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Microsoft、Windows 10用VRヘッドマウント「HoloLens」を発表

~ホログラフ専用チップを搭載

Microsoft HoloLens

 米Microsoftは21日(現地時間)、Windows 10に関する説明会を開催。この中で、Windows 10向けに、VRヘッドマウント「Microsoft HoloLens」を投入予定であることを明らかにした。Windows 10と同時期の2015年後半に発売予定。

 HoleLensは、Oculus Riftのようなヘッドマウント型のデバイスだが、シースルー型となっており、外界に“ホログラフ”UIが投影されたように見える。また、このデバイスの中に、高性能なCPU、GPUに加え、ホログラフ専用のチップ「Holographic Processing Unit」(HPU)を内蔵しており、Oculus RiftやGoogle Glassなどと違い、他のデバイスとの接続は不要で、単体で動作する。また、サラウンドヘッドフォンも搭載し、位置に応じたサラウンドオーディオを再生できる。

 まだその全貌は明らかになっていないが、用途の1つとしては、家庭内で天気予報、レシピ、動画、To-Doリストなどを壁面や家具の上などに表示するといった生活やエンターテイメント的なものがある。また、リアルな世界にゲーム画面を投影させてプレイするといった用途もある。

 HoloLensには各種センサーが内蔵され、ユーザーの場所や、周囲の状況、ジェスチャー、音声などを認識可能。UIの操作は空中でジェスチャーで行なったり、音声コマンドで実行できる。また、ユーザーが移動しても、例えば動画を壁面に表示させたまま追随させることもできる。現行のAR技術でも、実際の物体に映像をかぶせて利用するものはすでにあるが、HoloLensではHPUによって対象となる物体にマーカーをつける必要がない。

 創作用途も想定されており、デモでは「HoloStudio」というアプリを用い、空中に表示されたツールボックスを操作し、空中でジェスチャーと音声コマンドで3Dモデリングを行なう様子が披露された。さらに、そのモデリングデータを利用して、3Dプリンタに出力するといったこともできる。

 文字での説明には限界があるので、下記の動画を参照して欲しい。また、こちら説明会のストリーミングの動画の1時間53分30秒あたりから、リアルタイムデモの様子も見ることができる。

 HoloLensのAPIはWindows 10に標準搭載される。

(若杉 紀彦)