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中国の「天河二号」がスパコン世界一の座を2年間堅持
~日本のスパコンはランクイン数が増加
(2014/11/18 11:16)
スーパーコンピュータ(スパコン)の性能ランキングである「TOP500」の2014年11月版が、米国で開催されるスパコンの国際会議「SC14」において、現地時間の11月17日に発表された。
トップは2013年6月/11月、2014年6月に続き、4期連続で中国国防科学技術大学の「Tianhe-2」(天河二号、Milky Way-2)が獲得。Xeon E5-2692とXeon Phiを組み合わせた312万個の演算器を持ち、Linkpack Benchmarkの結果は33.8627PFLOPS。
10位までの顔ぶれはほぼ変わらず、米オークリッジ国立研究所の「Titan」、米エネルギー省ローレンス・リバモア国立研究所の「Sequoia」、日本・理化学研究所の「京」、米アルゴンヌ国立研究所の「Mira」と続く。10位には米国政府が導入したXeon/NVIDIA Tesla K40ベースの「Cray CS-Storm」が3.577PFLOPSが初めてランクインした。
日本のスパコンは4位の座を維持した京のほか、東京工業大学学術国際情報センター(GSIC)の「TSUBAME 2.5」が2.785PFLOPSで15位、国際核融合エネルギー研究センター(IFERC)の「Helios」が1.237PFLOPSで38位、東京大学情報基盤センターの「Oakleaf-FX」が1.043PFLOPSで48位、九州大学情報基盤研究開発センターの「QUARTETTO」が1.018PFLOPSで49位など。
今回のTOP500全システムの合計性能は309PFLOPSと、2014年6月の274PFLOPS、2013年11月の250PFLOPSから向上。アクセラレータやコプロセッサを利用したシステムは62から74へ増え、NVIDIA採用システムが50、AMD採用システムが3、Intel Xeon Phi採用スパコンが25となっている。
また、米国のスパコンは2013年11月の265、2014年6月の233から、231システムへとさらに数を減らしており、TOP500の歴史の中でも最も少ないシステム数へ近づきつつあるとする。一方で欧州が2014年6月の116から130へと増加。アジアに目を向けると、中国が2014年6月の76から60へ減らすなど、アジア全体で132から120へ数を減らした中、日本は30から32へと伸長した。