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Firefox、ゲームなどをネイティブ並に高速実行する「WebAssembly」を採用

 Mozillaは7日(米国時間)、同日にリリースされたFirefox 52.0で、リッチコンテンツを高速に実行できる「WebAssembly」のサポートを発表した。これにより、開発者向けなどを除き、初のWebAssembly対応ブラウザとなる。

 WebAssemblyは、増加し続けるリッチコンテンツへのニーズに対応するため開発されたブラウザで実行可能なバイナリフォーマットで、通常のJavaScriptが要する構文解析にかかるロードタイムを削減しつつ、実行速度も改善することが特徴。実行の都度、構文解析に掛かっていたマシンパワーも削減できるため、IoTデバイスのようなマシンパワーの限られた環境での利用や、モバイル端末のバッテリ駆動時間にも貢献するという。

 同様の仕組みを持つ技術には、これもMozillaやChromeが採用しているasm.jsがあるが、CやC++から生成されたローレベルなコードを用いて構文解析を省力化するため、手動によるコードの編集は想定されていないという欠点があった。

 一方で、WebAssemblyもC/C++コードを変換するという点では同様だが、wasm(WebAssembly)モジュールから手動で変換されたバイナリを編集することも可能。また、バイナリフォーマットで保存されるため、必要とされる記録領域も少なく済むというメリットがある。