MultiSync LCD-EX231W-BK |
NECディスプレイソリューションズ株式会社は、ビジネス向けの液晶ディスプレイ「MultiSync LCD-EX231W」を12月1日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は4万円前後の見込み。
ビジネス向けの「Office Cool」という新しいコンセプトのもと、開発されたという液晶ディスプレイ。生産から運送、利用、破棄にいたるまで二酸化炭素の排出を低減したエコ設計を採用した。
利用時の環境への配慮として、環境光センサーと人感センサーを搭載し、周囲の輝度に応じて自動的にディスプレイの輝度を調節したり、離席を検出して自動的にバックライトをOFFにする機能などを備える。
従来の「LCD-EA231WMi」と比較して、本体(スタンド除く)で51%の軽量化を実現。また、14.6mmの狭額縁を採用することにより、VESAアームによるマルチディスプレイ環境の構築を容易にした。スタンドは昇降/ピボット/スイベル対応で、ツールレスで取り外せるデザインを採用。将来的にオプションでフォトスタンド風のスタンドなどを用意するという。
また、OSDの操作を逆L字型のタッチ&スライドセンサーで行なえ、操作性を向上させた。上部中央にUSBパススルーポートを備え、Webカメラなどを取り付けられる。
新製品の主な特徴 | 薄型/軽量設計を採用 | 軽量化による持ち運べるメリット |
タッチセンサーの採用 | 輝度センサーと人感センサーによる省電力機能 | 削減できた二酸化炭素排出量や電力を表示する機能 |
USBバススルー機能 | 軽量化されたフレーム |
主な仕様は、解像度が1,920×1,080ドット(フルHD)、表示色数が約1,677万色、応答速度が5ms、輝度が250cd/平方m、コントラスト比が1,000:1(最大25,000:1)、視野角が上下160度/左右170度。パネルはTN。
インターフェイスはDisplayPort、DVI-I(アナログRGB入力可能)。電源はACアダプタを利用する。本体サイズは約540.2×215×401.3~511.3mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約4.2kg。本体色はホワイトとブラック(型番末尾:-BK)の2種類が用意される。
本体側面 | 本体上部に備えられたUSBパススルーのコネクタ | USBのWebカメラなどを直接装着可能 |
シンプルなスタンド部 | マルチディスプレイ環境を容易に構築できる | |
インターフェイス部 | 電源はACアダプタ | フォトスタンド風に立てられるスタンドもオプションで用意 |
OSDメニュー | タッチ&スライドセンサーで操作可能なOSD |
●ロケーションフリーのオフィスへ
同社取締役 執行役員常務の赤木登氏 |
11月9日に都内で開催された記者発表会では、同社取締役 執行役員常務の赤木登氏が、新製品開発の背景などを説明。「MultiSyncのブランドを立ち上げてから25年が経った。25年前は、さまざまな水平/垂直同期信号のフォーマットがあり、それぞれに対応したディスプレイが必要だった。MultiSyncはこのさまざまな水平/垂直信号を自動認識して同期して表示できる機能を搭載した、画期的でイノベーションを持つブランドだった。その技術は世界に広まり今では当たり前のように使われている。しかし、我々は常にイノベーションを提供するという姿勢は変わらない」述べ、新製品もそのブランドイメージを踏襲するものであると強調した。
イノベーションとして挙げられたのは、環境負荷低減というニーズに応えるだけの製品だけでなく、今後増加すると予測される「ロケーションフリーオフィス」に適応できるデザインを採用した点。
同氏は、「デザインにあたって、欧州と日本の家具/オフィス機器販売店を回って意見を拝聴した。昇降/ピボット/スイベルといった機能を持つスタンドをシンプルなフォルムで再現し、機能性とデザイン性を両立。さらに薄型軽量性をもたせ、さまざまなニーズに応えられるフォルムのオプションスタンドを用意することで、ロケーションフリーのオフィスで持ち運んで使えるようにした。狭額縁の採用はマルチディスプレイ環境においても生産性を向上させる効果がある」と述べた。
今回の製品は「Office Cool」のコンセプトのもとに開発された製品の第一弾。「今後もOffice Coolのコンセプトに基づいた製品を展開し、常にイノベーションのある提案を続けていきたい」と述べた。
MultiSyncブランドの歴史 | Office Coolのコンセプト | Office Coolの商品開発のポイント |
シンプルなデザイン性 | ロケーションフリーオフィスへの提案 | マルチディスプレイ環境による生産性の向上 |
(2010年 11月 9日)
[Reported by 劉 尭]