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東芝、手書き機能にこだわった10.1型WQXGA液晶搭載Androidタブレット

~Tegra 4/11ac無線LAN搭載、BTキーボードも付属

REGZA Tablet AT703
6月下旬 発売

価格:オープンプライス

AT703裏面

 株式会社東芝は、同社のAndroidタブレット「REGZA Tablet」シリーズの新製品2モデルを6月下旬に発売する。価格はオープンプライス。

 “コンテンツを楽しむタブレットだけでなく、ノートや手帳という紙の媒体を新しいデジタル機器へ置き換える新しい価値を提案する”という「クリエイティブタブレット」の第1弾に位置付ける製品。

 上位モデルの「REGZA Tablet AT703」(AT703/58J)モデルは10.1型のWQXGA(2,560×1,600ドット)のタッチパネル液晶を搭載。画素密度は300ppi。表面は強化ガラスを採用し、耐指紋コーティングが施される。

 電磁誘導式デジタイザにも対応しており、5月31日に発表した「dynabook V713/28J」同様に、液晶面の摩擦係数を最適化したフィルムなどで手書きの感覚を重視しているという。また、手でなぞった場合にはページ送り、ペンで触れたときには入力、といった手とペンを判別してシームレスな操作が可能。

 さらに本製品では、ペン先と液晶面の視差ズレを抑えるよう個体ごとに出荷前調整が行なわれるほか、特定アプリ上では独自の筆跡予測エンジンを用いることで追従性を高めている。感圧センサーは1,024段階。

 また、独自の手書きノートアプリ「TruNote」をプリインストール。机の上のノートのイメージをUIに採用。手書きしたものを随時デジタル化しており、手書き文字だけでなく図形やマークの検索、手書きした文字列を指定してのWeb検索などを行なえる。また、PDF/JPEG/DOCX/PPTXファイルへの出力が可能で、Office形式へ変換した場合は、手書きの表が自動的にOfficeの表形式に変換される。Office互換ソフトとして「シンクフリーモバイルオフィス」をプリインストールする。

 さらに、もう1つの独自アプリ「TruCapture」もプリインストールされる。本アプリはホワイトボードや資料をカメラで撮影してデータ化するもので、台形補正やOCR機能を持つ。また、ホワイトボードに光が映り込んで読めない部分が発生してしまうような場合に、違う角度から2枚の写真を撮影し、白飛び部分を省いて合成する機能も持つ。

 また“クリエイティブパッド”として生産性を高めるため、ケース兼用のBluetoothキーボードを標準で付属する。キーボードは87キーで、キーピッチは17mm、キーストロークは1.7mm。

付属のデジタイザペン
付属のケース兼用Bluetoothキーボード。
ペン入力のイメージ

 カメラは約800万画素背面カメラ、約120万画素前面カメラを搭載。本体内蔵のジャイロセンサーを用いた手振れ補正機能を搭載。ただし、手振れ補正は現状、静止画のみに適用され、動画撮影についてはアップデートで対応予定となっている。

 オーディオ機能は、harman/kardonスピーカー、ノイズ/エコーキャンセラマイク、音源の分析により人の声のみの強調などを行なえる音源バランスコントロール機能を搭載する。

 ハードウェアの主な仕様は、プロセッサがTegra 4(1.8GHz)、メモリ2GB、ストレージ32GB、OSがAndroid 4.2。インターフェイスはIEEE 802.11ac(Draft)/a/b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0、microSDカードスロット、Micro USB 2.0、Micro HDMI出力、ヘッドセット。GPS、電子コンパス、加速度、ジャイロ、照度の各センサーも搭載する。

 バッテリ駆動時間は約9.5時間。本体サイズは約260.7×178.9×10.5mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約671g。付属のBluetoothキーボードに取り付けた場合は約264.7×184.3×19.8mm(同)、約1.2kgとなる。

 本体色はシルバー。店頭予想価格は9万円前後の見込み。

AT703上面
AT703下面
AT703右側面
AT703左側面
REGZA Tablet AT503

 「REGZA Tablet AT503」(AT503/38J)は、AT703の下位モデルというよりは、既存モデルの「AT501」のアップデート版という性格が強い製品で、1,280×800ドット表示対応の10.1型タッチ液晶を搭載。デジタイザには非対応で、TruNoteもプリインストールされない(TruCaptureはプリインストール)。

 プロセッサにTegra 3(1.3GHz)、メモリ1GB、ストレージ32GB、OSにAndroid 4.2。インターフェイスは、約120万画素前面カメラ、約300万画素背面カメラ、IEEE 802.11a/b/g/n無線LAN、Bluetooth 4.0、microSDカードスロット、Micro USB 2.0、Micro HDMI出力、ヘッドセット。センサーはAT703と同等。

 Bluetoothキーボードも付属しないが、AT703付属のものを利用可能で、オプションとして販売される。

 バッテリ駆動時間は約11.5時間。本体サイズは約260.7×178.9×10.3mm(同)、重量は約600g。本体色はシルバー。店頭予想価格は5万円前後の見込み。

【2013年6月18日追記】画像を追加しました。

(多和田 新也)