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物理的にハッキングから保護する小型PC「ORWL」

~ケースを開封すると暗号化SSDの復号が不可能に

ORWL

 米Design SHIFTは、ハッキングに対する物理的保護を特徴としたセキュア小型PC「ORWL」を発売する。

 クラウドファンディングサイト「Crowd Supply」にて資金調達を行なっており、すでに目標金額の188%を達成している。クラウドファンディングでの価格は最小構成で699ドルで、2017年1月16日より出荷予定。

 オープンソースで“物理的にセキュアな”PCを謳った製品。付属する鍵は、Blutooth LEとNFCを組み合わせたもので、近づくと自動的に認証、アンロックが行なわれ、離れればロックされる。

 SSDはAES 256-bitで自動的に暗号化され、CPUと別にDeepCover Secureマイクロコントローラ(MAX32550)を搭載。コントローラは常に搭載する各種センサーの状態を監視しており、ケースの開封、破壊、切断などが行なわれた場合、即座にSSDの暗号復号キーを削除する。また、回路の抵抗値も監視しているため、ショートやバイパスなどが発生した場合も検知し、キーが削除される。SSDはユーザーによる交換が可能だが、交換時にはケースを開ける必要があるため、交換前のSSD内のデータは全て喪失する。

 また、コールドブート攻撃、UEFIへの攻撃、外部DMA攻撃、USBファジング、リレー攻撃など、多数のPCへの攻撃手段に対して防護策が用意されている。

 主な仕様は、Core M3-6Y30(2コア、900MHz)またはCore M7-6Y75(2コア、1.2GHz、vPro対応)、LPDDR3-1600 2GB(最大8GB)、120GB M.2 SSD(Intel SSD 540s、最大480GB)。OSにはUbuntuやそのほかのGNU/Linux、Windows 10がインストール可能。

 インターフェイスはUSB 3.0 Type-C×2(Power Delivery、DisplayPort出力対応)、IEEE 802.11ac 2x2対応無線LAN、Bluetooth 4.0、Micro HDMI 1.4出力、NFCを備える。そのほか、6軸動作検知センサー(ジャイロ/加速度、InvenSense MPU-6500)、ロックや電源状態を示す有機ELディスプレイ(セキュアコントローラ制御、OSから独立)を搭載する。

 本体サイズは128×31.4mm(直径×高さ)で、重量は400g。

基板