やじうまミニレビュー

2台のPCで7台のUSB機器を共有できる切替器

~エレコム「U2SW-B27SBK」

やじうまミニレビューは、1つ持っておくと便利なPC周りのグッズや、ちょっとしたガジェットなど幅広いジャンルの製品を試して紹介するコーナーです。
「U2SW-B27SBK」

 5月に行なったPC Watchの読者アンケートによれば、所有PCの台数は1台が16.5%、2台が31.2%、3台が19.3%、4台以上が32.5%、持っていないが0.5%と、なんと4台以上が最も多いという結果になっている。これはハイエンドな読者層が多いPC Watchならではの結果であって、一般消費者の結果は全く異なっていることだろう。

 とは言え、PCが安くなり、小型で持ち運びしやすい7型級のタブレットも登場し、会社ではBYOD(Bring Your Own Device)ということで、会社支給のPC以外に自前のノートPCやタブレットなどを接続して使っているようなケースも増えており、2台以上のPCを同時に使う局面は増えているだろう。

 筆者は普段は1台のPC(15.6型2kgの4Kノート)で作業しているが、検証目的で他のPCを使うことも少なくない。そういう状況で重宝するのが、USB切替器だ。エレコム「U2SW-B27SBK」は、7基のUSB 2.0ポートを持ち、2台のPCで7台までのUSB機器を共有できる。2009年の発売当初の価格は7,000円程度だったが、今では3,480円で購入できる。

 会社ではノートPCにも外付けのキーボードとマウスを(それと4Kディスプレイも)繋げて作業している。このノートPCと同時に別のPCを使う場合、同時と言っても腕は2本しかないのだから、2台を同時に操作することはなく、交互に使う。その際に、切り替えて周辺機器を使いたい。と言うわけで、切替器の出番だ。

 PC切替器というジャンルの製品はかなり以前から多種多様なものがある。その中にはディスプレイの切り替えもできるものがある。だが、デスクトップよりノートやタブレットのシェアが増える中、モバイルデバイスにはディスプレイが備わっているので、ディスプレイ切り替えが必要な局面は減っている。とりあえずは、キーボードとマウスだけ共有したい。

 これは、普段使っているキーボード/マウスに特段のこだわりがあると言うよりも、Windowsタブレットのタッチキーボードにどうにも馴染めず、これで文章入力をしたくないからだ。ノートPCの場合、キーボードは内蔵のものでもいいのだが、マウス操作したいことが多い。

 こういった状況で、U2SW-B27SBKは好適だ。筆者はマウスとキーボード以外にも、HDD、スキャナ、電話用ハンドセットなどを利用しているので、これらを全て共有しようと思うと、本製品のような多ポートタイプが必要となる。

 使い方は至って簡単。本体両脇にMini USBポートがあるので、そこから付属のケーブルを2台のPCに繋き、左端にはACアダプタ、右端には専用の切り替えボタンを接続する。あとは、切り替えボタンを押す度に、接続されるPCが切り替わる。キーボードやマウスは操作すればすぐ分かるが、本体には今どちらのPCに繋がっているかがLEDで表示される。また、切り替えボタンのLEDも色(緑がPC1、オレンジがPC2)で接続先を知らせてくれる。切り替えボタンのケーブルは180cmくらいあるので、設置の柔軟性も高い。

同梱物。USB-Mini USBケーブル×2、ACアダプタ、切り替えボタン、本体
7つのUSB 2.0ポートを装備
Mini USBはPCと繋ぐためのもの。その右は切り替えボタンのケーブル用
こちらにはACアダプタとMini USB
ボタンを押すごとに接続先PCが切り替わり、色も緑(PC1)とオレンジ(PC2)に変わる
本体側にも接続先を示すLEDがある

 PCからはただのUSB Hubとして認識されるのでドライバのインストールなども不要。ただし、1点気をつけたいのは、ストレージを接続している時は、書き込み時に切り替えるとデータが失われる可能性があるので、OSで安全な取り外しを行なうなどしてから切り替えよう。

(若杉 紀彦)