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2013年国内PC出荷は前年より微減も過去3番目の規模~MM総研調べ

2月13日 発表

 株式会社MM総研は13日、2013年(1~12月)の国内PC出荷実績の調査結果を発表した。

 国内PC市場の総出荷台数は前年比0.1%減の1,591万1千台。微減となったが、2010年、2012年に続き、1995年の統計開始以降、3番目の規模となった。また、出荷金額は前年比4.2%増の1兆499億円、出荷平均単価は3,000円増の6万9千円。円安の影響で部材費や海外製造コストが上昇したことや、個人市場での需要減から高負荷価値製品へシフトしたことに依るという。

 出荷ルート別に見ると、個人市場向けルートでは、前年比23.3%減の569万6千台。統計開始以降最大となる、年間約170万台の出荷減少となった。理由としては、スマートフォンやタブレットとの用途重複による需要減退が進んだこと、Windows 8に対する消費者の慣れや理解が進まなかったことを理由として挙げられている。

 しかしながら、1~3月期は同16.3%減、4~6月期は同32.8%減、7~9月期は同26.7%減、10~12月期は同17.1%と、4~6月期を底に回復傾向にあるほか、2014年1~3月期は消費税増税前の駆け込みやWindows XPからの移行需要も重なり、前年並み以上の回復を見込んでいる。

 法人系ルートは同21.9%増の949万5千台で、Windows XPのサポート終了に伴う買い替え需要が活性化し、大幅なプラス成長。統計開始以降、最大の出荷台数となった。この更新需要は、2014年1~3月期まで続くと見込んでいる。

2013年のルート別出荷実績(出典:MM総研)
国内PC出荷金額と平均単価の推移(出典:MM総研)

 メーカー別シェアでは、NECレノボグループが26.2%でトップ。以下、富士通(19.1%)、東芝(12.4%)、デル(10.8%)、日本ヒューレット・パッカード(10.4%)、アップル(5.0%)、ソニー(4.8%)、ASUS(2.2%)と続く。デルとアップルが前年から順位を1つ上げた。

 個人市場向けルートのシェアは、NECレノボ、東芝、富士通、ソニー、アップルがトップ5社となるが、いずれも販売台数が前年割れ。アップル以外の7社が前年比80%を割る減少となったのに対し、アップルは前年比98.5%に抑えたことで、ソニーとアップルのシェアが拮抗する状況となっている。

2013年国内PC出荷台数のメーカーシェア(出典:MM総研)

(多和田 新也)