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デル、Ryzen/Radeon搭載の液晶一体型PCを国内発売
~Ryzen搭載ゲーミングPCも
2017年6月9日 19:10
デル株式会社は、「Instpiron」シリーズより、液晶一体型PC「New Inspiron 27 7000 フレームレスデスクトップ」、「New Inspiron 24 5000 フレームレスデスクトップ」、ゲーミングデスクトップPC「New Inspiton ゲーミングデスクトップ」の3製品を発売した。税別直販価格はそれぞれ144,980円から、99,800円から、99,800円から。
3製品ともに、ワールドワイドでは5月30日に「COMPUTEX TAIPEI 2017」にて発表されている製品(VRも楽しめるRyzen 7-1700X搭載の27型液晶一体型PC、Inspironブランド初のゲーミングデスクトップはRyzen搭載機参照)。
すべてAMD製プロセッサと搭載するのが特徴で、Inspiron 27 7000とInspironゲーミングデスクトップにはRyzenプロセッサを、Inspiron 24 5000には第7世代APUを搭載する。
Inspiron 27 7000は、狭ベゼルの「フレームレスディスプレイ」を採用した27型液晶一体型PC。7.96mmのベゼル幅により、既存の液晶一体型PCよりも高い没入感を得られるとする。
ディスプレイはフルHDのほか4K UHDも用意(4Kのベゼルは8.73mm)し、7月投入予定の上位構成では、GPUにRadeon RX 580を搭載しVRにも対応。映像コンテンツの視聴を快適にするため、ビデオストリーミングのネットワークトラフィックを優先させる「SmartByte」テクノロジーも備える。
背面カバーを取り外してストレージやメモリにアクセスでき、アップグレードにも対応できるという。
Inspiron 24 5000は、23.8型液晶搭載の液晶一体型PC。27型同様にフレームレスディスプレイを採用し、ベゼル幅6.38mmの狭幅設計となっている。
液晶ディスプレイにはタッチ対応版も用意し、タッチ操作を快適に行なえるよう、ほぼ卓上とフラットに倒せるスタンドが用意されている。27型と同じく、「SmartByte」も搭載する。
New Inspiton ゲーミングデスクトップは、Ryzenプロセッサ搭載のゲーミングデスクトップPC。
InspironブランドのゲーミングPCとしては、15.6型ゲーミングノートPC「Inspiron 15 ゲーミング)」に続く製品で、デスクトップとしては同ブランド初のゲーミングPCとなる。
VR ReadyのRadeon/GeForceビデオカードを搭載し、デュアルGPU構成にも対応。冷却性能を重視したケース設計で、簡易水冷オプションも用意する。
それぞれの主な仕様は以下の通り。
製品 | New Inspiron 27 7000 | New Inspiron 24 5000 | New Inspiton ゲーミングデスクトップ |
---|---|---|---|
OS | Windows 10 Home | ||
液晶ディスプレイ | 非光沢フルHD(1,920×1,080ドット)/非光沢4K(3,840×2,160ドット) | 非光沢フルHD/非光沢タッチ対応フルHD | - |
CPU | Ryzen 5 1400 / 7 1700 | A10-9700E / A12-9800E | Ryzen 5 1400 / 5 1600X / 7 1700X |
GPU | Radeon RX 560(4GB GDDR5) | APU内蔵またはRadeon RX 560 | Radeon RX 570(4GB GDDR5)/GeForce GTX 1060(6GB GDDR5) |
メモリ | DDR4-2400 8~16GB | ||
ストレージ | 1TB HDD/128GB SSD+1TB HDD | 1TB HDD/128GB SSD+1TB HDD/256GB SSD+1TB HDD | |
光学ドライブ | - | DVD±R/RWドライブ | |
サイズ(幅×奥行き×高さ)/重量 | 613×190.1×454.1mm/10.1kg~ | 539×177.5~233.9×412.9mm/7.35kg~ | 216×438×459mm/13.74kg~ |
