東芝とSanDisk、世界最大容量128GbitのNANDフラッシュを開発
~チップサイズは170平方mmで世界最小

2月23日 発表



 株式会社東芝と米SanDiskは23日、19nmプロセス製造で3bit/セルの容量128Gbit(16GB)のNANDフラッシュメモリを開発したと発表した。2月より量産出荷を開始している。

 1セル当たり3bitで世界最大容量を実現したNANDフラッシュメモリ。独自の書き込み回路方式と、セルの間に空洞を持たせセル同士の干渉を抑える「エアギャップ構造」を採用して実現した。

 独自の書き込み回路方式は、メモリセルにデータを3段階で書き込む時に、2段階目ですべてのビットを大まかに書き換え、3段階目で微修正だけを行なう。これにより、書き込み済みのセルに対して影響する減少を、使わない場合と比較して約5%にするという。データ書き込み速度は3bit/セルの製品として世界最速という18MB/sec。

 このほか、メモリセルの制御回路を片側だけに配置するなどの工夫で、周辺回路の面積を従来製品から約20%削減した。チップサイズは170平方mmで、世界最小としている。

 今回の成果は、米国で開催中のISSCC 2012で共同発表した。両社は、19nmプロセスの64Gbit品を2011年4月に発表している。

(2012年 2月 23日)

[Reported by 山田 幸治]