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デルのCanvasやALIENWAREの仮想サイクリングも展示された体験型フェス「The Creators」
2017年9月11日 06:00
最先端エンターテイメント体験型フェスティバル「The Creators」が9月9日、10日の2日間、福岡県福岡市の福岡市役所西側ふれあい広場で開催された。主催は、クリエイティブ・ラボ・フクオカ。
今年(2017年)は、同フェスティバルに、初めてデルが協賛し、ブースには、9月1日に発売したばかりの27型液晶ペンタブレット「Canvas」を九州で初展示したほか、ALIENWAREを活用したバーチャルサイクリング「Zwift」の体験コーナーなどを用意。
さらに、メインステージ上では、起業アイデアを競う「Dell Business Plan Contest(デル ビジネスプラン コンテスト)」を開催。デルのアンバサダーを務めるミュージシャンの橘哲夫氏によるプレゼンテーションでは、自らのXPSの使い方や、音楽制作の様子を紹介。また、実際に制作した楽曲の披露を行ない、The Creatorsを盛り上げた。
The Creatorsは、2013年からスタートしており、今年で5回目。あ2日間で12万人の来場を見込んでいる。
福岡市は、スタートアップ都市宣言を行なうなど、起業家を育てる風土を持ち、高い起業率を誇っているのが特徴。また、「活力と存在感に満ちたアジアの拠点都市」を目指している。
The Creatorsを主催するクリエイティブ・ラボ・フクオカは、クリエイティブ・エンターテイメント都市・福岡の実現に向けて、福岡市をはじめとする産官学の連携により、2013年1月に設立。「『アジアと創る』をコンセプトに、毎年9月から10月にかけて開催している『アジアンパーティ』の中核イベントが『The Creators』であり、アジア文化とクリエイティブの融合を体感できるイベントに位置づけて、アジアとともに新しい価値やビジネスを創っていくことを目指している」としている。
メインステージ上に、3つの大型画面を設置し、福岡のクリエイターによるクリエイティブなステージや、さまざまなアーティストによるライブが行なわれたほか、クリエイティブ企業によるブース出展、姉妹都市となっているミャンマー・ヤンゴン市の物産販売など、「クリエイティブなまち・福岡」を体感できたフェスティバルとなった。
一方、デルでは、従業員数で1~99人までの中小企業向けを対象にしたビジネスに力を注いでおり、中小企業向け製品ラインナップを強化するとともに、2017年8月21日からは、中小企業を対象にした「デルアドバイザーキャンペーン」をスタート。中小企業のIT導入担当者が気軽に相談できる窓口の開設や、中小企業向け製品の期間限定割引などを実施している。
とくに、大阪府と福岡県を対象に、広告キャンペーンを展開するなど、重点エリアの1つに福岡県を位置づけており、今回のThe Creatorsの協賛も福岡での中小企業向けビジネスを加速する狙いがある。
デル コンシューマー&ビジネスマーケティング本部の田尻祥一本部長は、「デルは、マイケル・デル会長兼CEOの号令のもと、グローバル戦略として、中小企業への販売促進に取り組んでおり、日本でも同様の施策を展開している。とくに、首都圏以外での認知度向上が課題であり、そのなかで福岡県は企業数が増加傾向にあり、デルの売上も増加傾向にあるなかで、いかに中小企業への販売を増加させるかといったモデルケースになる。The Creatorsへの協賛を通じて、福岡の中小企業に対するデルの認知度向上を図る」とする。
このほど、The Creatorsで行なわれた起業アイデアコンテスト「Dell Business Plan Contest」は、「近年の時代背景を汲んだ新しいビジネスプラン」をテーマに募集。「『ラボからライフへ』というテーマに基づいた新しいビジネスプランであること」が条件となった。
8月17日~27日までの募集期間に寄せられたアイデアのなかから選ばれた応募者が、9月9日のThe Creatorsのメインステージにおいて、最終プレゼンテーションを行ない、最優秀賞などを選び、受賞式が行なわれた。
プレゼンテーションを行なったのは、栗田紘氏の「就農支援プラットォーム『LEAP(リープ)』」、小山昭則氏の「歯垢検出機能付き電動歯ブラシによるQOL(クオリティ・オブ・ライフ)向上」、ユン・ミジョン氏の「インフルエンサー動画マーケティング」、仲里一義氏の「世界の『欲しい』に応える」、久保貴史氏の「シニアを見守るペットカメラ『ニャン視員・ワン視員』」、佐藤太一氏の「遊びで観光と雇用を元気にする~遊びで人と人をつなぐ地方創生メディア『PLAYLIFE』」。
最優秀賞であるDell Champion Awardには、栗田紘氏の「就農支援プラットォーム『LEAP(リープ)』」が選ばれ、賞金50万円と、副賞として、「DELL XPS 13 2-in-1プラチナハイエンド・QHD+タッチパネル・Office付」が贈呈された。
また、クリエイティブ・ラボ・フクオカ特別賞には、仲里一義氏の「世界の『欲しい』に応える」が選ばれ、賞金30万円が授与された。
栗田紘氏の「就農支援プラットォーム『LEAP(リープ)』」は、独自の土の配合レシピを開発し、それを使って野菜を栽培することで、誰でも、簡単に、2倍の単価の野菜を、2.4倍の収穫量で育てることができるという。すでに、二子玉川の玉川高島屋の明治屋で「ゆる野菜」として販売している実績がある。これをフランチャイズ展開し、ライセンス料を得るというビジネスモデルだ。
仲里一義氏の「世界の『欲しい』に応える」では、海外に商品を販売したいと考えているECサイトに、Java Scriptタグを1行設定するだけで、最短1日で、海外販売ができるようにするサービスを紹介した。
デルの田尻本部長は、「プレゼンテーションを行なったすべてのビジネスプランがすばらしいものだった。農業、地方再生、IoTなど、幅広い内容になり、審査員も選ぶのに苦労した」と総括した。
また、審査の最中にメインステージでは、ミュージシャンの橘哲夫氏によるプレゼンテーションが行なわれ、XPSを利用して制作したXPSをイメージしたオリジナル楽曲を披露した。
一方、会場内に設置されたデルブースでは、発売されたばかりの「Canvas」を展示。自由にさわれるようにしたほか、ALIENWARE 15と、Oculus RiftおよびHTC Viveによるバーチャルリアリティの体験、ALIENWARE Auroraを活用したバーチャルサイクリング「Zwift」の体験コーナーが用意された。バーチャルリアリティ体験は、開場直後から列ができていた。
デルの田尻本部長は、「こうした活動は継続的に行なってこそ意味がある。福岡における認知度向上に向けた継続的な取り組みを検討して行きたい」と述べた。
そのほか、会場では、福岡のクリエイティブ企業「しくみデザイン」が開発するプログラミング教育アプリ「Springin'(スプリンギン)」を使ったプログラミングアワード「FUKUOKA Creators Award 2017」や、「妖怪ウォッチ」に携わったレベルファイブの日野晃博氏と、「FINAL FANTASY XIV」の開発に携わったスクウェア・エニックスの吉田直樹氏によるトークセッション「未来のゲームについて語る」などが行なわれたほか、EXILE THE SECONDやBNK48、和楽器バンドなどのステージが行なわれた。