税別直販価格 | 144,980円~ | 99,800円~ |
インターフェイスは、液晶一体型2製品がUSB 3.1 Type-C、USB 3.1×4、USB 2.0、HDMI入出力(各1ポート)、Windows Hello対応720p Webカメラ、ステレオスピーカー(27型はサブウーファー付)を搭載。InspironゲーミングデスクトップはUSB 3.1 Type-C、USB 3.0×6、USB 2.0×4を搭載する。
そのほか、IEEE 802.11ac対応無線LAN、Bluetooth 4.1、Gigabit Ehternet、SDXCカードスロット、音声入出力などは共通で備える。
都内で行なわれた製品発表会には、デル株式会社 常務執行役員 ビジネス&コンシューマー事業統括本部長の渡邊義成氏、米Dell コンシューマーおよびスモールビジネス・プロダクトグループ担当 シニア・バイスプレジデント兼ジェネラル・マネージャーのレイモンド・ワー(Raymond Wah)氏、米AMD アジアパシフィック&日本のコンシューマー営業ディレクターのピーター・ジャンバーズ(Peter Chambers)氏らが登壇。
渡邊氏は、「フレームレスデスクトップ」は、XPSシリーズで好評なInfinity Edgeディスプレイをデスクトップの環境でもという要望に応えた製品で、ゲーミングデスクトップも、Ryzenプロセッサ搭載により高性能で幅広いゲーマーの要望に応えられる製品になっているとアピールし、今回のようにユーザーのニーズに応え続けることで、コンシューマ市場を活性化していきたいと述べた。
Wah氏は、デスクトップの市場規模は依然として大きく、デスクトップPCを主体として業務を行なっていたり、ノートPCを外部ディスプレイに出力しているという人は全世界で11億人存在していると述べ、その主な理由として、本格的な業務でも快適な作業環境や、高い性能が必要とされているためだと説明。
Ryzenの搭載については、PCを買い換えるのは、より高い性能を求めるためだが、AMDがタイムリーにマルチコア/マルチスレッドなプロセッサを投入することになり、採用を決定したと述べた。
デスクトップPCは長らく4コアプロセッサで留まっており、それ以上の製品は少なく、イノベーションが低下していたと語り、Ryzenの8コアプロセッサにより、さらなる性能を実現したイノベーショナルな製品を提供するとアピールした。
Inspiron 27 7000については、8コア搭載のフレームレス液晶一体型PCとしては世界初の製品であると述べ、27型の既存の類似製品より小型にも関わらず、Radeon GPU搭載でVRをサポートするなど高い性能を実現し、ポート配置などもケーブル類が引っかかったり、前面から見えないようスマートに設計されされているとした。HDMIは出力だけでなく入力も搭載しており、別のデバイスから映像を表示することもできる点もアピールした。
フレームレスディスプレイについては、液晶一体型PCの利用用途で、ビデオ視聴が多いことに着目し、より没入感のあるフレームレスの採用を行なったと説明。関連して、ビデオを途切れなく視聴できる「SmartByte」もアピールした。
ゲーミングデスクトップについては、ゲーマーがPCで重要視する3つの要素として「どんなパーツが搭載できるのか」、「十分な冷却性能あるか」、「ユーザー自身でパーツのアップグレードができるのか」を挙げ、それらを満たす製品になっていると説明。Ryzenプロセッサと「SenseMi XFR」テクノロジーによりオーバークロックでの高性能も実現しているとした。
ジャンバーズ氏は、Ryzenプロセッサは「まったくの白紙」から4年の歳月をかけ開発したと語り、AAAゲーマーにフォーカスし、高いマルチスレッド性能を実現したと説明。ゲーマーだけでなく、コンテンツクリエイターにも最適だとした。
Radeon GPUは高い電力効率ながらVRにも対応しており、HDRもサポートしているとアピールした。
デルでは、発売に際し6月7日から7月10日の期間限定で直販価格が割り引かれるキャンペーンや、Eメールマガジン登録でノートPC「XPS 13」が当たるキャンペーンも実施する。
【訂正 6月12日】スライド内容の一部に誤りがあったため、削除しました。