ニュース
スマホアプリでプログラミングを学べる“STEM教育”向けドローン「Airblock」
2017年7月6日 19:09
ソフトバンクコマース&サービス株式会社は、中国Makeblock製プログラミング教育用ドローン「Airblock」を7月14日より発売する。税別価格は22,800円。
Airblockは、既存のドローン製品のようにスマートフォンを使って操縦できるほか、プログラミングによる操縦を可能としたドローン製品。離着陸や旋回、宙返りなどをあらかじめプログラミングし、自動操縦で飛行させることが可能。
リモコン操作とプログラミングは専用アプリから行なう。プログラミング言語はScratchベースで、命令ブロックを繋げていくビジュアルプログラミングのUIを採用することでプログラミング経験のない子どもや大人でも簡単にスキルを身につけられるとする。
本体がモジュール式なのも特徴で、「マスターコントロールモジュール」と「パワーモジュール」、「プロペラ」で構成され、全7つのモジュールとなっている。プロペラ部は発泡ポリプロピレン製の衝撃吸収ガードを備える。
モジュールの結合は磁石で、落下時や衝突時にはバラバラになることで衝撃を分散し損害を最小限に抑える工夫がなされている。モジュール式であることを活かし、プロペラの数を減らしても飛ばせるほか、付属の船体と組み合わせればホバークラフトとしても楽しめる。
バッテリは700mAhのリチウムポリマーで、ドローン飛行で8分、ホバークラフト時で16分間動作するという。スマートフォンとの接続はBluetoothで、6m以上離れた場合には着陸(ドローン)、停止(ホバークラフト時)を行なう。
サイズ/重量は、ドローン時で222×230×53mm(幅×奥行き×高さ)/約150g、ホバークラフト時で192×335×127mm(同)/約195g。対象年齢は8歳以上。
都内で開催された製品発表会には、ソフトバンクコマース&サービス株式会社(以下ソフトバンクC&S) 取締役 倉光哲男氏、同社 新規事業推進統括部 ロボット・IoT事業推進部 引地広明氏、Makeblock CEO ジェンセン・ワン氏、Makeblock Japan Branch Manager クリス・リュー氏らが登壇した。
倉光氏は、「プログラミングの必修化や、親も学ばせたいもの1位としてプログラミングを挙げるなど、STEM教育への需要は高まっており、その中で、知育ロボットは高い成長が見込まれる市場」と述べ、ロボットによるプログラミングを通じ、親子で楽しく学べる環境を提供したいとした。
Makeblock CEOのワン氏は、同社について「MakeblockはSTEM教育向けオールインワンソリューションを提供する企業で、その分野におけるパイオニアである」と説明。
同社ではすでにSTEM教育向けロボットキットとして「mBot」や「mBot Ranger」などを発売しており、数学と科学の授業でプログラミングが導入されているフランスでは、6,000校以上の公立学校でMakeblockのプログラミング教材が導入されていると実績をアピールした。
Makeblock Japanのリュー氏は、日本のSTEM教育は、文部科学省が2020年からプログラミング必修化を行なうほか、経済産業省ではAIやロボット産業革命の時代に向けSTEM人材の育成する動きがあり、民間企業もSTEM業界に参入するなど、これから拡大していくと述べ、ソフトバンクC&Sとともに市場を開拓するとした。
同社では、高品質で手頃な価格の製品の開発&提供を行なうだけでなく、STEM教育を行なうための人材育成、省庁や教育委員会への提言なども行なうという。
今後は、8月より東京 秋葉原にオフィスを構え、9月より公立学校への製品導入、2018年にはロボットコンテストの開催などを実施し、2020年までに全国の半分以上の学校に製品導入を目指すとした。
今回発表したAirblockについては、IoTやAIで誰もがプログラミングを学ぶ時代になり、そういった時代に則した「一般家庭でも簡単にプログラミングできるドローン」がコンセプトの製品であると説明した。
引地氏は、「安全性を確保しつつプログラミングも学べる、これだけ多機能なドローン製品を22,800円という価格で提供できるのを嬉しく思う」と語り、販売は、ヨドバシカメラやビックカメラといった大手家電量販店や、Amazon.co.jpなどオンラインショップより行なわれるとした。
教育機関との取組みとしては、情報科学専門学校と連携し、小学生向けドローンプログラミング講座を夏に実施するという。また、実際に触りたいという要望に応えて全国で順次ワークショップを開催予定する予定であると述べた。