ニュース

堅牢PCに生まれ変わった「VAIO Pro 13 | mk2」

~液晶をねじ曲げても大丈夫

「VAIO Pro 13 | mk2」

 VAIO株式会社は、堅牢PCに生まれ変わった13.3型モバイルノート「VAIO Pro 13 | mk2」を6月11日より発売する。価格はオープンプライス。

 従来のVAIO Pro 13は、薄型、軽量、高性能をウリにしたクラムシェル型モバイルノートだった。新製品は、基本的な外観や性能、重量感は踏襲しつつ、振動や落下などの各種テストをクリアすることで、ビジネスマンが安心して持ち運んで使える堅牢PCへと路線を変更した。なお、VAIO Proには11もあったが、今回は13のみの発表となっている。

 前述の通り、一見したデザインは同じように見え、本体サイズも約322×216.5×13.2~17.9mm(幅×奥行き×高さ)とほとんど変わっていない(0.4~0.7mmほど厚くなっている)が、これまでカーボンだった天板素材をマグネシウムにするとともに、一体成形し、CNC加工で内側をくりぬく製法へと変更したことで、特にヒンジ面の強度を上げた。また、底面筐体は耐久性が気になる部分に補強リブを追加。さらに、既存モデルはデザイン重視で、底面もネジが見えないレイアウトだったが、新製品は堅牢性を重視し、ネジの位置も最適化することで剛性を高め、かつ内部へアクセスしやすくした。

 これらの変更により、重量はタッチパネルなしで約1.03kgと約90g増したが、片手でPCを置いた時にPCの角を机にぶつける衝撃を想定した5cmの高さからの角衝撃試験5,000回×4角、不意の落下を想定した90cmからの落下試験×6面、満員電車での加圧と振動を想定した150kgf加圧で1時間の加圧振動試験、液晶ハウジングの加圧試験、PCの角を持った時などを想定した3点支持1点加圧の本体ひねり試験、液晶とキーボードの間に何かを挟んだ状態で液晶を閉じたことを想定したペン挟み試験などを通過する堅牢性を実現した。

90cm落下試験
加圧振動試験
液晶加圧試験
ペン挟み試験
本体ひねり試験
角衝撃試験

 もう1つ大きく変わったのが端子類。従来製品は、外付けアダプタで対応していた、ビジネスシーンで求められるGigabit EthernetとミニD-Sub15ピンを標準で装備し、外付けアダプタを不要とした。ちなみに、画面は、本体と、HDMI経由、ミニD-Sub15ピン経由で3画面同時出力できる。このほか、USBも1つポートを増やしている。

左側面は従来機は電源端子のみだったが、USB 3.0×2ポートを装備
右側面は、Gigabit EthernetとミニD-Sub15ピンを追加した

 細かな点でも、ユーザーの声を反映しており、タッチパッドはホームポジションの延長線上に配置するとともに、独立した2つの左右ボタンを装備。キーボードは、VAIO Zで採用されたのと同じものを採用し、2kHz以上の耳障りな音域のノイズを低減。無線LANについては、これまでヒンジ部に配置していたことで感度が悪くなることがあったが、液晶上部に移動させ、電波が弱い状態での転送速度を飛躍的に高めた。スピーカーも、外部スピーカーなしで大きな会議室でプレゼンできることを目指し、音圧を6dB上げ、人の声の帯域の聞き取りやすさを向上させた。

 標準仕様は2つ用意し、上位モデルは、Core i5-5200U(2.2GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ4GB、ストレージ128GB(SATA 6Gbps)、1,920×1,080ドット表示対応13.3型低反射液晶、Office Home and Business 2013、Windows 8.1 Updata(64bit)を搭載し、税別店頭予想価格は144,800円前後。

 下位モデルは、CPUをCore i3-5005U(2GHz、ビデオ機能内蔵)に変更し、Officeを省略して、価格は109,800円前後。

 CPUがHaswellからBroadwellになったことで、CPU性能は23%、GPU性能は47%向上(BTOでのCore i7の場合)。

 なお、今回より新たに筐体色にシルバーが用意されており、上位モデルはブラック、下位モデルはシルバーとなる。

 インターフェイスは、Gigabit Ethernet、USB 3.0×3、HDMI出力、ミニD-Sub15ピン、IEEE 802.11ac/a/b/g/n無線LAN、Bluetooth 4.0、SDXCカードスロット、92万画素Webカメラ(Exmor R for PC CMOSセンサー)、音声出力などを装備。

 バッテリ駆動時間はJEITA 2.0で約9.4~10.4時間、JEITA 1.0で約11.4~12.4時間。

 BTOでは、Windows 8.1 Pro、Windows 7 Professional、Core i7-5500U(2.4GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ8GB、タッチ液晶(光沢、重量130g増)、SSD 256/512GB(SATA 6Gbps)、TPM、各種Officeソフトなどを選択できる。

背面
シルバーが追加
タッチパッドは独立2ボタンに
BTOでタッチにも対応

(若杉 紀彦)