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遠隔会議や共同作業に特化した企業向け84型4K Windows 10端末「Surface Hub」

「Surface Hub」

 米Microsoftは21日(現地時間)、Windows 10に関する説明会を開催。この中で、企業での遠隔会議や共同作業に特化した84型4K表示対応Windows 10端末「Surface Hub」を発表した。Windows 10と同時期の2015年後半に発売される。

 Windows 10は当初からPCのみならず、5型級のスマートフォンから80型級の電子ホワイトボード、あるいは画面を持たないIoT向けまであらゆるサイズの端末への搭載を念頭に開発されている。Windows端末は(今では元Nokiaのスマートフォンもあるが)Surfaceシリーズを除きOEMメーカーが開発を手がけるが、新たにファーストパーティ端末として80型クラスという際立ったサイズで、かつ用途もビジネスに特化した新端末が登場することとなる。

 Surface Hubは見た目は大型TVと変わらないが、中身はPCで、タッチセンサー、人感センサー、カメラ、スピーカー、マイク、Wi-Fi、Bluetooth、NFCなども搭載。また、OSはWindows 10だが、UIもカスタマイズされている。

 手動で電源を入れる、あるいは近寄ると自動的に電源が入るが、スタート画面に表示されるのは時計と、Skype、ホワイトボードアプリ、PCとの接続アイコンと、直近の予定表くらいで非常に簡素。

 想定される主な用途は、複数人でのブレインストーミングとミーティング。ブレインストーミングについては、ホワイトボードアプリのアイコンをタッチするか、付属のペンを本体から取り外すとホワイトボードアプリとして大画面向けのOneNoteが自動起動。ホワイトボードのように手書きで書き込みを行なったりできる。

 他のUniversal Appも起動可能で、スナップ機能を使って画面分割して、例えば片方をCADアプリ、もう片方をOneNoteとした後、CADアプリでコピーボタンを押すと、その画像がOneNoteに貼り付けられる。アナログのホワイトボードと違い、書き込みはそのままOneNoteに保存したり、メールに添付できるので、写真に撮る必要はない。

 ミーティングの場合は、スタート画面のミーティング予定をタップすると、アプリが起動。遠隔地にいる他の参加者にも参加要請が届く。やはり大画面に最適化されたSkype for businessの機能を使って、動画による会議ができるのに加え、OneNoteに書き込んだ内容はリアルタイムで相手側にも表示される。

 また、他のWindows端末で開いているOffice文書を、無線でSurface Hubの画面に投影することも可能。この画面に対しても、ペンやタッチでコメントを付けられ、元のPC側の画面にもそれが反映される。セッション終了ボタンを押すと、ミーティングは終了するが、共有した画面の内容はミーティング参加者に自動的に届けられ、Surface Hubからは消去される。

 ハードウェアの詳細は公開されていないが、解像度は4Kで、サイズは84型と55型の2種類が用意される。

スタート画面は他のWindows端末とは一線を画す
付属のデジタルペンでホワイトボード代わりにアイディアを書き込む
タッチ操作も可能
複数のSurface Hubを結び、画面内容を共有しながらミーティングが可能

(若杉 紀彦)