わせで役立つ
発色が良く、映像のチェックにも遜色なく使えると言う
タッチパネルの操作性の高さも評価していた
右下はCrystalDiskMarkのスコア。ストレージが高速なため、画像のサムネール表示も速かったとのこと

 宮下氏はそれ以外にも病院や銀行での導入事例を紹介。柏の葉総合歯科の康本征史院長は、本体を動かせるということが重要であるほか、画面の大きさや、最近の医療現場では3Dグラフィックスも活用されており、それがサクサク表示できるなどスペック面も十分であり、タフパッドを総合的に見た上で採用を決めたと言う。

 また、受付の窓口現場にタフパッド導入した十八銀行では、接客面において顧客と向き合って会話しながらタブレットを直感的に操作できるというタフパッドの利点を語り、商品の説明などに有用であると語った。顧客満足度が上がったように感じると言う。

柏の葉総合歯科の康本院長は、総合的な能力の高さを評価し、導入に至った
十八銀行 システム部 業務役 綾部荘通氏は、銀行窓口でタフパッド 4Kを導入したことで、顧客とのコミュニケーションを円滑に行なえるようになったとのこと

 発表会初めに登壇した原田氏は、2018年までにタフパッドシリーズを累計200万台に延ばすとの目標を掲げ、同シリーズへの強い自信を伺わせた。

原田氏は2018年までに累計200万台を目指すと意気込みを見せた

 以下、会場にて展示されていた実機の写真を掲載している。

「FZ-Y1CA」はHDMI 2.0入力端子などを備えたフルスペックモデル
「FZ-Y1CH」はHDMI 2.0といったインターフェイス類が省かれた下位モデルという位置付け
前モデル「UT-MA6」はCADモデルとして継続販売される
そのほかのタフパッドシリーズも展示
「FZ-Y1CA」の側面インターフェイス。HDMI 2.0入力のほか、Mini DisplayPort、Gigabit Ethernet、USB 3.0などが配置されている
上面部分には排気口が用意されており、手を当てるとほのかに暖かかった
中心にある穴はセキュリティロック
オプションのクレードル「UT-VEB5000WU」。USB 3.0ポートを3基備える
反対側にはGigabit Ethernet、HDMI出力(1,920×1,200ドットまで)などを用意
ビデオカメラの映像をタフパッド 4Kに入力し、モデルの女性をリアルタイム表示
こちらは花を置きピント合わせを行なっている
窓口業務での利用に
打ち合わせや会議での利用を想定。上位モデルは電子タッチペンを使用できる
医療現場での表示端末として利用
製造業向けにモバイルCAD端末として提案

(中村 真司)