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パナソニック、タフパッド/タフブックの堅牢性テストを公開
2016年6月15日 18:00
6月14日にタフパッドシリーズ刷新の新製品発表会を開催したパナソニックは、発表会後、報道関係者に対して、神戸工場の新しくなった見学コースを紹介した。
兵庫県神戸市西区にある神戸工場は1990年にワープロ工場として竣工し、その翌年にはパソコンを生産開始、2002年以降は現在のITプロダクツ事業部の製品群、すなわちレッツノートの生産に使われている。各種ISO認証もパナソニックの中では2番目に取得した由緒ある施設だ。
ITプロダクツ事業部の拠点は大阪府守口市に位置しているが、神戸工場との間は自動車で約1時間の距離。電車での往来は大変だが、毎日3便の“メール便”と呼ばれるバスが運行している。すぐそばを子午線が通っているというロケーションだ。
工場施設を紹介したITプロダクツ事業部プロダクトセンター所長 清水実氏は、この工場が多品種少量生産に耐えられるものづくりの拠点として、1台からの要望に応えられるようになっていると説明した。さらに、工場に隣接して、VMN倉庫が設けられ、部品メーカーの在庫を保管してあるともいう。
製品の品質管理に重要なのは、いつどこから部品などの材料を買って、どういう過程を経て、どの顧客のところに届いたかだという。それさえ分かれば迅速な対応ができるはずということで、世界中の修理拠点のデータを、この工場に集めている。
仮になんらかのトラブルがあって修理が発生したら、それは大きな問題だ。だが、数カ月前のかすかな予兆でそれを検知できないかを独自のアルゴリズムで追求し、顧客の生産性をほんの少しでも落とさないようにするために努めているそうだ。
1品1カスタマイズなど、さまざまな組み合わせを可能にし、顧客の業務用途に応じていくが、場合によっては1台1台セッティングが違うものにも対応できるという。さらに、工場の中にコールセンターも設置、基盤の修理も365日対応し、何かの問題点が見つかれば、生産ラインの問題なら次の1台から、機構や設計上の問題なら次の新製品から対応できるようにしてある。
神戸工場では、こうしたスタンスを顧客にアピールするために、今回、体験型実証ショールームを設定した。建屋玄関脇のスペースにデモ治具が置かれたスペースを設け、レッツノートやタフブック、タフパッドがなぜ薄いのか、強いのか、軽いのか、いかに堅牢なのかが分かるようになっている。
また、商品活用事例の提案、その体感、顧客の使用環境で動作検証をするといった機能も持たせていて、ここにくれば、導入を検討している商品活用シーンを疑似体験できる。
見学については、一般市民への公開はしていないが、同事業部製品の導入を検討している企業や学校などの法人であれば対応できる可能性もあるので、相談して欲しいということだった。
製品を購入してもらう前に工場にきてもらって、体験してもらうというのがこのスペースの目的だ。清水氏はダントツの信頼で、お困りごとを解決できる工場として、昔の街の電気屋さんのような工場でありたいとしている。